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第十三章 『Rebirth the Edge』
創世の刃。
終業式――
二学期も之で終わりとなる。
『えー、三年生は宵よ受験ではありますが、気を引き締めて、挑む様に――』
校長のカシスが全校生徒の前で挨拶した。
数時間後――
薙はタイケヌサ城を目指して政府専用機へ乗り込んだ。
「フライト時間だ」
滞在期間は短い。大晦日に帰って来る予定だ。
(出来れば吹雪にも、一時、ラティエナに帰国してもらう……)
薙は移動の際にも勉学を怠らない。単語帳を出して学習する。
「……」
ふと、窓の外を見た。北の方は銀世界が広がっている。
「懐かしい」
思わず感嘆の声が出た。別に誰かに言った訳ではない。今回の旅も、また、一人なのだ。
しばらくして――
「――陛下、間もなく到着です」
案外に早く付いた。
「ウペラ・レ・バルガーとは意外に速度が出るのだな」
「はい、エンジンを改造してあります。本艦はウペラ・レ・バルガー改とお見知り置きなされば、よろしいかと存じます」
(なるほど、自慢のフネなのだ……)
「うむ」
概ね、薙の満足いく旅路だった。
ゴーイングマイウェイ。