第23話 「孫まだ?」
山のように届く公爵家郵便物。今日も戦え、切れ芸ルイミア。目指せ出来あい系。
超短編コメディーシリーズです。脱力したい方、くだらないもの好きな方、お時間ありましたらどうぞ。
第23話 「孫まだ?」
「郵便DEATH~!」
「縁起わりぃモン持ってくんな!」
「スミマセン、YOU貧でっス!」
「縁起わりぃ言い方にこだわりでもあんのか!あぁん!?」
「スミマセンっス!こうしないといけない司令官が湧き上がり!」
ちょっと来い。郵便のオッサンちょっと来い。
「ひえええええ」
「<使命感>はこう!<司令官>はこう!」
「あれ~!?」
「…書け…このチラシの裏に200回書け…」
まったく。今日届くモノには大事なモノがあるのに。
「ルイミア、どした…書かせてるのか。朝から精が出るな。」
「んな、仕事みたいに言わないでぇ~!?」
「どれどれ、郵便か?…山ほどあるな?」
ん?あ、本当だ。サンタさんみたいにある。
「…くっ…書き終わりましたぁ…受け取りをおお!サインくださいっス!」
はぁ。何でも受け取りという訳にも行かないな、このご時世。
確認しながら受け取るか~。
「まず初めに、伯爵夫人様からです。」
「突っ返して。」
「えー。」
「突っ返せ。」
郵便配達さんは、チラッと札を見て、
「えっと、芽の出たジャガイモの皮2箱」
「毒食えってかー!!」
「…アンタなら大丈夫って書いてあります。」
「サインサイン。返却っと。つっかえッスっと。」
「真似しないで下さいっス。」
「次に、わぁ、大公爵マーカス様です。」
「うわ、義父様から!?」
「…えっと、木札に、“孫まだ?”って書いてあります。」
「…なにぃ;」
「…まかかドリンク12本入り…」
「………」(アタシ
「………」(まきあす
「………ぽっ」(郵便配達
「何でオマエがポッてなるんだよ!」
「スミマセン!見たかったことにしまっス!」
ぎゅううううう(腕)
「すみませんっス!本音漏れてスミマセンっス!」
「まきあすぅ…その…」
「ぐぐ、つ、次は神官連合からッス…性女様へ…」
ぎゅううううううう(足関節)
「オマエ今なんつったコラァ!」
「スミマセンっス!さっきの引きずってすみませんっス!」
「聖女様に日ごろのご愛顧にお答えし、依頼書クーポン…」
「何だそれは。」
「えっと、事件1つ解決ごとに、マイルが貯まり…」
「突っ返せ…」
「ハイ…」
「えっと次は…本っスね。」
「それだ!」
「えっと…。<季刊BLカタログ完全版>」
「………」(まきあす
「…ち……ちがっ…」(アタシ
「……ポっ」(郵便配達
「あー届いたかー」(半透明の御先祖)
「やっぱお前かー!?」
「次も本でっス。」
「それだー!」
「Z世代が選ぶ<こういうんでいいんだよ>なコント集」
「…だれ発注?」
足元に、2体のシマエナガぬいぐるみがトコトコ歩いて来た。
「届いたわね、姉さん」
「来たわね、妹」
「私たちのランクが上がる。うぇい」
「上がるわね、うぇい。」
そして去って行った。
「あの、サインくださいっス」
しぶしぶしぶ…。
「次っス。妹様より。親愛なる兄様とお義姉さまへ」
「あら。セリフェノちゃん?」
「新種のブドウっスね~」
「ほう、ブドウ。」
「社員をまずカット…だそうっス。」
「…嫌な品種名だー!」
「ん?社員増すかと?」
「…上向きだー!」
…では、以上っす!毎度アリっす!
流しやがった。
「あれ?もう1つない!?」
「えー? あ、ありまっス本が!」
「やっとキター!」
「えっと、<銀座でママを目指すアナタへ>」
「………ルイミア?」(まきあす
「…え?…ち、ちが!!違う!それ注文したのと違う!!」
「えー…合ってるっスよ?注文書」
「違わい!アタシが注文したのは!」
「<ママになる準備>だい!!」
…はっっ!!
「るいみあ…!?」
「…その、まだ、ハッキリじゃないけどその…」
「るいみあー!」
マキアス様がアタシを抱きしめる。
「マキアス様ぁ…!」
「うおおお、俺はなんてイイ場面に出くわしちまったんスかー!」
「こんなエロイ場面にぃー!」
「…エモイって言えや!!」
―つづくー




