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第17話 「ミジンコの夢見た」

悪役令嬢・公爵様系?の短編パロディーです。

目指せ。出来あい系。


切れ芸ルイミア、ペアルック目指しお買い物。

短編です。くだらない話で脱力したい方、お時間と心にゆとりのある方、是非。



第17話 「ミジンコの夢見た」



 へえ、ここが新しい雑貨屋さんナノネ?


 侍女たちとお買い物。今日は目標がある。

お揃いのグッズを買うの!お揃い!ペア!でへ!!



 奥からニコニコしたオジサンが出て来た。

「おや、これは公爵夫人!!美しいお方、今日は何をお探しでしょうか?」


「えっとですね、ペアで買えるヤツー。こ~イカにもラブラブですかあ?みたいなヤツ。」


「ほほ~これは気合を入れて商品をお勧めせねばなりませんな~!」


(ぼそっ ルイミア様!気をつけて下さいね~狙われてますよお財布)

(大丈夫よ~浮かれてないのよ~全て許すわぁ~)

(めっちゃ調子こいてるじゃないですかぁ!)


お嬢様、これなど如何でしょうかね!


「まずは、こちらの歯ブラシなど…」

「あーそれは定番!照れるぅ~!」

「毛先まで純銀製!僅かな隙間まで!」

「血まみれだわ!!」


「ではこちらのTシャツなどをお揃いで」

「ん?赤い毛むくじゃらのキャラTシャツ?」

「ペア・ムッ…」

「ぎゅううう(首)!お前のダジャレに付き合うアタシだと思うなよ!?」

「すみませええん、ぐええ」


「ではこのペア馬車!!」

「意味ねえ!!」


「ペアおみくじ!」

「同じで意味あるかぁ!」


「いやもう、なんかペアで買え!」

「正体出したな悪徳商人がぁ!」


「ペア・ティッシュ!」

「いつもセット買いだコラァ!」

「ペア少年ジャ○プ!」

「1冊でいい!」

「ペアでスキーのジャンプ台!」

「死ぬ!」

「ペアで温泉あたりました私!」

「おめでとう!」


「いやもう、なんかいい商品無いの!?」

「それはアタシのセリフだコラァ―!」



「ルイミア様―!こっちに良さげなペア人形ありますよう?」

呆れて離れてたフラン。


「どれー?」

「ペアの縫いぐるみ…シマエナガですかね~。人気ですよね~。」

「いや~見つかっちゃいましたか!お目が高い!それは隠しておこうと思ってたんですが!」

「うそつけ~絶対隠す気無いでしょ~」


「で、これはナニ?」

「なんと、魔法の品なのです!」

「はぁナニ?コントでもやってくれるの?」

「………」

「え!アタリ!?ちょっと待って…それ魂入ってるとか言わないよね…?」

「この縫いぐるみは誓って呪いや幽霊ではなく!なんと人工生命!錬金術の秘奥技!一子相伝!」

「いいや。帰る。」

「お待ちください~!公爵家がお買い求めとか良い宣伝になるんすよ~!何か買え~。」

「んじゃその縫いぐるみ買う。いくら?」

「10万Gですう、お値打ちぃ」

「帰る。」

「半額で良いから!20万で良いから!」

「倍増しとる!?」

「今ならもう一体!あげちゃう!」

「意外と量産だったー!?」

「この。コチカメ人形!」

「意外と両さんだったー!?」

「奥様ここでもう一品!」

「意味違うだろお!!」

ぜえぜえぜえ!

「と、とりあえず1万なら買う。両さんは偉大だがいらん。」

「えー。」

「宣伝でしょ~?実際もっと安いでしょ~?」

「むむむむ、アンタ、タダの世間知らず夫人じゃないね?」

「うん。一応商人の娘なんだよ~。」


アタシは、謎のシマエナガペアを手に入れた!

(ちゃちゃらちゃっちゃっちゃ~♪*アイテムGET音)


――――――――――

 

――公爵のお屋敷

 

「マキアス様、夜中の12時で話し始めるんですって!」

「へえ、楽しみだな。」

「ワクワク…」


ボーン ボーン 12時の音。


 シマエナガ、覚醒。


「…目覚めましたわ姉さん」

「あら私もよ妹。」

「ミジンコの夢見た。」

「ミジンコお?」

「ミジンコのお腹のラインってさぁ、なんかのカーブに似れるのよね?」

「え、何に似てる?」

「何だろう…しめじかな…?」

「あ、下の方?…」

「えー?じゃあなぞってみましょう!写真だして」

「おおお、意外とダイナミックなふくらみ…ミジンコ…」

「しめじ…足りない!ボン!が足りない!」

「…姉さん、私らの写真があるんだけど…」

「おおお!一致!!ミジンコに急速に親密さが!」



「……ルイミア。」

「…ハイ。マキアス様」

「…倉庫へ。」

「そうですわね…」


 きいいいい。がちゃ。流石にポイはしませんよ。ここで仲良くお喋りしててね!

たまに聞きに来るから。


まぁ、ここの住人も楽しくていいでしょ!?

がちゃ。


――再び寝室。


「お帰り、ルイミア。」

明かりを消すアタシ…そして、ちゅっ。

………。


オイ。

声が聞こえた。

部屋に、半透明のユーレイが居た。


「コラァー!なんちゅうタイミングで!出てケええ!!」

「うるせえー!書庫になんてもの持ってくるんだぁ!!」

「楽しくていいだろおお!!」

「うるさすぎて、執筆できねえええ!!」

「ルイみあー!この子誰だ!?」

「マキアス様のひいひいひいばあ様!」

「…失礼しましたー!!」

言って無かったー!

「明日、場所変えるから出てけー!!」

「絶対だぞ!絶対だからな!約束破ったら祝うからな!」

すっと消えた。やれやれ。


「………やれやれ、やっと静かな夜に戻ったな。」

「ハイ…マキアス様…」

「………」


「…やっぱうるさいから今夜は見てていい?」


「出てけコラァーーーーーー!!」


―続く。

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