66話 よかったね……中川さん……
「それで今……私と海人は一緒に住んでいるって事……」
中川さんが全ての事情を隠さずみんなに話し合えると俺は中川さんの方を見ると中川さんは小さく手が震えていた。
……やっぱり中川さんは……怖いんだ……
全部話してみんなに拒絶されるかも知らない……そういう不安が頭の中を巡っているのだろう……
「……そういうことだったんだ……」
すると口を閉ざしていた月野さんが口を開いた。
「わたしさ……不思議に思っちゃって……鈴音が転校してきた初日全く話していなかった山田くんと鈴音の二人が次の日になって急に仲良さそうに喋ってたから……わたし不思議に思ってたの……でもそういうことか……納得納得!!」
「雫……私の今の話信じてくれるの?」
そう中川さんがおそるおそる月野さんに聞く。
「……あまりまえじゃん! だって鈴音はわたしの大切な友達だし! でもそういう大切なことはもっと早く言って欲しかったな!」
「っ! ……雫……ありがとう……」
「うんうん!! それに……この前根石さん? だっけ? ……が別の世界から来た人ってこと山田くんから聞いていたし!」
……あ、そういや……月野さんにはあの時根石さんの件に関しては話していたか……
「あたしも信じるぜ! 今の話! たとえ鈴音が人魚だったり宇宙人だったりしても鈴音はアタシの大切な友達だ!!」
「……結菜……」
月野さんと橘さんに受け入れてもらえた安心感かなのかわからないが彼女の目から小さく雫が垂れた。
「あ……あ……中川鈴音……ほんもの……?」
すると正孝がすごく驚いたような顔をして俺に聞いてきた。
正孝お前の気持ちはよくわかる……俺だって最初は本物かと疑ったものだ……
「あぁ……ここにいる中川さんは私立金森の中川さん本人だ……いままで黙って悪かったな……正孝」
俺はひどく驚く正孝に再度説明して謝った。
「あの! 中川さん……握手……してくれませんか?」
「うん? いいよ!」
正孝は中川さんにそう言って中川さんと握手をした。
「俺はついに……ゲームのキャラと握手をする日が来てしまった……」
中川さんと握手をした正孝はそう言ってひどく感動していた。
なんか今の握手を見ていると、中川さんがこの世界にやってきて俺と初めて会った時のことを思い出すな……
「てか! お前!! さっき根石さんに会ったって!? ほんとか海人!!」
そう正孝が俺の肩を掴んで聞いてきた。あぁ、そうかこいつは根石さんのこと推してたな……
「……あぁ、夏休み前に会ったぞ……」
「お前! その話詳しく聞かせろ!!」
「後でな……」
俺と正孝はそう会話をした。
横では中川さんが安堵したようにとても嬉しそうに笑顔を見せたので俺はその顔を見て微笑んだ
ほんとによかったね……中川さん……
「よーし! じゃあ、せっかく五人がここにいるんだし! なんか遊ぼう!!」
すると月野さんが嬉しそうに提案してくる。
あ……そういうことなら昔親に買ってもらったあれがあるぞ……
「なら……運命ゲームなんてどう?」
「お! いいねいいね!!」
「面白そうだな賛成!!」
俺が提案を促すと月野さんと橘さんがそう賛成の意思を示した。
ちなみに運命ゲームとは真ん中にあるルーレットを回し出た数に応じてすごろくを進んでいくすごろくゲームに加えて、止まったマスには穴に落ちた何円失うや……結婚したご祝儀に何円もらえるなどさまざまなイベントが発生するのでそれをくしして最後に一番お金を多くもっていた人が勝ちである
俺は寝室にあるクローゼットの下に置いてあった運命ゲームをリビングに持ってきて開封した。
「よーし! じゃあ、まずは順番だね!!」
「やっぱり勝負の始まりと言えばじゃんけんだろう!!」
月野さんがそう言うと続けて橘さんがじゃんけんを提案してきた。
「じゃんけんいいね!! 負けないよ! えへへ」
「海人!! 俺はチョキを出すかもしれないしパーを出すかもしれない!」
「なんだよ! それ笑」
中川さんと正孝もじゃんけんに乗り気だったので俺たちはじゃんけんをすることになった。
「それじゃあ! 最初はぐー! じゃーーんけん!! ぽん!!」
じゃんけんの結果最初は月野さん……次に橘さんその次に俺その次に中川さん……最後正孝という結果になった。
「よーし! じゃあ、さっそくワタシ回していくよ!」
月野さんはルーレットを回すと数字の七が出た。
そして、月野さんのピン(人)を乗せたこま(車)は七個先のマス目まで移動した。
「……えーと、お弁当を買おうと思ったらお弁当に化けたモンスターだった…三千円失う……え! いきなり全財産の半分を……」
月野さんは落胆の声を出した。
ちなみに運命ゲーム開始直後の俺たちの所持金は一律五千円となっていた。
「次はあたしだな!」
そう言って橘さんは勢いよくルーレットを回した。出た数字の数は九だった……
「ん? なんだ? 突如現れたみかんの被り物をした人に三千円もらう……よっしゃ! なんだかよくわからんが三千円ゲット!!」
「むぅー! いいな! 結菜は!!」
橘さんが三千円をゲットして喜ぶと月野さんが羨ましそうに橘さんを見た。
次は俺か……
俺はルーレットを回すと、四が出た。
「えーと、五千円を使って縄跳びしていたら五千円が風で飛ばされた……ご、五千円失う……」
まじか……俺の全財産が……
俺は現時点の所持金が〇円になったことにより落胆の声を漏らす。
てか、なんだよ……五千円で縄跳びってどうことだよ……おっかねぇ……運命ゲーム……
「次は私のばーん!!」
続いて中川さんがルーレットを回した。
出た数は二で中川さんは二マス分進んだ。
「ん? やかんの中からお金が出てきた三千円もらう! やったーー!!」
中川さんは三千円もらったことによりそう言って喜びをあらわにした。
「最後は……俺か……」
正孝はそう言ってルーレットを回す。
出た数字の数は五だった。
「……歩いていると宝箱があった中に一万円入っていた……一万円ゲットー!!!」
そう正孝は喜びを露わにした。
そして、また月野さんのは番へと回っていく……
ちなみに今の所持金のままだと俺が最下位である。
くっそ! 正孝のやろう羨ましいぜ……
こうして運命ゲーム続いていく……




