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13話 どうやってあの中川さんとお近づきになったんだ?

「中川さん、もう、多分歩いても間に合うと思うよ」  

「本当? よかったよ、学校に間に合いそうで〜!」


 俺と彼女は、そう会話をして走りから歩きに切り替えた。

 さっきまで口に咥えてた、食パンも気づけば、胃の中に消えていた。


「あっ! 見えた! 学校ーー!」


 そう言って、中川さんが学校の方を向いてそう言った。

 走ったこともありいつもの半分の時間で学校に着くことが出来た。

 まあ、走ることは別に苦痛じゃないんだが食パン加えながら走るのはもう二度としたくない。


「とにかく……間に合ってよかったよ……」

「ねえ、山田くん! 私なんだかわからないけど、山田くんと一緒に学校登校するの楽しい!」


 中川さんは俺の方を見て、とても素敵な笑顔を見せる。

 俺はそれを見て、ドキドキしてしまって、思わず頭をかいた。


「中川さんが楽しいって思って俺ももらえて嬉しいよ!」

「私! 今日のお昼ご飯! 一緒になんか買って食べよう! 学校の購買? ってのがあるんでしょ! それを食べたい!」

「俺と一緒に食べるの? 月野さんたちとじゃなく?」

「うん! 山田くんとがいい!」

「そうか、うーん、そしたらさ! 今日お昼、学校の屋上で食べない? そこで食う、購買のパンがとても美味しいんだよ!!」


 俺は中川さんに屋上で食べないかと提案する。

 

「うん! 楽しみ!!」


 すると、中川さんはとても嬉しそうにそう言った。

 そして、中川さんと学校の校門をくぐると、周りを歩く俺と同じ学校の人たちから物珍しい目で見られた。

 そして、教室に入ると。


「おはよう!! 鈴音〜〜〜」


 そう言って、月野さんが中川さんに抱きついた。


「おはよう! 雫〜」


 月野さんと中川さんが朝の挨拶を交わした。


「あれ? 山田くんと雫一緒に来たの?」

「……え? うん!! そうだよ!」

「な、なんだと!?」


 中川さんが月野さんにそういうと、それを聞いてたと思われるとくに男子が一斉に俺の方を向いて騒ぎはじめた。


「おい! 山田!! お前あの転校生の中川さんと付き合っているのか?」

「嘘だよな! 嘘だと言ってくれェェェエ!!」

「え? へ? なんだよお前ら」


 すぐに男子たちは教室のドア付近に立っていた俺の元へ詰めよってきた。

 ちょっとちょっと、みんないきなりどうしたというんだ。


「どういうことだよー!? 山田〜〜」

「ん? どういうことだよとは、どういうことだ? 真壁まかべ


 すると俺が正孝を除いて特に仲のいい真壁が俺に泣きながら詰め寄って来た。


「昨日、クラスの奴が見たって言ってんだよ! お前と中川さんと月野さんが一緒にショッピングモールで買い物してる所!! それに! 今日、中川さんと一緒に朝登校してたろ!?」

「なに!? 中川さんと月野さんとショッピングモールだと!?」


 げっ! 見られていたのか。

 真壁が説明をすると、近くにいる男子が揃ってそう叫ぶ。

 てか、真壁の後ろで叫んでいるこいつら、よくラブコメで後ろでヒロインと主人公がイチャイチャしてるのを見ていいな〜とか感想を漏らす連中そのまんまで俺はちょっと感動を覚えてしまったじゃないの。


「いいな〜〜ってか、お前、月野さんはともかくどうやってあの中川さんとお近づきになったんだ?」


 真壁が俺にそう聞くと、俺に詰め寄る男子は興味津々な眼差しで俺のことを見る。

 お近づきになったもくそも俺と彼女は今一緒に住んじゃってるから。


「どうやってお近づきにって言うか、まぁ、成り行きっていうか、何というか、それに、たまたまさっき中川さんと会って学校まで行っただけだよ」


 まぁ中川さんの正体、言っても誰も信じてはくれないけどな……あはは。


「そうなのか? でもよ!! 俺はお前が羨ましいぜ〜〜あの月野さんと中川さんと一緒にショッピング!? ハーレムか!」

「いや、ハーレムって……俺と中川さんと月野さんは別にただの友達だよ」


 てか、中川さんはともかく、月野さんは俺のことを友達と思ってくれてるのだろうか?

