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113話 修学旅行とクラスメイト女子の部屋

「私! 海人に会えて嬉しい!!」


「うん……それはよかった!!」


 俺は中川さんからいきなり嬉しさ全開の会えて嬉しいをぶつけられて、返す言葉が見つからず、へんな返しになってしまった。


「中川さんは……その、修学旅行今日一日体験してどうだった?」


「私めちゃくちゃ楽しかったよ!! この世界の新幹線に乗ったの初めてだったし!!」


「この世界ってことは、中川さんの世界にも新幹線はあるんだね!」


 ってそういえばあるな……あの世界の新幹線……名付けてスーパーホワイトエクスプレスが……やっぱり、中川さんのいた世界は新幹線や電車や学校とかも俺らの世界とほとんど一緒で俺のいるこの世界は本当と何もかも違う別世界ってわけではないんだな……まあ、それはゲームをやっていてわかることなんだけど……

すると、今まで黙ってそこにボーと立っていた月野さんが自分のベットから枕を抱き抱えて、中川さんと同じように俺の右隣座る。


「山田くんはさ! 好きな食べ物って何?」


「え? 好きな食べ物? 俺は……うどんとかラーメンとか好きだけど!」


「ラーメンわたしも好き!! ってこの話ずいぶん前に食堂でも似た話したよね!」


「食堂? そんな話したっけ?」


 食堂? 月野さんと食堂で会うことなんてあったっけ?


「やだな! 山田くん忘れちゃったの? ほら! 鈴音が転校してきた次の日だっけ? 山田くんと田中くんが先食べててさ! ワタシたちが席ないってなって山田くんのテーブルの席空いてたから、一緒に食べていいかなって山田くんに言ったやつ!」


