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2話.異空間は阿鼻叫喚

地球の我が家に戻った俺は困ったことになった。

あれは何?これは何?と見たことのないものを質問攻めにしてくる美少女の扱いに困り果てている。

そんな時、母さんが騒ぎを聞きつけて部屋を開けた。

更に困った。


「あらまぁ、あんたに彼女が居たなんてね~

後はお若い二人で」


マリアの顔をじっと見ながらあんたの好みの顔ねとボソッと呟いてから

ニヤニヤしながら出ていった。

年頃の男なら誰でも抱く感情、母親への殺意。

マジでやめろよと思いながら顔を赤くして座り込んだマリアに気にするな。

早いか遅いかの問題だろ?と言うと


「そんな風に思ってませんからね」


そう言って拗ねた。

さて、ここからは大人の時間。

いや、性的なナニかではなく、大人として住む場所を与えてやらないとマリアは生活が出来ないのだ。

日本では基本的に保護者が居ない子供を一人暮らしさせてることはないのでうちに匿うことが出来ない。

両親が相手の親御さんが心配するからと言い出さないうちに何とかしないといけない。

タイムリミットは今日の夜。

どうしたものか。

地球では魔法が使えない。

認めたくないが、使えないわけではなく発動しない。

消費魔力量が通常の何百倍にもなる。

だが、背に腹は代えられない。


俺は空間魔法を発動した。

マイスペース。

この魔法は扉を作り、その先を自分の魔力で作った空間につなげる。

扉を隠蔽する魔力があるか怪しい所だが仕方がない。

俺の魔力の大半を消費して真っ白な何もない空間を魔力で変革していく。

地面に草花が敷き詰められていて一角だけ空間収納から家を出して生活空間を作った。

俺は家まで送ってくると言ってマリアと家を出てから隠蔽魔法を使って二階の自室の窓から部屋に入ると扉からマイスペースに入ると家に入らせて呼びに来るまで出ないでくれと伝えておいた。


「私一人ですか?」


心細げに尋ねられたが、流石にこんな非常識空間を誰かに話せるわけもなく諦めてもらうためにゲーム機を渡しておいた。

案の定扉隠蔽魔法が発動できずに家具を移動させて模様替えで誤魔化すことにした。

つまり、扉は向こうから開けなくなった。

時間の流れも同じだし問題ないだろう。

トイレの説明と食料のことを言い忘れていたことに気づいたのは翌日のことだった。

起きるとそこそこ魔力が回復していたので隠蔽魔法を使いマイスペースへ入ると聖女様にあるまじき大泣きをしているマリアが居た。


「誰も居ないし、音もしないところでご飯もなくてトイレもないなんてどうしたら良いのよ~」


仕方なくまずはトイレを案内して食事は冷蔵庫とカップ麺を渡してどうやって作るかも説明しておいた。

それなのに


「一人は怖いんです。」


嗚咽レベルまで落ち着いたけど出たいと泣いて頼むのでどうするかを考えるから少し待っててくれと伝えた。


「絶対ですよ。今日のうちに人のいる場所で生活させてください」


「分かった分かった。悪かったと思うけど、こっちの世界じゃマリアみたいな美少女が一人で居たら危ないんだよ。魔法も数百倍の魔力でようやく発動できるレベルだし」


俺は頑張った。超頑張った。

何とか納得させたところで魔法陣が床に広がった。

いつも突然すぎる救済を求める異世界にはびっくりだな。

ちょうどいいかと思ってマリアの手を掴むと異世界に召喚される魔法陣は光り輝いた。


「何よこれ~」


マリアの声に俺は明確に答えを返せない。

心の準備も何もさせず勝手に呼ばれる状況に辟易してるので心の準備をする時間を与えてくれる人の元にしか召喚に応じないと条件をつけるべきか。

いや、そんなことしてれば敵は討てない。

召喚先が男の園だと最悪なのでマリアは故意に巻き込んだ。

人恋しいマリアと、超絶美少女を侍らせる俺のWIN✕WINだな。

さて、次はどんな世界になることやら。

願わくは俺に邪神を倒せるだけの力をくれる世界だと良いな~


今回で書き溜めた分は終了なので、次回の予定は未定です。

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