 俺は昨日の一件で月野さんとはただのクラスメイトから自分の中では友達に昇格したと勝手に思っているが……

 そんな中、先生が教室に入って来た。

 なんか知らないけど助かった。


「みんな〜席に座れーーホームルームを始めれるよ!」

「はーい」


 そう、先生が呼びかけるとみんな一斉に自分の席に戻って行った。


「よーし、それじゃ、ホームルームを始める。

最近暑いよな〜〜そういえばニュースでやっていたんだが、もうすぐ梅雨らしいぞ! そして、梅雨が明けるとーー」

「梅雨が明けると?」


 クラスメイトの一人が聞きかえす。先生は決まっているだろお前らみたいな目つきで教卓を思いっきり叩いた。


「お前らの! 大好きな! 夏休みだーー!」

「フォーーー!!!」


 先生がそう告げると、クラスのみんながそう言って騒ぎ始める。


 あとそんなに勢いよく教卓叩くのやめてくれませんかねまじでびっくりしちゃうから……いや、びっくりしちゃったんだけれども。

 てかね、先生、梅雨明けたら夏休みだーは、いくら何でもペース早くないですか? てか、今日テンション高いですね。

 なにか、いいことでもあったのかな?


「という話だ、今日一日頑張ろう、これで、ホームルームを終わる」


 そう、先生が簡潔だが、ホームルームの終わりを告げた。ホームルームの前後で、先生のテンションが全然違うことが気になったが。

 ここは、そーとしておこう。


 それから、俺たちは午前の授業を淡々と受けた。

 そして、今日もお昼休みがやって来た。


「それじゃあ! 行こうか! 山田くん!」

「うん、じゃあ……行こうか……」


 俺と彼女は購買でパンを買って屋上で食べるために教室を出た。


「そうだ、購買でパン買って行こうか……! あ、お金の事は心配ないからね」

「うん、そういえば、この学校の購買ってなに売ってるの?」

「それは、メロンパンとか、あんぱんとか、弁当で言えば焼肉弁当とか、カツ丼とか」


 この学校では、学食以外にも、購買も充実している。

 俺もいつも、お昼は購買にお世話になっていた。

 そうこうしているうちに、俺たちは購買に到着した。


「わぁ〜〜パンがいっぱい並んでいる〜〜」


 そう、彼女は購買にずらっと並んだ、パンを見てそう言った。


「ここの購買! すごい種類があるね〜」


 彼女は購買に並んでいる、パンを見て、何を買うか悩んでいる様子だった。


「あ、そうだ、山田くんはなんかおすすめはある?」

「うーん、おすすめといえば、メロンパンとカレーパンだね」

「そうなんだ! じゃあ、メロンパンとあんぱんにしようかな」


 中川さんがそう呟くと、購買の店員のおばさんが。


「わかったわ〜メロンパンとあんぱんね、そこの彼氏さんは何にするの?」


 そんなことを言って来ると。


「えっ、か、彼氏? いやいや、違います! 俺と彼女は、そんなじゃありません」


 俺は顔を明るめてそう否定した。


 彼氏さんか。

 やはり世間一般的に見て俺たちはカップルに見えるのだろうか?

 いや、ないな……明らかに俺は彼女釣り合わない、それは誰の目にも明らかだ。


「あら〜そうなの? ごめんなさいね」

「いえいえ、全く気にしていませんよ、ね、中川さん……」

「…………」

「中川さん?」


 俺が呼びかけても返事がない中川さんだったが、しばらくして。


「っ!? えっ? うん、そうだね!」


 そう言って焦り始めたので何があったのかと俺は不思議に思った。


「そうだ、その、山田くんは何にするか決めたの?」

「俺は、焼きそばパンとクリーンパンにしようかな」


 そう言って、俺は二つのパンを持ってレジに向かった。今現在、お昼休憩が始まってすぐだということもあり、人がまばらで購買は空いていので、スムーズにレジまで行くことができた。


「はーい、メロンパン他、四点で合計七四七円です」


 そう、この学校の購買のパンは基本的に安いのだ。

 それに、この学校のパンはとても美味しいからいつも得した気分になる。

 購買の店員さん、この学校の校長先生並びに教頭先生、どうもありがとうございます

 俺は八〇〇円をレジの人に渡す。そしたら、お釣りが帰ってきた。


「ありがとね、またきてね〜」

「はい、ありがとうございます。行こっか、中川さん!」

「うん!」


 そして俺たちは学校の屋上へと到着した。


「これが……風が気持ちいいね!」


「そうだよ、ここ、何だか風が気持ちいいでしょ?」


 屋上に通じるその扉を開けて、風の吹き抜けた空間に出ると、自然と心が満たされる、そんな感じがした。


 それからは、悩み事などがあった時などは、時々ここに来て、座って空を見る、そうすると自然と悩みが消えていく、不思議なものだ


 そういえば去年文化祭前、屋上で一人の女子の相談に乗ったっけな、あの人あれからどうなったんだろう……。

 名前ぐらい聞いとけばよかったな。


 そんな事を思い返してると、俺たちはちょうど屋上のベンチが空いていたためそこに座った。

 同じく横で座ってる中川さんがパンの袋を開ける。


 そして、メロンパンをモリモリ食べ始める。


「風が、気持ちいいね、山田くん」


 彼女は、メロンパンを食いながらそう言った。

ここは、風が吹き抜ける関係か、今の季節すごい風が涼しく、気持ちよく感じる。


 俺は風を感じながら……焼きそばパンの入った袋を開けた。


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