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世界は誰の為にある?

「はぁ…今回もダメだった…」

年に一度の腕前を競う大会が都で開催されていた

おれは今回こそはと8歳の頃から毎年出場を重ねていたがただ今10連続一回戦敗退を今さっき達成してきたところだった


「惜しかったね…ルナくん」

小さい頃から一緒に育った女の子セイカと一緒に故郷の村に戻る途中だった


「全然だったよ…避けれるけど攻撃がうまくいかないんだ…」

小型のモンスターや農業で培った身体能力やスタミナはあるものの人間相手では全く戦えない。


「でも外では私が守ってあげるから大丈夫だよ!」

セイカは剣の腕がそこそこある。少なくともおれよりは…


「セイカも大会出ようよ〜」

大会終わったあと毎回そんな会話を振っているがセイカの答えも毎回同じだった


「私は王都の兵士になんてなりたくないしお金も間に合ってまーす」

大会では様々な人間が気に入った出場者をスカウトするようだ。中でもベスト3入りすれば王都直属の役職につけ将来が約束される


「もったいねー!セイカもったいねーーー!!」

10連敗の傷が心にきてて少しセイカにあたってしまう

それでもセイカは毎年一緒に王都まで来てくれて毎日一緒に居てくれる


「王都で働いたらルナくんのお世話誰がするの!」

セイカは笑いながらおれを叱る

元々親が違うおれとセイカ、二人で暮らしているが地元の村は小さく皆が優しくしてくれている。


「へいへい…おれは弱っちいからね…」

相変わらずおれは不貞腐れる。変に気を使わないセイカの態度が心地いい。


そんな話をしながら王都から出ようとした時だった。聞きなれない声がおれとセイカを呼び止めた


「もし…そこの少年」

声からして老婆だろうか…?布で全身を隠していてわからない


「…おれですか?」

道でも聞きたいのかな?全身を黒いローブで隠している為不信感はあるが声に殺気はない…とおもう


「大会は惜しかったねぇ……単刀直入に言うけど、私の所にこないかい?」

…これはスカウトってやつなのか…?でもめちゃくちゃに怪しいし…

いや他のスカウトもこんな感じなのか…!?

おれはだんだん心がワクワクしてきた。私の所にっていうのがよくわかんないけど完全に好奇心と自分が選ばれたという自己顕示欲がみたされた感情だけでついて行く気満々だった


「わかりました!」

そう即答してしまったが、それと同時に老婆…だと思われる人物とおれの間にセイカが入ってくる


「ちょっと!お婆さん…?あなた怪しいです!スカウトか何か知らないですけど普通自分の所属や考えを先に話すべきですよ!」

たしかに…!そういう普通の考えに至らない自分が少し恥ずかしくなっておれは黙ってしまった


「おやおや…その通りだね…だが」

辺りは騒がしく落ち着いて話せる状況でもない様子

とりあえず話せる場所にということで老婆は付いて来いと言うと王都の裏路地…人目のつかない場所へと連れてこられてしまった…


「…やられた」

人目につかない場所へと誘われ、セイカは自分を責める

おれの事を守るつもりで警戒していたようだが相手が老婆ということで油断していたようだ


裏路地…目的地に着いた老婆の横には気付くともう一人ローブで全身隠した人影が立っていた…。老婆のほうよりも少し大きいくらいだろうか

「いいかい?男の子の方だけ狙うんだよ」


老婆が何かそんな指示を向こうの連れに出した。それを聞きコクンと頷き返事をし、こちらに戦闘を仕掛けてきた

「ちょ、ちょっと待ちなさ…っ!」


老婆の連れは一瞬でおれへ一直線に飛んできた。それをセイカが腰の剣を抜きすごい速さで相手を斬る

「お婆様、横の女が邪魔」


ギリギリの所で相手は回避した…がローブが切れて素顔があらわになる

「女の子…?!」


おれとセイカは驚いた。今の一瞬、もしセイカが居なかったらおれは死んでいたのかもしれない…。そんな動きをおれよりも幼い見た目の少女にされ…驚きよりもショックだった


「…仕方ないね、横の女の子も怪我させる程度ならやっておしまい」

老婆が指示を出す。セイカに怪我させる…?ちゃんとは聞き取れないがそんなことを言っている…。

正直キレそうになるくらい頭にきた…だが相手の戦術がわかれば対処もできる…はず!


敵の少女の足元が光る。おれとセイカは構える

一瞬だった、また目の前に相手が現れ…次の瞬間相手の手が光っているのが見えた


「ま、魔法…!?」

もしかしてセイカに近距離で魔法を打ち込むつもりか…?おれは考える余裕なく相手に体当たりを仕掛ける。

「え…」

敵の女の子は驚いた顔をしている…そのまま女の子に覆いかぶさるようにおれは倒れる


気付けば顔に柔らかい物が当たってい…

「ルナくんのえっち!!!」

セイカが大声でキレて剣の平らな所でおれの頭を叩く。

そこからだんだん意識が薄れて行く…

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