58話 みんなの役に立ててよかった……
「山田くん早くしないと遅れちゃうよ!」
中川さんは俺に焦りつつ、そう言う……なぜ彼女が焦っているか……
それは、このままゆっくりしていると打ち上げの集合時間に遅れそうになっていたからである。
「うん!! って、もうこんな時間!?」
俺はリビングに飾られている時計を見て驚く。
こんなことなら……一回家に帰らずそのまま打ち上げ会場に行くべきだった。
ちなみに打ち上げは、お好み焼き屋さんで行わられるらしい……
それから、俺たちはダッシュで駅まで向かった。
そして、切符もろもろ買って電車に乗り込んだ。
「ふぅ〜何とか間に合いそうだね……」
俺の横で電車の吊り橋を掴んでいる中川さんがそう言う。
「こんなことなら一回家に帰らず来るべきだったね……」
「あ! 海人……と中川さん……」
すると俺たちと同じ電車に乗っていた正孝が俺たちに話しかけてきた……
「なぁ、海人……お前と中川さん……一緒にって……本当にお前付き合っていないのか?」
「ばかっ! 付き合ってるわけないだろ!!」
正孝は、俺にしか聞こえない声で俺に問いただしてきたが俺は即座にそれを否定する。
「さっきたまたま電車のホームでバッタリあって……」
「なんだそんなことか……」
正孝とそんな事を話していると電車は俺たちの目的の駅へと到着した。
「なぁ、その……お好み焼きの店の場所ってあっちのホームの出口から行くんだよな?」
「え? そっちじゃないだろ!! こっちの出口じゃないのか?」
正孝はお好み焼きに行くための南口をさして…… 俺は北口をさしたため見事に意見が割れた。
「ねぇ……二人とも、東口だと思う!」
中川さんは、東口を指してそう言った。
それを聞いて、俺はスマホを開いてお好み焼きの店の場所を地図アプリで調べる。
すると、東口が正解だった。
「さすが中川さん……」
「さすがっすね! 中川さん!!」
俺と正孝は、中川さんに感謝を述べる。
俺は中川さんがこの場にいてよかった! そう思った。
俺たちがお好み焼き店に無事到着すると、クラスのみんながほとんどみんな集まっていた。
「あれ! なんかこの三人って不思議な組み合わせだね!!」
月野さんは俺たち三人で来たのを見て珍しそうにそう言った。
「お前!! ちゃんと遅刻しなかったのか! 偉いぞ!!」
すると橘さんが正孝に肩を組んでそう言った。
「おい……お前は俺の母ちゃんか……」
すると、正孝のそう言うツッコミが聞こえてきた。
ーーそして、それからしばらく経つとクラス全員が揃ったので、俺たちはお好み焼き店に入った。
このお好み焼き屋さんは、お好み焼き屋は、お店の人が生地の状態で提供し利用客が鉄板で焼くタイプのお店だ。
俺たちのクラスは打ち上げをする際……お店の一部を俺たち一組が貸し切ったらしい
俺たちは用意されたテーブルの一つににいつもの五人で座る。
まだお好み焼きの生地はきていないためテーブルには鉄板とソースやマヨネーズなどの調味料が置かれていなかった。
「ねぇ? お好み焼きってそこにあるソースとマヨネーズを鉄板で焼いたら出来上がるの?」
すると、隣に座っていた中川さんがとんでもない発言をしてきた。
それを聞いた月野さんたちは唖然としていた。
「あ!? 違うよってか! お好み焼きは、これから生地が来るからそれを鉄板で焼くんだよ!! ソースとマヨネーズ焼いたらそれはもうソース焼きとマヨネーズ焼きになっちゃうよ!!」
俺は焦って中川さんにそう説明した。
「そうなんだ……ありがとう!! 教えてくれて!」
彼女はそう言って突如天使見ないな笑みを浮かべるので俺は下を向いて顔を真っ赤にした。
「もしかして……鈴音ってさ……お好み焼き知らないの?」
それを聞いてきた俺らの向かい合わせに座っている月野さんが顔を傾けて中川さんに聞く。
「うん!! 初めてー!! えへへ」
「きゃー!! 可愛い!! こっちおいで抱きしめてあげる!!」
月野さんは中川さんの今の発言を可愛いと思ったのかそう手を伸ばして言った。
「よーし! それじゃあ! みんな今日は体育祭お疲れ様ということで!! じゃあ! 乾杯の挨拶を
山田!! せっかくだからお前がやれよ!!」
「え? 俺?」
俺は北原に突然そう言われてびっくりする。
「うんうん! 早く山田くん!!」
「山田お前が適任だ!」
クラスメイトの俺を押す声が聞こえてくる。
俺は恥ずかしがりながらも乾杯の挨拶をすることに決めた。
「……えー、体育祭お疲れ様!! 乾杯!!」
「うぇーーい!!」
俺が乾杯の挨拶をするとクラスメイトの人たちは飲み物の入ったコップをお互いのコップに当てた。
それからお好み焼きの生地が到着してきじを鉄板で焼き始めた。
「それじゃあ! 後で生地をひっくり返すの! せっかくだから鈴音にやってもらおうよ!!」
すると月野さんが俺たちにそう呼びかける。
「え? このお好み焼きの生地ってひっくり返すの?」
中川さんがきょとんとしていてので、橘さんが説明を入れる。
「ああ! なぁ、雫! 確かタイミングとしては、具材の上に空気が上がってきて、端が固まってきたときだよな?」
「うん! よく知ってるね!! 結菜!!」
「あ! ほら! 鈴音!! ひっくり返してひっくり返して!!」
お好み焼きをひっくり返すタイミングが来たのか、月野さんが中川さんに言う。
そして、中川さんは、コテを両手で持ち、左右から挟んでクルッとひっくり返した。
「出来た!!」
無事ひっくり返すことに成功すると、中川さんは騒ぎ始まる。
俺はそれを見てなぜかほっとしていた。
それからお好み焼きにソースとマヨネーズをかけて俺たちはお好み焼きを美味しくいただいた。
そして、打ち上げは無事終了した。
打ち上げが終わり家に帰ると俺たちはリビングにあるソファでテレビを見ていた。
「いやお好み焼きおいしかったね!! これはもう絶品だったよ!!」
横で彼女が満足そうに言っていた。
「うん……ほんとにおいしかったね……」
俺はソファに座ると今日の体育祭の疲れがどっときた感じがした。
それはそうだ普段運動をあんましない俺があんなに……頑張ったんだ……それは疲れはする……
リレー……みんな……の役に立てて本当によかっ……た……
「山田くん!? 大丈夫?」
俺は疲れて彼女の肩に寄りかかって眠りについたらしい……
「ふふ、疲れちゃったのね……海人……今日頑張ったからね……今日の君は世界中の誰よりもかっこよかったよ!! 海人!!」
鈴音はそう言って右肩を借りて眠りについてる海人の左肩に手を置いた。
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