第十四章 『この一手で――』
ワナビに取っては、禁書の劇場版が楽しみですね。自分は見に行けないけど……
スウィネフェルドの空港に到着してから、数時間後――
「長旅、お疲れ様なのであります」
「うむ」
薙はラスト・タイケヌサ城にて吹雪との対面を果たした。
「今夜の会食は陛下に会わせ、和食にしております」
テーブルの上には、北の海で取れた珍味の数々――
「なるほど」
どれも滅多に口にする事の出来ない品々。歓待を受けている。
「自分達は、普段から、このような贅を味わっておる訳ではない。今日は周辺領主の皆々が集まる故、用意させたものだ」
薙に即され、吹雪の重臣達が料理を口を運ぶ。
『おお!』
『素晴らしい!』
税率の調整を行っているので、こうして、何かある度の会食に掛かる民の負担は少ない。蟹、イクラ、ウニ……鮎の塩焼きまである。どれもが薙の好物だ。
食事を済ませた後、その場で領主達と意見交換をした。スウィネフェルド領内では国家資本がモノを言う。集められた重臣達も、そこから今のポストまで上がってきた。
『要は、如何に開発を進めるか――』
色々な議論が交わされた。そして、最後に薙は言った。
「うむ。国の事業が強力に押しし進められる様、ラティエナ本国も、皆に誓って善処する」
パチパチパチ――
最後は薙に対する拍手で、帰国初日の晩餐会を終えた。
レールガンの二期も楽しみ!