第20話 「マキアス様、浮気疑惑」
マキアス様、まさかの浮気!?
出来あい系からネトラレ系になるのか?
頑張れ、切れ芸ルイミア!
超短編コメディー第20話です。
お時間のあるかた、くだらねーっと脱力したい方、お気楽好きな方、ぜひ。
第20話 「マキアス様、浮気疑惑」
マキアス様~お弁当もったぁ~?
声を掛けたら、もう馬車に乗ってた。
手を振ってる。
あー今日はせっかくの手料理なのに!
馬車は走り出してしまった…。
追うしか無かろう。まぁ、昼前に行けたらOKだ。
さて、アタシも馬車に乗り、お城に着いた。
勿論、顔パスー。
執務室へ向かう。ここで地図とにらめっこしながら色々考えているんでしょう。
ノック…いや、バーンと驚かしちゃえ!
「バーン!アタシ参上!マキアス様~お弁当よ~!」
…知らない女がマキアス様に抱き着いていた。マキアス様は微笑んで髪を撫でていた。
ツインテールの髪で、若くて、可愛い子だった。
アタシの手からお弁当が下に落ちる…
後ろを振り向いて駆け出した。
「浮気者―!」
「ルイミア!違う!」
アタシは執務室の近くにある扉から外に飛び出した。
ウソだ―! イヤだぁー!
マキアス様が浮気なんて嫌だー!
浮気系とネトラレ系は読むだけでいいー!!
泣きながら走っているアタシに、マキアス様が追いついた。
そりゃ、ドレスで速く走るもないけど。
「待て!待ってくれルイミア!お願いだ!」
マキアス様、アタシの肩を掴んで前に回る。
「イヤだー何も聞きたくないもん!アタシ、マキアス様しか居ないもん!!」
ぽろぽろ。
「いいから、落ち着け!オレの!」
「オレの鼻血をふけー!」
「自分で拭けコラァ―!」
「ちょっと来い…鼻血拭いてから来い…<話>はこう!<鼻血>はこう!」
「あっれー?歯んじゃったかなぁ?」
「<歯>はこう!<噛む>はこう!!」
「あれー?」
「…ノートに書け…200回ずつ全部書け…」
「わかりましたー!…ははははっははは!」
「笑ってんのかコラァー!」
「そんなわけがない!ははははは!」
「漢字使えコラァ―!」
「菌、菌、菌、菌、き…」
「かえって難しい!」
かきかきかき…。
「…終わったぞ、さぁオレの鼻…」
「ぎゅうううう」
「痛い痛い鼻つまむな!」
「じゃぁ、やり直し…。」ぽろぽろ。涙。もうだめだ。
「ルイミア、ゴカイだ!」
「貝ネタ禁止。」
「しまった…。」
「やはりな…」
「…誤解だ!あれは、妹だ!」
「いむおうとお?」
「長らく隣国に留学していたから紹介したこと無かったな。妹のセリフェノだ!」
「嘘だもん!婚礼の儀で会ったことないもん!」
「アイツ政略結婚に大反対で式に来なかったんだよ!」
「ホントに?」
「ホントだ!」
「ホントにい!?」
「本当だ!オレの瞳をよく見ろ!」
「じーっ。」
「オマエも映ってないだろう?」
「ダメじゃん!!」
「…オマエしか映ってないだろう!」
「…浮気してない?」
「してない」
「じゃぁ、アタシのどこが好きか言って?」
マキアス様、照れつつ…。
「顔はとても英人で…」
「居たー!中学で 美と英 間違うヤツ居たー!」
「…もと悪役令嬢のクセにやらしくて…」
「そこはフツウに優しいって言え!」
「…心がとてもプアで…」
「貧しかったー!?」
「いつも一緒に煮たい!」
「アツアツかー!?」
「更に、ぜくしいで…」
「毎月買ってましたー!」
「吸い出しそうなその瞳…」
「何を!」
「とにかく!信じろ!オレの受を!」
ぎゅうう。これは首を絞めたのではなく、アタシの抱き付く音。
「ルイミア…」
「マキアスぅ…」
「ルイミア…」
「まきあすぅ…」
「お前らもうやめろ!中庭でそれ以上くっつくな!」
はっっ!
先程のツインているが、お弁当を持って中庭に来ていた。
「…もう、中庭なんだから丸見え。やめてよ兄上、お姉様も、恥ずかしい!」
「す、すみません…。」
「改めて、初めましてお姉様。妹のセリフェノです。噂通り、素敵で楽しいポね。」
…ポ? まぁとにかく、アタシもしっかり挨拶した。
彼女は笑って、お兄様を宜しくねと、お弁当を手渡して来た。
「ぐちゃぐちゃかもだけど。食べて仲直りしたら?」
…いや、もうしている。でも。
「一緒に食べようか、ルイミア。」
「はい!」
「あーヤダヤダ、新婚はこれだからヤダポ。」
中庭の大きな白樺にもたれて、ひっくり返ったお弁当を開ける。
…何故か、妹さんも同席している…何故だろう。
「ひっくり返っているけど…今日は鶏とサカナです、えへへ…」
「平気だ。旨そうだな!」
「お!魚ポ~!加齢の煮つけ!」
「箸とまるぅ!」
「タルタルソースのチキン何番ポ?」
「…似たもの兄妹かコラァー!?」




