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スペルランカー2  作者: 六青ゆーせー
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戦い

チェコとりぃんの戦いは、激戦になった。


マイヤーメーカーも使っていた猛火、が、しゃれこうべや闇と森の修験者、黄金蝶を直撃したのだ。


うー、と唸ったチェコだが、


「草原のウサギ、そして草原のウサギ、それからウサギの巣穴!」


「…ウサギ止めてなかったのか…!」


パトスは驚いた。


「うーん、まだどうするか決めてなくて、今はいれてたんだよ。

以上!」


確かに、集団除去スペルに対しては、ウサギの巣穴があるだけ、ウサギの方が強度がある。


「爆撃機!」


りぃんが、このデッキの主力召喚獣を出してきた。

五/五飛行の強力な召喚獣だ。

飛行なので、その場で攻撃できる。


「OK、俺が五ダメージ」


チェコのライフは半分になった。


やはり飛行召喚獣の優位は確実だな、とパトスは考える。


出したその場で五ダメージ、は、ほぼ攻撃スペルのポテンシャルだった。

次ターン、チェコは終わる。


「ダメージ転移!」


そうでもないか…、とパトスは思い直し。


「じゃあ、俺のターン。

パンジードラゴン!」


これで飛行のブロック召喚獣が現れた。

普通に当たれば爆撃機がパンジードラゴンを踏み潰せるが、チェコのデッキは二つ頭や巨人のエキスなどが常備されているので、迂闊には戦えない。


りぃんのターンになった。


赤を使うりぃんは、大量の火力が満載されているので、チェコも一気に手を広げるわけにはいかない。


「大火球!

ぱんじーどらごん!」


ばし、とベッドを叩くようにりぃんはカードを出した。


りぃんは幽体だが、必要なら肉体を持つことも可能だ。

山では、チェコにウェンウェイのカードを届けた。


特にチェコの子供部屋、などでは気軽に実体化できる。

ただ寝るのは、チェコの体の中の方が楽らしい。


「パンジードラゴンに二つ頭!」


さらり、とチェコは攻撃を交わした。


「ぷれーやーニ雷!」


チェコは三のダメージを負った。


三、というのは微妙なダメージで、五枚しかないダメージ転移は使いづらい。


「じゃあ俺は大いなるドレイク!」


「…おい、それ俺のカード…!」


「じゃじゃーん、実は俺も買っていたのです!」


チェコは自分のスペルボックスから、ドレイクを取り出した。


「、、チェコ、パトス、お金がもったいないから、ちゃんと話し合ってガードを買いなさい、、」


ちさが叱った。


「えー、しゃれこうべ二体と闇と森の修験者と黄金蝶三体でプラス六だから…。

九/九になります!」


意気揚々と宣言したチェコだが、


「消滅!」


一体の召喚獣を問答無用で焼き払うスペルが赤にはあった。


ヘブッ、とチェコはベッドの上に倒れた。


「…お前、自分で組んだデッキだろ…?」


とパトスは呆れた。


「大戦車砲!」


大戦車砲は、攻撃にも防御にも使えない召喚獣であり、場に出たターンから砲撃、ニダメージをプレーヤーか召喚獣に撃てる。


しかし、召喚獣なので召喚獣で倒されてしまう。

タフネスは四だった。


「…これは難しいんじゃないのか…」


パトスは言う。


「まー、ニターン守れれば、お釣りが来るでしょ!」


お気楽にチェコは言ったが、


「攻撃、チェコ!」


撃たれてチェコのライフは再び五になった。


「針の矢、重ねて針の矢!

大戦車砲!」


四点のダメージを飛ばすチェコだが、りぃんは、


「二つ頭!」


チェコは二枚のカードを無駄にした。


「奈落!

黒ニアースで召喚獣を一体殺す!」


大戦車砲が場から消えた。


「…それ、爆撃機の方が良かったんじゃないのか…?」


とパトスは言うが、チェコは、


「良いんだよパンジードラゴンがいるんだから」


とドラゴンへの絶対的な信頼を語った。


「ソレジャア爆撃機デ攻撃!」


チェコのライフは五であり、攻撃を食えば負けになる。


「キノコになーれ!」


「…おい、緑ニアース使ったんじゃないのか…?」


「その前のターンのが残ってまーす!」


爆撃機はキノコになってしまった。

このキノコは、現実でも使えるが食用などにはならない。

色々問題をはらんでいるので、ただの障害物になる。


んふふ…、とチェコはほくそ笑み、パンジードラゴンで殴りにかかるが、同じくキノコにされてしまった。


「あれ、マジでキノコ入れた覚えがない!」


チェコは焦ったが、


「ぼくガ機械式ドラゴンと入レ換エタ」


と、りぃんは涼しく答えた。


「…まーそのくらい、当たり前だろう…」


パトスは頷く。


「あー、機械式ドラゴンか。

使って良いなら、まずエルミターレの岩石を出し、

ウサギタップ!

機械式ドラゴン!」


機械式ドラゴンは四/四の飛行を持つ、赤唯一のドラゴンだった。


「失敗シタカモ…」


と、りぃんは焦った。


「…焼けばいい…!」


パトスも慌てるが、りぃんは、


「大火球モ消滅モ使イ果タシタ…」


愕然とりぃんは語った。


「…二発撃て…」


パトスに言われ、りぃんは、


「雷!」


機械式ドラゴンは三のダメージを受けた。


「火球!」


「二つ頭!」


チェコはニッコリ笑って、


「んで、攻撃!」


その晩、遅くまで三人はデッキを組んでは戦った。





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