第十五章 『戦う者たち』
最近になって、ようやく咲の阿知賀編を見てます。
流石は最萌2012の優勝アニメです。萌えます。
個人的には三尋木プロが好きです。
薙は15回目のクリスマスを向かえた。タイケヌサ城では舞踏会が開かれ、薙と吹雪は歓談していた。シャンパンを勧める執事を制して、吹雪と薙はバルコニーで二人きりの時間を作った。
「時に、何用で来られたのですか?スウィネフェルドに――」
「何、里帰りだ」
吹雪は遠くを見つめている。
「受験で忙しいと聞いたのであります」
「まぁな」
あまり、二人だけで会話した事がない。金剛吹雪と言う人物は、独立行動が許される不知火女史サイドではなく、あくまで、山城中将の遺志に准ずる武人だった。
「それより、王都エルケレスに帰還してほしい。余と共に――」
「大陸北部に自治を行き渡らせる為には、まだ、時間が必要なのでありますが……」
どの道、シェロ・ガノッサス部隊をルイネハンガスに送り込むに当たって、吹雪を戦力として計算していた。
「そうか?」
「はい」
(うーむ……)
状況が上手く行っている。
「色々と情勢が動くやも知れん」
「外洋への進出……で、ありますな?」
吹雪には水面下で話が伝わっている。
「うむ。御主の力が必要かと思う」
「――恐れながら」
吹雪は自分の考えを意見する事にした。
「まだまだ、この地を治めるには時間が必要なのであります」
薙と吹雪のはじめての出会いは、燃え盛るガルフェニアの中だった。
(今思えば、それも運命だったのやも知れん――)
「御主の突破力なしでは、成功するか不安なのだ」
「そうでありますか。しかし、駐留に当たって、武力衝突するとは限らないのでありますが?」
それもそうだった。外洋に対し、ロビー活動を行う必要もある。沿岸諸国連合【ルーラシアン】全域で認められる独立を勝ち取る。それこそが、薙と柿寄の目指す国家の全体像だ。
「力だけでは解決しない場合もあるのであります」
「そうだな……確かに、御主の領主としての器は満たされている」
色々と考えた末、薙は吹雪を北軍から外せないという結論に至った。
「ならばロード吹雪――」
「はっ!」
吹雪は傅いた。
「北部進駐大使として、これからも邁進せよ」
「了解なのであります!」
二日後――
薙はラティエナ王国・首都エルケレスに帰還した。
わかんねー
全てがわかんねー