第14話 「BLナノネ…?」
公爵家地下の書庫に怪しい人カゲ…愛されない公爵夫人ルイミアVSユーレイ!
超短編コメディー第14話です。お暇な方、脱力したい方是非…。
第14話 「BLナノネ…?」
公爵家の地下。古めかしい書庫に初めて来た。
明かりを灯して、面白そうな本を探す。
おや、アナタ誰?お嬢さん。何で半透明なのかしら。
「み~た~な~!」
「ギャー!!ヨーロレイヒー!!」
…おかわりだろうか?これはアタシと幽霊の戦いを描いた物語である。
「ぎゃー!ユーレイ!」
「ぎゃー見られた!」
幽霊は壁をすり抜けようとして正面から顔をぶつけ倒れた。
「きゅう。」
「うっわ、あざとい!」
幽霊は立ち上がり、「アザトイとは心外な。酷いこと言うと呪うわよ。」
良く見ると17、8頃のお嬢さんで可愛い。うん、これなら怖くない。
「何でアタシが出てくのよ。アタシこの館の公爵夫人ですからネ?…うふふうふふうふふ…」
「こ、こわ!!」
「やかましい!」
「うち、まだ執筆活動あるんだから出てって!」
「執筆だと?」
良く見ると少女はノートを抱えていた。
「何、描いてるのよう?」
「見せませえ~ん?見たい?見ったい?どうしようかなぁ?」
「見せたいならはよ見せろ!」
「ちょっとだけっすよ~」
どれどれ………。
「BLナノネ…?」
「きゃー。どお?リアルにあのへんも…」
やべんですけど!はずかしいんですけど!
へーおとこのひとってこんな…いやそうじゃない!
「サインする?」
「要らん!!」
「ハイ、書いといたの、死期紙。」
「死にそう~!」
「背中にも書くねサイン。はい、イ・ケ・ニ…」
「捧げんなコラァー!!」
「仲間になろうよぉぉ!同人死!!」
「個人死でやって!!」
「えー仲魔ほしい~!」
「…召喚しろ!!」
「仲魔ならないと祝う~!」
「ありがとう!」
「大体アンタ、何でユーレイやってんの?」
「少々長くなるけども…」
「じゃぁいい。」
「…聞け?」
「…ハイ。」
「同人誌バッカ書いてたら家族に怒られ。」
「ほうほう、理解が得られなかったんダネ?ほろり。」
「その後も元気に描きまくり、コミケで売りまくり。」
「………」
「もうかった…。」
「良かったなオイ!」
「そして幸せに結婚、やがて老衰でお亡くなり…。成仏。」
「してねえだろ!!」
「もっと描きたくてえ~!」
「成仏しろ!!」
ん、待てよ!?
「アンタまさか、公爵家!?」
「やっと気が付いたか愚か者オオオ」
「キャー!先祖だった!?」
「アンタ!いつまで!ウチのウヒヒ孫と…」
「キモ!」
「義理の御先祖にキモとは何だ~!?」
「義理の御先祖ってナニ!!」
「話を戻す!!」
「…ハイ。」
「やっと気が付いたか愚…」
「戻りすぎだコラァ!」
「…ウヒヒ孫と…」
「いいよそこで!!」
「…いつまで待たせる!!」
「何を!!」
「覗く意味が無い!!」
「覗くなコラアアア!!(首ギュー!)」
「…やめ!死ぬ、死ぬ…死んでる!」
「オマエに言われなくても愛されたいんじゃー!」
「ギブギブギブ~判ったから!BLじゃなくなるし!」
「ぜえぜえ…これでもウヒヒヒ孫、期待してるのよ?」
…やべ、照れる。
「見せたくなったら何時でも声を掛けてネ?」
「見せるかボケェ!!この部屋以外に出たら祓うからな!!」
ユーレイは消えて行った。これだから歴史建造物は困る。
疲(憑)かれた。もうこの部屋出よう。
「また来てね~。ファンサするよ~。」(声)
「ち、この寂しんぼめ!たまに来てやんよ!!」
言っとくけど、続き読みたいワケじゃないからね!?
ほんとに!!