第五章 『黒鉄の城』
※注 柿寄は作者がモチーフです
大歩兵連隊の合同演習より三ヵ月後――
「帰ってきたのだな」
「えぇ、まぁ……」
柿寄がラティエナに帰還した。
「途中、クックルーンに立ち寄りまして……」
「ほう」
薙と柿寄は謁見の間で面会していた。
「それよりも、貴様。太ったな」
「いやぁ……中年太りですな」
青年時代に中肉中背より、どちらかと言うと痩せていた面影はない。
「顔立ちはあまり変わってないが……」
薙は手にしていた杖で柿寄の腹をグイグイ押した。
「葉月も元気か?」
「はい」
副座式に聖機兵【ギガレッセリウス】をフル改造してから、大淀葉月は常時、霊体化している。フリートエルケレスを起動する場合は、彼女の力が必要で、その場合、ギガレッセリウスは演算機能が低下する。
「クックルーンでは未だに法王を立てず、合議制の元で取り決めを行っている様子……」
「うむ」
新たな指導者が必要だった。
「うーむ……」
薙は、悩んでいた。誰が適材か――
「陛下?」
「うむ、名案が浮かんだ」
教皇庁に誰を送り込めば、イデオロギー支配からの脱却に繋がるのか。かつて、不知火は【真・メテオバースト作戦】に措いて、大聖堂の破壊を試みた。
「余は……時期、法王に貴様を推薦する」
「――は?」
柿寄は、一瞬、理解するまでに時間が掛かった。
「何故でありましょうか?」
「貴様の器量ならきっと務まる。そう考えたからだ」
元々、テチス海上の島国を平定した後、ラティエナに帰還したとしても、柿寄には、これ以上のポストがない。
「むぅ……」
「神官共を手名づけて、我に従わせよ」
(さすれば、ミッドランド大陸の平定まであと少し……)
うーん――
柿寄は、しばし、熟考した後、こう答えた。
「承知仕りました。柿寄拓也大将、これより退官し――」
前線で常に戦い続けた英傑も又、牙を抜いた。
「以降、クックルーン法王を拝命致します」
「うむ!ならばよし!」
数週間後――
クックルーンでは盛大な就任式が行われた。
元々、監督フォースに憧れて企画したのですが……
結局、参加者が集まらず作者以外は登場していません(汁
都合が付けば、魔王軍ネタ(DSK魔王など)も出したいですな。




