111話 メインレストランと月野さん
「やっと着いたぜ! ホテル!!」
俺たちはバスに乗ること数十分……大阪にあるホテルに到着した。
「あんたたち! 入り口に置いてあるトラックの中にお前らが修学旅行に行く前の日に学校に預けたキャリーケースが入ってるからそれをもってまずは各しおりに書いてある部屋に向かってくれ! あと! 各部屋の班長はホテルのロビーに行って鍵をもらってくること! じゃないとその班だけ部屋に入らないなんて事態がおこるぞ!」
バズがホテルに到着すると前で座っていた俺らのクラスの担任の先生が俺たちに今からすることと注意事項を話す。
それから俺たちはバスを降り、先生が言った通り、トラックからキャリーケースを受け取り、しおりに書かれた部屋まで向かった。
俺たちは部屋割りで、六〇一号室……山田、田中、真壁となっているため……六〇一号室に向かいキャリーケースを持って移動した。
キャリーケースを持ちながら階段を登るのは流石にきついと思うのでエレベータを使い六階まであがった。
「やっぱりこのキャリーケースおもいな!」
正孝はエレベーターで六階に上がっている中声を上げた。自分のキャリーケースの重さに悪戦苦闘しているみたいだった。
「おっと! 二人ともどいたどいた!! 俺が今から鍵開けるからよ!!」
俺と正孝はドアの前で班長である真壁を待っていると、真壁がキャリーケースを持ったまま、半ば早歩きでこちらにやって来た。
「今から鍵さすぞ! よし! 開いた!!」
真壁が鍵を開けて俺たちはホテルの一室へと足を進める。
ドアを開いて通路を奥に進むと、右側に三人分のベットが並んでおり……他にもカーテン付きの窓があったり、ドアの近くにあるドアを開けるとトイレとバスルームが一緒になってる……ユニットバスになっていた。
「行くぞー!! やっほーーいい!!」
真壁は部屋に着くと我先にベットに飛び乗る。
「やべー! ふっかふっかじゃねえか!」
真壁はホテルのベットのふかふか感が大変気に入ったらしい……
「なあ! 次何すんだっけ?」
「えーと、次は夕飯だな……さっき言ってたあのバイキングだな……」
正孝が俺に聞いてきたので、俺は先ほどしおりを一通り見てこれからの動きは頭に入っているのでそう答える。
それから俺たちはしおりに書いてある夕食の時間帯を待っている中、三人でゲームをしていた。
「おい! お前卑怯だぞ!!」
「へへ! してやったり!!」
まさたかと真壁は一緒にスマホで今人気の対戦ゲームをプレイしていて、俺は最近リリースされたダンジョン攻略RPGゲームのストーリを進めている。
真壁と正孝はゲームで盛り上がっていた。
「なあ! もうすぐ夕飯の時間出し! そろそろ行くか!」
すると、正孝がホテルの部屋に設置してある時計を見てそう呟く。時計の針は現在一七時ちょうどを指していた。
しおりに書いてある夕飯の時間は一七時一五分だが、早めに出ていて損はないからな……
「うん? 山田どうしたんだ?」
「俺ちょっとトイレ行きたいから先いっててよ」
「お……わかったよ! お前遅れんなよ! 玄関のここに鍵置いておくからな!!」
真壁が俺が真壁たちと一緒に玄関からホテルの部屋の外に出ようとしたかったので、不思議に思い言葉を投げかけれてくれた。そして、真壁はこの部屋には俺しかいなくなるので、この部屋を閉めるために鍵を玄関にある棚に置いていく。
「さてと……急がないと……」
俺はトイレを済ませて若干急ぎ足で向かった。
そして、エレベータに乗るためにエレベータ付近に設置されている、上矢印と下矢印のボタンの下矢印のボトルを押す。
「えーと、確か……夕飯を食べる場所は三階だったな……」
俺がそう独り言を呟いていると、エレベータがやってきた。
「……わあ! 月野さん!」
「あ! 山田くん! やっほ! やっほー!!」
エレベータが開くと同時にエレベータに先に乗ってた月野さんが姿を現したので俺は月野さんに挨拶をする。
「山田くんなんかエレベータで会うなんて新鮮だね! ワタシ嬉しいよ!!」
「月野さん上から来たけどさ、月野さんたちがお泊まりする部屋ってこの上なの?」
「……山田くんまさか気になる〜〜!?」
「え? 気になるもなにもその……なんとなくというか……月野さんが上から来たから……」
俺が本当になんとなく月野さんたちがお泊まりする部屋がこの上にあるのか単純に気になっただけだ……
俺の問いに対して月野さんは小悪魔みたいな笑みを浮かべてくる。
「……エヘヘ! 冗談だよ! 冗談!! わたしたちの泊まる部屋はここの上の階の八階だよ!」
「八階……ずいぶん高いね……このホテル一体何階建てなんだろう……」
「山田くんあとで二人でこっそり見に行かない?」
「……へ? 何を見に行くの?」
