表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

アクセサリーのカフェ

作者: 紡 獅兎


暑さが厳しくなってきましたね。

私の店では風鈴や簾をかけていますよ。

涼みたいと、お客様に思ってもらいたいですから。

此方はアクセサリーのカフェになります。


「今日は誕生日おめでとう。」


おや、お客様がお電話をされていますね。

当店はお電話されても大丈夫で御座いますよ。


「側にいてあげられなくて、ごめんね」

『大丈夫だよ、ちゃんと待ってるから。』

「本当にありがとう。僕も琥珀を大好きだからね。」

『ありがとう。私も蒼の事、愛してるよ』


ふふ、青春ですねぇ...。

あの光景を見かけると、可愛らしいですよね。

つい見てしまいます。


「...実はさ、近くに来てるんだ。」

『えっ...めっちゃびっくりしたよ!?』

「ごめんね?」

『えっ、いや大丈夫だけど!!どこにいるの?』

「リエーフってアクセサリー店。」

『そうなんだ!何時ごろ着く?』

「1時間半後で、どうかな?大丈夫?」

『うん!大丈夫!待ってるね!』

「うん。じゃあ、またね。」


お客様の恋愛を見るのはいつ見かけても良いものです。


「すみません、このペリドットのピアス下さい。」


はい。畏まりました。

失礼ですが、お客様の恋人さんは花は好きですか?

もし宜しければ、藤の花とコチラの香水をお付けしても宜しいでしょうか?


「香水...あ、これ確かレイですよね。」


おや?この香水をご存知でいらっしゃいますか?

もしや、あのお客様のご友人でしょうか?


「弟が香水持ってて。マスター?に貰ったって。」


そうでしたか。それは失礼致しました。


では、香水と藤の花をお付けしておきますね。

どうか恋人さんを幸せにしてあげてくださいね。


「はい。もちろんです。中々連絡取れてなくて...。」


それはお客様にも色々と事情があっての事でしょうし、

恋人さんもご理解してくださっているのではないでしょうか?


「そうですね。でも、まだ恋人じゃないんです。」


そうでしたか。

これから直接お会いされるんでしょう?


「はい。きちんと直接声で伝えたくて。」


それは良い事です。

やはり文字だけでなく声で伝えられるのは良い事です。


では、こちらお渡し致しますね。

お待たせいたしました。

ご来店ありがとうございました。

またのお越しをお待ちしております。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