101.魔の島
愛犬101
四天王のジンさんの、案内で仙人の町ブガンの冒険者ギルドに来たが、邸宅2つ分の大きさがあり清潔感もあり立派なものだった。
受付は3つで、それぞれの受付に綺麗な獣人の受付嬢が控えていたが、今回はギルド掲示板から薬草採取依頼書をを12枚とり、北東の草原に行く途中に北の門番にギルドカードを見せ薬草採取に向かう。
今日から、キャプテンエレナにキャプテンハルクが交互に、護衛に付いてきてくれるとの事だった。
「今日もリョウは、魔物の警戒を重点に行いながら。ドムとマリアとライラにシスターリリーに。薬草の場所を教えてくれ頼んだぞ」
結果は2時間半で、依頼分と余剰分で約1060本の薬草が取れ、その中で約160本がくず薬草でありそれらを、アイテムボックス(中)に収納した。
帰りがけ門番に、ギルドカードを見せて冒険者ギルドに向かう。
2番窓口に並び、綺麗な犬耳獣人の受付嬢さんに依頼の報告して、余剰分の薬草も売ると依頼報酬を含め、約銀貨900枚つまり金貨90枚近くの売上になり、シスターリリーにも了承を得てパーティー貯金にした。
昼飯を、冒険者ギルドの食堂で各自が注文し、俺はスペアリブ定食にしてリョウにはスペアリブだけを注文して、ウエイトレスさん犬も一緒でいいですかと、聞くと従魔でしょいいですよと答えられた。
白いご飯と、クラムチャウダーとスペアリブの肉が甘く、美味しいのと軟骨がコリコリと食べられて、その食感が何とも言えない。
「午後からは、わしがフランとマリアに魔法を教える」
「アームと、ドムとライラとシスターリリーには。ザインとキャプテンエレナにキャプテンハルクが。みっちりと指導するのじゃ」
そんなこんなで、6日間はあっという間に過ぎていき年も明け、古竜ドラカニ様が4頭の聖竜を連れて飛来してきて、女王陛下とフローリ様の前に降り立った。
〖エルフの女王と、白い大賢者フローリよ手紙にて大体わかったが。邪竜バルモスと他の邪竜達の相手は任せておけ。今度こそわしらが倒して見せよう〗
「わらわ達も、船に乗り込み出撃しますが、古竜様ではなく聖竜ドラカニ様と。お呼びした方がよろしいでしょうか」
〖そうじゃのう、気楽に様を付けづに聖竜ドラカニと。呼んでほしいのう〗
俺達も、エルン海軍の旗艦エレナ号に乗り込み2隻に囲まれ、そのあとにキャプテンハルクのアルカ号が続き、最後に仙人の長老と四天王と16人のAランク冒険者級の仙人が、3隻の武装重帆船に乗って追いかけてくる。
その船団を、聖竜ドラカニを先頭に4頭の聖竜が、幅広く囲んで護衛するように低速で飛んでいく。
そして、3日後の朝に敵の本拠地の魔の島に近づき、聖竜ドラカニと4頭の聖竜のホーリーブレスで、魔の島の海岸の上陸地点を薙ぎ払い尽くした後に、女王陛下から上陸命令が発せられる。
女王陛下にフローリ様にミローラさんにザインさんに、キャプテンエレナにキャプテンハルクと、仙人の長老と四天王のSランク冒険者級の者たちが、先陣を切って上陸していく。
続いて、青いつばさのメンバーと、近衛魔法兵達に近衛兵達に仙人達が降り立ち、進軍を始めたがキャプテンハルクだけが戻って来て、フローリ様に聖女の護衛をするように命じられたとの事だった。
少し離れた上空で、聖竜達と邪竜達のブレス合戦が行われており、まるで怪獣大合戦のようであったが戦いは始まったばかりで、拮抗してるように見える。
〖わし自ら、邪竜を根絶やしにしてくれるは。今回は生き残らせたりはせん〗
〖それは、われも同じじゃ聖竜ドラカニを倒し。竜族の頂点に立ってみせるわ〗
俺達は、それを遠目で見ながら魔の島の、中心にある山に向かって進んで行くと、Sランク魔族2体とAランク魔族5体に遭遇して、キャプテンハルクがSランク魔族1体は任せろと飛び出していく。
俺と、シスターリリーでSランク魔族1体をやるので、Aランク魔族5体をフランとドムとライラとマリアにリョウで、倒してくれと言うと了解と返事が聞こえた。
「お前は、人間を何人食ったの正直に言いなさいね」
「答える義理もないが、20人以降は覚えてないな。子供は5人しか食ってないぞ」
それだけ聞けば十分よ、そう言うとシスターリリーの目の色が変わり、2つの拳が白く光り出しSランク魔族のウインドカッターをかいくぐって、拳で敵の顔面を吹き飛ばして絶命させた。
あまりの、早業にこの人だけは怒らせないようにしようと、心に誓い他の仲間に加勢しようとしたが。
ライラが挑発で、Aランク魔族5体を引き付けストロングウェーブで切りつけ、リョウが5体に雷撃を同時に落とし痺れさせたところに、ドムが烈火斬で切りつけフランが残り4体を、テレポートからの魔法の空間斬で葬った。
「俺の、出番無いね皆凄いや」
「アームは、力を温存してくれた方が。パーティーとしては得策だわ」
俺より早く倒すとは、また腕を上げたなとキャプテンハルクが感心していたので、実はシスターリリーが怒ってSランク魔族をワンパンで倒したんですよと、言うと怒ったのかフローリ様が心配してた通りになったな。
シスターリリーは、赤ん坊の頃に両親を魔族に食われているんだよ、孤児院の出身の冒険者が駆けつけて彼女だけは助けられたんだが、20歳の時その事を知った時から人を食う魔族を憎んでいるんだ。
キャプテンハルクが、護衛もそうだがシスターリリーが、暴走しないようにと頼まれていたんだが、こんなに早く倒すとは予想外だったよ。