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ココアのおいしい冬の出会いは。  作者: 御歳 逢生
1杯目 2年目の春
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5 お昼寝


「平岡っち!おはよー!」


「うん。おはよ!」


「ねね。今日の弁当、何入ってるの??」


「そ、それは、お昼のお楽しみ、ということで。」


「えーーー!!にひひ。それじゃお昼期待しとくね!」


き、期待なんて!?そんなに食べたいのか。



授業中、ふと横を見た。

え、寝てる?ふつーに寝てる。


「入野さん!起きな!怒られるよ!」


起きない。どーしたものか。それじゃあ。


「もうお昼だよー。」


「ご飯食べるー!!」


あっちゃ~。そんな大きな声で起きなくても。


「入野ー。まだお昼じゃないぞー、座れー。」


「あれ、あ、はーい。」



「平岡っち!!」


すごい形相でこっちを見てる。


「起きなかったからしょーがない。」


そんなに頬膨らませなくても。


「ごめん!ご飯いっぱいあげるから!」


「それなら許す。」


えー。ご飯あげたらいいのか。

なんか餌付けしている感じだ。




そしてお昼休み。


「はい、これ。入野さんの分。」


「やったー!ありがとー!」

「これを楽しみに今日は生きてきた。まるで数年過ごしたようだよ。」


「そんなに?言いすぎだよ。」


「うおー!めっちゃうまそー!いただきまーす!!」


「いただきます。」


「うーん、おいしー!これが毎日食べられるなんて!あたし、幸せ!」


「毎日じゃないよ。学校のある日だけだよ。」


「それでも、あたし、嬉しいよ。あたしのこと考えて作ってくれたんでしょ?」


な、何言ってるんだ!?

そりゃ入野さんの喜ぶ顔を想像しながら作ったけど!?

そんなド直球で言われると・・・

照れてしまう。


「は、早く食べな!」


「むー!スルーしたー!もう、素直じゃないんだから!」


入野さんはものすごい勢いで食べ終えた。


「ごちそう様でした!また明日もよろ~!」


「食べるのはやっ!なんかリクエストあったら言ってね。」


「え!?いいのー?それじゃーねー、ハンバーグとか!」


「うん、わかった。明日入れてくるね。」


「うそ、ほんとに!?ハンバーグ作れるのすご!!」


「平岡っちも食べ終えたね。それじゃ、膝貸してっと。」


普通に頭を僕の膝の上に!?

こっこれは、膝枕というやつか??

普通は逆だろー!?


「日差しが気持ちいいね!ねっ!平岡っち!」


こっちをそんな風に見るなぁーーー!!!

直視できない。

どういうつもりだ!?

友達でもこういうことをするものなのか??

心臓が張り裂けそうだ。


それにしても。



ーきれいだ。



ってか寝てるし。

寝たいから乗っかってきたのか。

無防備過ぎるよ、入野さん。


僕は彼女の寝顔を心底きれいだと思った。



春の風は暖かい。


お読みいただきありがとうございます。


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