「あ! 会ったねそういえばそんなこと!!」


 中川さんが甲高い声で頷きつつ、呟く。

 俺も月野さんの発言で思い出した。


「よくそんなこと覚えてるね、月野さん」


「うん! 山田くんとの大切な思い出だもん! 忘れないよ!!!」


「大切な思い出か……大切な思い出というならば! 俺もみんなで行ったプールや勉強とかも! 今思えば本当に大切な思い出だよ!!」


 俺は月野さんに白い歯を見せてにっこり笑った。


「ちょっと! 鈴音! 雫! もうすぐ女子の入浴の時間なんだけどさ! よかったら一緒に行かない?」


 すると、ホテルの部屋のドアの奥から相沢さんだろうか……女子の声が聞こえてくる。


「女子ってこの後入浴の時間なの?」 


 俺は二人にそう聞く。


「山田くん……もしかして気になっちゃう?」


「え……いや、なんとなくほら……男子の入浴の時間がまだだからよ!」


 月野さんはこれまた小悪魔みたいか笑みを浮かべてこちらに聞いてきた。

 俺はなんとなく恥ずかしくなり咄嗟にそう答える。


「山田くん……どうせならさわたしと一緒にお風呂入っちゃう?」


「……あが……月野さん……それは……」


「エヘヘ! 冗談だよ! 山田くんもしかして本気にしちゃった? アハハハハ可愛い!!」


 まじで冗談でもやめて欲しい……俺の身がもたない……


「海人!! だめだよ!! 雫と入ったら! 入るなら私と入ろう!!」


「あの……中川さんそれ冗談だから……」


 俺がそういうと中川さんは顔を赤らめて枕で顔を覆った。

 俺は今おそらくこの部屋で一人だったら間違いなく発狂している……


「ちょっと!? 二人とも? いるんでしょ? 反応して!」


「ちょっと、反応しなくていいのか? これ……」


 俺と月野さんが話をしていると、外から女子の声が再度聞こえので、俺は二人に反応しなくてもいいのかと問う。


「あ! そうだね!!」


 中川さんはそう言ってベットから立ち上がり、抱き抱えていた枕をベットに置いてホテルのドアの鍵を開けた。


「ごめん加奈子かなこ出るのが遅くなっちゃって! 入浴だっけ?」


 中川さんが加奈子……相沢さんだろうか……に謝罪をして、疑問を口にした。


「ええ! この後! いまからワタシたちも行くから一緒にどう行こうかって思って!! あ! 中に雫あるんでしょ! ちょっと入るわよ!!」


 相沢さんはそう言って、俺が今いる月野さんの部屋に入ってきた。


「……え? なんでここに山田くんが?」


「えへへ……なんでだろうね! 不思議だね!」


 俺の横に座る月野さんは相沢さんにそう言われて苦笑いを浮かべる。


「雫と鈴音……あんたたち男を部屋に連れ込んで!」


「いや……ほんとにただお話ししたくて呼んだだけで! わたしたち山田くんと本当に何もしてないよ!」


「わかってるわよ! そんなこと!」


 月野さんは苦笑いを浮かべてそう言った。それに対して相沢さんは俺のことを奇妙な眼差しで見ながらそう答えた。


「ほら! てか行くわよ! 鈴音! 雫! 早くしないと今日お風呂抜きになってしまうからね!」


「もう〜山田くんとお話ししてたのに! わかったよ! 山田くんわたしたちお風呂行ってくるけどどうする? その時この部屋にいてもいいけど!」


「いえ……帰らせていただきたく存じ上げます!」


 俺には、この場の空気に耐え難いため、ぽろっと出た敬語で自分の部屋に戻ることを伝えた。


「……まったく……」


「あの……俺の顔に何かついていますか……」


 月野さんと中川さんが準備するために、ベットの前にある広々とした空間にてキャリーケースを開き、お風呂に必要なものを取り出していた。その間相沢さんは今、中川さんのベットに座っている俺を見ながらまったくと呟く。


「あなたってさ! 普通そうに見えるけど本当はすごい人なのかしら?」


「…………は?」


 俺は急に相沢さんに真面目な顔してそんなことを言われるので思わず疑問を口にする。


「だってあなた普通そうなのに……いや、なんでもないわ!!」


 相沢さんは奥に見える中川さんと月野さんの二人を見渡して何かを言おうとしたけど途中で静止した。


「じゃーね! 山田くん! また明日!!」


「海人!! おやすみなさい!!」


 それから中川さんたちが入浴に行くというので俺は月野さんからのまた明日と中川さんからの本日二度目のおやすみなさいをいただいたところで自分の部屋に帰った。  



「山田くん君〜今までどこにいたの?」


 俺が自分の部屋に帰ってくるといきなり真壁に詰め寄られた。


「えーと、ちょっとこのホテルのこの辺をふらふらと……」


「嘘つけ!! お前月野さんたちの部屋にいたんだろう!!」


「ガ!! なんでそれを……」


「さっき橘さんから聞いたぞ! 全く羨ましいやつめ!!」


 橘さんか……ああ……そうか、橘さんさっきまで正孝のいるところすなわち、ここにいたんだもんな


「ほんとだよ! 女子の部屋行くなら俺たちも誘えよな!!」


「アハハ……なんかごめんな……」


 北原が続けてそう言ってきたので、俺はみんなに謝罪をした。


「あれ? そういえば橘さんは?」


 真壁が俺に言いたいことを言ったのかベットに座ってゲームをし始めると、この部屋に橘さんがいないことに気がつく


「ん? 結菜ならさっき出て行ったぜ!! もうすぐ風呂の時間だとか言ってたぞ!」


 真壁と同じくホテルのベットに座っている正孝は俺に説明してくれた。

 さっき橘さんには合わなかったけど、入れ違いが起きてのか?


「あ〜!! そんなこと言ってたら! もうすぐ俺らも風呂の時間じゃねえか!!」


「ん? あ! やべ!! おい! 北原! 九条! すぐさま部屋に戻って準備するぞ!!」


 真壁が慌ただしくそう言ったことで、柊が焦りつつ北原と九条に自分たちの部屋に戻って風呂に入るための準備を呼びかけた。

 ちなみに北原たちの部屋はこの隣……六〇二号室である。


「よし! ほんじゃ! 俺たちもひとっぷろ浴びに行きますか!」


 北原たちがこの部屋を出てしばらくすると真壁がそう言ってベットから立ち上がる。

 そして俺たちは支度を終えて、ホテルにある大浴場に向かって行くのであった。


 そして、俺たちは大浴場で汗を流し終わった後、午後十時を回ったところで消灯時間がやってきた、先生からの点呼を終えて俺たちは寝るために部屋の明かりを消してベットに入った。


 ベットに入ってしばらく経った頃……俺は喉が渇いたことにより六階のエレベータ付近に自動販売機があったことを思い出して静かに部屋を出て自動販売機の場所へ向かう。


「うーん……どれにしようかな……」


 俺は悩みに悩んだところお茶を選択して、自分の部屋に戻ろうとしたところ、近くにあるエレベータが六階に到着してエレベーターの扉が開く。俺は消灯時間は基本部屋体ではいけない決まりになっているだめエレベータの中に先生が乗っているんじゃないか……もし乗って見つかったら怒られるんじゃないか……それが頭によぎってその場をすぐに立ち去ることを忘れてしまっていた。


「あ! 海人……奇遇だね!!」


「え? 中川さん? どうしてエレベータでここに? てか、これ夢か?」


「夢じゃないよ! 私はここにいるよ!」


 彼女はにこやかな笑顔でエレベータを降りて、俺の隣にある自動販売機にお金を入れた。


「中川さんも自動販売機で飲み物買いにきたの?」


「うん!! 私! 喉が乾いちゃって!! もしかして海人もそうなの?」


 俺は飲み物を買いに来た中川さんと偶然遭遇した。

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