異世界の民
死んだ。臨終した。極楽に行くじゃろう。とか思っていた。
「どこだここ?」
見渡すと文字の羅列が浮かんでいた。神様的なものは?あれ?おかしいな?文字は読めない言語もあった。
「えっと・・・悲しいじいちゃんが死ぬなんて」
うん?なんだろう?別のは・・・と。
「アニメが好きだった」
最後くらいアニメが見れたらな〜病院の中だったからな。見れなかった。あと目が?あれ?目が見えとるぞ。神さまありがとうございます。
「うん、こりゃ、死後の世界。いわゆる文字のいや、脳内の中じゃな」
言って冷静なったけど。死後・・・死後って何だったけ?確か、天国や地獄がある世界だと思っとた。妄想だと思っているが。死んだことは分かる。なぜなら透明な球が浮かんで白い靄の上にいるからな。夢?夢の可能性はあるな。あ〜心臓に触れたら・・・心臓に触るなんて夢の中でしたことないな。
「動いている。あ〜生きとるぞ」
夢の中でなんとか生きてる、安心した。さすがに文字の世界の夢は初じゃな。いや〜生きてるのは安心するわ〜
「さてさて、文字を見てみようかのう」
落ち着いたところで文字を見てみる。読めない文字は文字なのか知らんから放置して。この歳になると、なんか日本語でない、見たことない物が気持ち悪くなるんじゃ・・・なんか言い訳してしもうた。申し訳ない気持ちがあるみたいじゃな。
えっと、文化遺産的な方だったのに、てかそれしかなくね?みんなそう思っとるだろ。
文化遺産か〜なんか価値的なものがわしにあったんじゃろうか?・・卑屈になるわな。こんなこと思っている人がいるなんて。どこの誰だ!名前書いてろよ!はぁ、はぁ。
「ふふぅ〜」
「いやはや、心の中で思うのは疲れるな。いや、どこの誰だよ。こんな言葉言われる筋合いなんかない。そうじゃな。そうじゃ」
「読めないのを解読せんとあかんかな?暇じゃし。出来ることと言ったらそれくらいじゃろ」
「無理じゃな。比較できる言葉がない。というか、探索でもするか」
「流石にこうも霧だらけだとな。おっ!体を傾けようとしたら傾いたぞ。立った。いや、想像で立とうとする前に体が前になるだろう。前かがみになる妄想をしたら立った。きっと、心理層を汲み取って立たせ…無理だろ。いや、現にうぷ・・・前後感覚の妄想しようとしたら、そのように動いた。もう、思わないぞ」
「というか、自分の声は文字にならないのだろうか?もう前に進んで後ろに進んだり、ふへ。諦めたのじゃ。小さいことなのじゃがこの世界に人がおらん。やっぱり死後なのかな〜あ〜わしをい〜たわっれ〜」
「奴は元気なのかな。章雄、玲さん。まぁ、元の場所になんか浮かんであった中どれかだろう」
「ふふ、ふはははは、わし、いったいどうやって動くんじゃ〜。ほんま〜む〜り〜じ〜ゃ〜」
「止まった。上にぐるぐる回って、止まった。もう、いやじゃ〜。止まったと思うと、動くのか!なら、動こう。ダメじゃ〜座ろう!いけた!いけたぞ〜」
「改めて。病院の頃を思い出して、見たらなんとか止まれた。以上じゃな。心の中で思った事は。」
色々な事情により、心の中で思うことになった。察してくれ。とりあえず。あれじゃな。家に帰りたい。うむ。なんか脳内に家に帰る手順がでできおった。どうやら透明な球に家を思い浮かべて、通るようじゃ。そんな事を思い浮かべてさせてくれたおかげで、一瞬で作ってくれた。
家に帰りたいと思うと、帰れなくなる。家に帰りたくないと思っても、帰れない。八方塞がりじゃ。白い靄が邪魔して帰れないんじゃ。白い靄よ消えてくれ!消えた。
テッテテレー、無限ループに入れた!
透明な球に吸い込まれていく!