第11話 「貴女様は今、マヨっておられる!」
転生悪役令嬢、公爵様系のコメディーです。
今日のバトルは占い師。
超短編です。お暇な方。脱力したい方是非…。第11話です。
第11話 「貴女様は今、マヨっておられる!」
街中をゆっくり走る馬車。
今日はお買い物でした。
マキアス様に食べさせたい新鮮な食材などなど。
この間は一応褒めてたからな。定期的に愛情をぶっつけねば、最早アタシ達に進展はない!
最近ちょっと焦って来た。
今までのセリフを総合すれば愛されているような気もしなくはないけどー。
ルイミア様、あそこに手相占いがありますね!
「へー!降りて、やってみていい?」
「どうぞ!」
占って欲しい!アタシの愛の行方を!!
ローブ服のお年よりの女性が…なんか威厳がある!
「ようこそお嬢さん…貴女様が来るのは判っておりました、イヒヒ」
「今日はイヒヒか…」
「そこは本来、どうして来るって判ったの!ですイヒヒ」
「…どうして、アタシが来るのが判ってたの?イヒヒ。」
「イヒヒは要らんです…イヒヒ」
取り合えず、見てもらうか!実は初めてだからワクワク。
本当に当たるのかな?
前世、聞いてみようか!? クックック!
「おばあ様。アタシの手相見て下さる?」
「良いですとも麗しいお嬢様」
むむ、なかなか口がお上手ですな!
「どれどれ!これは世にも珍しい手相じゃ!」
「どんな風に!?」
「…ふつうそこ聞かない!」
ナンダヨー。
「イヒヒ…ふむ、貴女様は今、マヨっておられる!」
「マヨラーか!?」
「イヒっ男性の事ですな?でもそれは辞めた方がいいとアタシ思うの!」
「でんわ相談か!」
「でもそれは貴女が始めた物語だから!」
「放り投げたー!?」
「イヒっ運命線は…ここでいい?」
「選ばせてどおする!」
「生命線書き足す?イヒっ」
「短いってか―!!」
「で、何が聞きたいのかねお嬢さんイヒヒ…」
「まさかここで振り出しとは!」
まぁいい!試してやる!!
「アタシの前世はどんな感じ??」
さぁ!当ててみろ!くっくっく。当たらなければ偽物だチミは!
「貴女様の前世は……れ、れい……」
おおおお!?マジ?
「礼状は連名でいい?」
「誰に出すのよ!?」
「いや違う、ぬぬぬ…あ、あく、アク…」
おおおおお!?やっぱ本物なのアナタ!?
「アフロだった?」
「<ク>どこ行ったコラァ!?」
「しょ、しょけ、しょけい…」
ああ!悲しい過去と言うか前世のワードが!!
「諸経費で落としといてアゲルネ…」
「真っすぐ生きろよ!」
「あのー、ルイミア様、そろそろお帰りになりませんと、お料理間に合わないのでは…?」
侍女フラン。
「やっべその通り!」
「お待ちください。終わっておりませぬぞ…総合すると、貴女様の前世はアフロでジム通い!で宜しいですな!イヒヒ!」
「…ジム通い挿入されてる!?」
「…アフロな事務員ということで宜しいですかな。どーん。」
「なぜそんなにアフロに自信持つ!?」
「残念ハズレー!!試して悪かったけど、アタシは元悪役令嬢の悲しい女!そして今も愛を求め続ける狩人!」
「イヒヒ、おかしいですわい、わっちの占いでは…」
「一人称どした!?」
「そのうち、愛されすぎて困っちゃう?イヒヒ。」
「溺愛系!考えたこと無かった!そんなパワーワードが此の世に在るのね!!」
「で、溺愛系…!」
「おばあ様!この金貨をドウゾ!ナイス占い!またお願いしますわ!!」
「イヒヒ…またドウゾお嬢さん。イヒヒ。」
馬車に乗り込むアタシ!
さぁ、頑張るぞ!さっき買った、ホタテと、ほーれんそ―と、新鮮なバターを生かして!
「待っててね、マキアス様!!今日は、ホタテのバッタ焼き!」
「昆虫食ですかぁ!?」
「まずは胃袋から握りつぶす!」
「掴むですルイミア様!」
…続く