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あなたはいい子?

 ……遅くなっちゃった。


 家に帰る途中(とちゅう)にある、木々で出来たトンネルを通るときは、ちょっと怖い。

 おばあちゃんが言うには、夕方──黄昏時(たそがれどき)、とか言うらしいけど──そこのトンネルには、出るらしいんだ。


 何が出るの? そう聞いてみたけど、おばあちゃんは笑って答えてくれなかった。

 けれど、悪いものじゃないらしい。

 通る相手が良い子なら、なおさら。


 ……遅くなったって言っても、友達と遊んでいただけだし……私、悪い子じゃないよね?

 そう考え、ランドセルを()らしながら木々のトンネルを通り()けようとする。

 と、そのとき。


 ──カラ、カラカラン……。


 何かが、すぐ後ろで聞こえた。まるでお祭りのときに履く、下駄みたいな音が。

 ぞっとして、私はダッシュで走り出す。

 すると、(だれ)かの声が、辺りに響いた。


 あなたはいい子? そうじゃないと──。

 思わず立ち止まり、辺りを見回す。……誰もいない。

 ほっとした私の耳に、こんな言葉が届いた。


 ──連れて行くよ。

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