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第十三話 シンプルで最終的なスランプ対処法


アレッサ「どうも最近、私の作品は評価がのびない。ときめくような感想も来ない。書きたいとは思っているが、掲載ペースにこだわると飽きられ、掲載ペースが落ちると忘れられ、どうにも執筆が進まない……この悪循環から抜け出す方法とはいったい……」

清之助「そのままでも抜け出してもなにも変わらないから安心しろ。永遠に趣味の遊びで終わらせればいいだけだ」

アレッサ「待ってくれ。アマチュアとはいえ、私の創作はもう趣味や遊びという段階ではないのだ。自分の人生、社会との関わりに不可欠な……」

清之助「アホ。それがどうした。創作活動は娯楽だろうが。絵画や造形といった創作活動なら幼稚園児もやっている。駄菓子を食ったり、カラオケをしたり、エロゲーをプレイする作業と同じだ」

アレッサ「ぐ」


清之助「それをいちいち『駄菓子を食べる気が起きません』だの『マイクを握るのがつらい』だの『エロゲーをやることは二度とないでしょう』だの、どれだけどうでもいい宣言かもわからないのか? その程度の客観視もできないくせに掲載していたのか? ある意味では勇者だな」

美少女勇者アレッサ「ぐがっ……!?」

イケメン人でなし清之助「『駄菓子を食べ続ける職業になるのが夢です』だの『命をかけてカラオケしています』だの、事実かどうかもどうでもいい。しまいには『エロゲー攻略は自分の存在そのものです』とか公表しそうだな」

アレッサ「うあ……」


清之助「では今回のテーマをまとめよう。人生に残されたわずかな創作時間へ感謝を忘れたアホへの対処法はもうわかったか?」

アレッサ「わかりそうな気がするし、切実に聞きたくない」

清之助「すでに言っている。その程度のふざけた意欲で『調子』をもどしたところでなにも変わらないから、安心して放置しろ」


清之助「創作活動は娯楽だ。プロの大御所でも無いのに『モチベーション』だの『スランプ』だの『断筆』だの騒ぐ作家ごっこ遊びは、やっていて恥ずかしくないなら勝手に一生やってろ」



パンピー読み専ユキタ「寝言はそれくらいで終わりかクソメガネ。オレ独りしか読んでそうにない底辺作品でも、オレが好きで続きを待っているんだから、その作者さんがオレ独りのためだけに更新停滞の事情を正直に説明してなにが悪い」

清之助「ぐがっ……!?」


ユキタ「更新に必要なら、オレは甘やかしでも褒めちぎりでもがんばるよ。だから甘ったれた泣き言でも聞かせてほしいんだけど? な、に、か、問題ある?」

清之助「すまん。個々の読者にとって『一流作家』とは有名プロに限るものではなかったな」


ユキタ「まあ実際のところ、甘えてほしい作家様ほど自分に厳しい傾向が強いのだけど」

清之助「読者視点を持てて読者を気づかおうとする人間なら、読者へ嫌な思いをさせて気づかいを負担させようなど、発想だけでも憎悪するだろうからな」


ユキタ「ネガティブ発言をする人ほど意外にずるずる居残るし、消えても復帰しやすい。この傾向はどのネットサイトでも定番だね」

清之助「というかどの社会でも定番の症状だな。依存している上に厚かましいから、周囲へ迷惑をかけるし反省もできない」



アレッサ「せっかく人でなし発言をフォローする流れだったのに、いつの間にか追い討ちになってしまった……」

ユキタ「いやいやいや、そうではなくて。今回のテーマまとめに『自分に合った頼りかたを探そう』と追加してほしいのだけど」


アレッサ「むう。たしかに以前、愚痴じみたことを書いてしまって後悔したが、行き詰まりを溶かしてくれる良い助言も得られた。甘える恥は避けたいが、意地をはって迷惑をかけるようでは、それも恥。人を頼る作法も、書き手の礼節になりうるわけか」


清之助「つまり『読者はうまく利用しつくせ』というわけだな」

アレッサ「なぜそこまで冷血に言いかえる」


ユキタ「頼ろうとしたら無反応や読者ばなれでとどめを刺されるかもしれないけど」

アレッサ「なぜまた追い討ちをかける」




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