表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/6

第3話 学校のお姫様と帰り道

「まずはミーティングからはじよーかー。みんなの得意キャラとかを踏まえてこれから俺たちがやって行くことを考えよーねー」


そんなこんなで今日の仕事?がはじまった。今日はスクリムなどは特になく、これからの目標などを話し合ってすぐ終わった。ゲームしたかったんだけどな⋯⋯。


「友沢くん」


「向井さん。どうしたの?」


「どうせ方向一緒なんだし途中までかえろーよ」


「ちょい待ち。荷物準備する」


俺と向井さんは今日のミーティングを通してもある程度喋れるようになってきた。奏斗に自慢したいけど、そーいや自慢したらゲームのことバレちゃうんだよな。悔しすぎる。


「友沢くーん?まだー?」


事務所の扉を開けて向井さんが言ってきた。えなんかこれカップルみたいじゃね?リア充ってやつじゃね?俺青春謳歌なう?


「今行くー」


「いやー今日疲れたねー」


「わかる。まさかミーティングだけだとは⋯⋯。部活かよ」


「それなー」


「おれはゲームがしたかったのに⋯⋯」


「それ⋯⋯⋯⋯」


向井さんは突然何かを考えるようにして、


「あ! ねぇねぇ友沢くんうち来て一緒にゲームする? 」


なん⋯⋯⋯⋯⋯⋯だと?突然のお泊まりイベントきたこれ。


「いやまて、パソコン家に2台も持ってんのか?」


「うん。ゲーム用の家に結構いっぱいあったはず」


「げ、ゲーム用の家???」


「え、そうそう。私がプロゲーマーになるって言ったらお父さんが防音の家買ってくれたんだよねー」


「え???? お父さん何してる人?」


「しらーん。たまーにしか家帰ってこないし、ほぼ海外行ってる」


えなに向井さんってガチもんのお姫様だったの?


「でも今7時だよ?」


「友沢くんが泊まってけばいーじゃん」


「は???」


「だいじょーぶだよ家に誰もいないから」


「大問題じゃねーか!!」


「ふふふふふ。だいじょうーぶだよ本当に。私結構友沢くんのこと信用してるから」


「そーゆー問題じゃないだろ」


「だってもし襲う勇気があるなら、普通の人は頑なに向井さんなんて呼んだりしないよ」


「⋯⋯。信用のされ方に不満はあるがゲームはしたい。というかお前ん家のパソコン100%高性能だから見たい。使いたい」


「パソコン好きなんだね」


「そうだな。プロとして儲かったら超ハイスペックパソコンとマウスを買う。これは心に誓ってる。お前はなんか欲しいもの⋯⋯。というよりプロゲーマーになった理由とかあるのか?」


「それは後で分かるよ」


「? どういうことか分からんがとりあえず行くか。向井さんの家」


「そーだね。とりまプロゲーマーたるものゲームしないと」


そうして、俺は向井さんの家に行ってゲームをすることとなった。


───────────────


「ここだよー」


そう言って指さしたのは多分俺の実家と変わらんくらいの大きさの家だった。え???ここに住んでるの???


「で、でけぇ」


「そー? 私の家に比べたらめっちゃちっちゃいけどね」


「お前ん家何億かかってるんだよ」


「さー? 他にも別荘とかいっぱいあるし」


「まじで金持ちなんだな⋯⋯」


「知らなかったの? 私お姫様って言われてる理由それもあるんだよ」


「すいません興味が無いもんで」


「ここにこんなに可愛い美少女がいるのに興味が無いなんて。それじゃあ今からゲームするのは無しかなー」


「すいません嘘ですゲームさせてください」


「よろしい」


「というか今更だけどさ、うち泊まってっていいの?」


「ほんとに今更だな。でも俺はゲームするために上京してきたから一人暮らし。だから余裕で泊まれる」


「それもあるけど着替えとかは?」


「⋯⋯」


「ま、だよねー。歯ブラシとかタオルとかは何個かあるからいいとしてねー」


「まあ最悪今日着替えなくても⋯⋯」


「汚いからだめ」


「ですよねー」


「んー。そーだなー⋯⋯。今から服買いに行こう!その服ダサいし!」


「ぐほっ」


ダサい⋯⋯だと?いかにも普通の高校生ファッションのつもりが⋯⋯。


「あ、ごめん。悪気しかないんだ」


「おいてめぇ。というかこれそんなダサいか? 普通の高校生みんなこんな感じだろ」


「だからだめなの! かっこよくいこーよかっこよく」


「それ向井さんが買い物行きたいだけでは?」


「そうとも言う。まあ今8時だしご飯食べがてらさ! 私行きつけのとこあるから!」


「向井さんの行きつけとか絶対高いでしょ」


「大丈夫私が奢る」


「それはさすがに悪いんじゃ⋯⋯」


「そのかわり私の服全部選ぶからー!」


「まあそんくらいなら⋯⋯」


「さあさあ。つべこべ言わず行きましょうや」


「のりのりだな」


「だってデートみたいじゃない?」


「で?デート?」


「ふふふ。友沢くんキョドりすぎでしょ」


「いや今のは仕方ないだろ。嘘でもそーゆーのはよくない。好きな人でもないんだから」


「でも気兼ねなく話せるのって友沢くんくらいだから。結構友沢くんのこと⋯⋯、その⋯⋯嫌いじゃないよ?」


えなんでデレてるのこの子。俺なにかしちゃいました?かわいいんですけど。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