「このエレベータでさ! ホテルの最上階気になるでしょ!」
「いや……怒られちゃうよ! 見つかったら!」
「えー! いいじゃん! 秘密の探検みたいでいいじゃん!」
「秘密の探検か……あ! 下に着いたみたいだね」
「ほんとだ! 三階に着いてる! 山田くんとのお話が楽しくて一瞬だったね!」
俺と月野さんは夕食を食べるために3階にエレベータがつき、扉が開いたことでエレベータを降りた
「確かここの通路を右に行くと、ホテルのメインレストランがあるんだな!!」
俺は先ほどしおりを見て夕食を食べる場所までの道は把握しているので呟いた。
俺と月野さんは通路を右に曲がってマイルレストランに行くために歩き始めていた。
「そうだ! 山田くんあとで私たちがお泊まりする部屋に遊びに来ない? あ! わたしたちの部屋には鈴音もいるよ!!!」
「え……それは……なんというかき、緊張するというか……」
俺はいきなり月野さんからそう提案されて緊張した様子で話す。
「山田くん……へへ! やっぱり山田くんでも女の子の部屋は緊張しちゃう?」
「そりゃ……てか、月野さんとか中川さんとか橘さんとかそんな可愛い子がいる部屋に行くのに緊張しない男子なんていないと思うよ……多分……」
「…………」
月野さんは俺の発言にやや驚いている様子だった。え、俺なんかまずいこと言っちゃったかな……
「そ、そうなんだ……ぇへへ、今の発言ってことは、山田くんは少なくてもわたしのこと可愛いって思ってくれてるってこと?」
「へ? か、かわ……」
「どうなんだ……? ほらほら言ってみなさいよ〜〜」
「あ、ちょ、やめ……」
月野さんは俺の肩を人差し指でツンツンしながら聞いてくる。
「月野さんは……か、か……可愛いよ」
「……ぉぅ……ありがと……嬉しいよ山田くん……」
月野さんは顔を真っ赤に染めて俺に言ってきた。……てか、そんなに恥ずかしがるなら最初からそんな質問しないで欲しい……何故ならこっちまで恥ずかしくなるから……
「おい! お前ら! 夕食始まるぞ! さっさと入れ!!」
俺と月野さんがメインレストランの前でじゃれあっていたのが、うっとうしかったのか、わからないけど……メインレストランに続く扉の前に立っていた先生に怒られてしまった。
「すいません……今すぐ入ります……」
「ごめんなさい……」
俺と月野さんはそう謝罪をしてメインレストランの中に入って行った。
「お! 海人遅かったじゃねえか! それに月野さんも一緒か!」
このホテルのメインレストランは長テーブルになっていて、一つのテーブルにいくつか椅子が並べられていた。俺と月野さんが空いてる席を探そうとすると、俺たちに向かって手を振っている奴がいた。
誰だとよくよくその人物を見ると、正孝だった。
俺たちは正孝の元へと向かった。
正隆の横には椅子が空いてあり、正隆の向かい側には橘さんが座っていて、その橘さんの横には中川さんが座っていた。
「お前らのためにここ開けてたぜ!」
橘さんが中川さんの隣と正孝の隣をわざわざ開けてくれたらしく……俺は正孝の隣の椅子に、月野さんは中川さんの隣の席にそれぞれ座る。
バイキングにはスクランブルエッグ、パン、白ごはん、カレー、ミートボール、ポテトサラダ、スパゲッティなどなど、幅広い食べ物が色々置いてあった。
俺たちは食べられる量をそれぞれお皿に乗せて、テーブルに戻ってバイキングを味わった。
「いやー! バイキングやっぱり色々味楽しめてやっぱり! いいわー!」
俺たちはバイキングが終わると、一旦ホテルの部屋に戻るために歩いていた。その間、正孝はお腹を撫でながら呟く。
「お前もう食べれない! って言ってたのによく腹に入ったな!」
「おうよ! 俺も入らないと思ったんだけど! 案外入ったわ!」
俺と正孝は話をしつつ、前を歩いていた月野さんたちと一緒にエレベータに乗った。
「ほんじゃあ! 結菜! みんな!! また明日な!!」
「じゃあね! みんなおやすみ!!」
エレベータが六階に着いたことにより正孝に続いて俺も挨拶をする。
おそらくその後、自由時間でその後お風呂となっており、基本的に女子とはもう今日会わないのでそう挨拶をした。
「うんうん!! また明日な! お前ら!」
「海人……おやすみなさい……田中くんも……」
「じゃあね! 二人とも! それとまたあとでね山田くん!!」
三人は俺たちにそう挨拶したのに、エレベータは閉まって8階へと向かっていった。
てか、最後の月野さんのまた後でとは?
「なあ! このあとよ! 自由時間だろ! みんなで集まってさっき言っていたあの限定クエストみんなやろうぜ!!」
「お! いいね! せっかくだしやろうか!」
俺と正孝はそう話をしつつホテルの自分たちの泊まる部屋に戻って行った。




