表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スペルランカー2  作者: 六青ゆーせー
12/197

スペルバトル

チェコの場には、ハンザキが二匹としゃれこうべ、闇と森の修験者、スズメバチが並んでいる。


パトスはドレイクといさな、二匹の召喚獣と忘れられた地平線、が出ていた。


「…もう、終わりか…?」


パトスは相当楽しいらしく、ベッドの上で振った尾がバチバチ音を立てていた。


りぃんは、自分のデッキを理解しようと読み込んでいる。


「いや…」


チェコは、言い。


「黄金蝶!」


どさくさに紛れて三度目の挑戦をした。


「スペル無効化…」


パトスは、またしても黄金蝶を落とした。


「終了…!」


チェコはうつむく。


ふふん、とパトスは勝ち誇り、


「…俺のターン、モリ打ち魚…」


二/二の召喚獣だが、水から飛んで襲いかかる飛行を持った魚だ。

射程が長いため、このターンでも攻撃ができる。


「…攻撃…!」


パトスがモリ打ち魚を前に出した。


チェコは、


「俺がダメージを受ける」


チェコのライフが八になった。


パトスは、


「忘れられた地平線…」


と、二枚目の忘れられた地平線を出してきた。


チェコは、


「一枚も二枚も一緒だよ」


と呆れるが、パトスは涼しい顔だ。


「じゃ、もういいの?」


パトスは頷くので、


「慟哭の巨人!」


八/五だが不死という、とんでもない召喚獣だ。


がパトスは忘れられた地平線があるので、尾を振り続けたままだ。


「じゃあ、ハンザキとハンザキ二号で攻撃!」


「…対象を忘れられた地平線に変える…」


「どっちに変えるの?」


チェコが聞くので、パトスはおうように。


「…両方だ!」


「そこで、緑の制約。

対象のエンチャントはエンチャントであると共に、二/二の召喚獣である」


パトスが飛び上がった!


「…対象、変える…」


「二度目は変えられませーん!」


ああ、と驚くパトスの前で、召喚獣になった忘れられた地平線が砕けた。


「…しまった…。

スペル無効化がまだあった…」


本当に驚くと、カードを使い忘れたりする事を、パトスは知った。


「、、パトス、まだ負けてないわ、、」


パトスは毛を逆立てながら、


「…そうだ。

まだカードはある…」


と唸った。


事実、パトスはまだ無傷だった。


「…ターン終わりか…?」


「うん、終わったよ」


今度はチェコがニタニタ笑った。


「…忘れられた地平線…!」


パトスは、四枚の忘れられた地平線をデッキに入れていた。


「スペル無効化!」


チェコはすかさず妨害するが、


「スペル無効化…!」


パトスも負けない。


が、チェコはニタリと笑い、


「闇の消去!」


パトスのスペル無効化の数は数えていた。

もう五枚使いきっているのだ!


「…打ち消し…!」


「なに!」


今度はチェコが驚いた。

打ち消し、はスペル無効化より一アース余分にかかる、同じ効果のスペルだった。

そういうものは六枚目のスペル無効化として、色々売っている。


「そんなの、いつ買ったんだよ!」


チェコが怒るが、パトスは平然と、


「…俺も百万リンもらってる…。

今日、春風亭で買った…」


と勝ち誇った。


場に、新しい忘れられた地平線が現れた。


「くそぅ…!」


チェコは、枕を噛んで悔しがる。


ケケケ、とパトスは笑う。


「召喚、獣の臭い。

獣の臭いは防御できない」


防御不可の召喚獣は青に多い。


チェコは、バタリ、とベッドの上で崩れた。


ケケケ、と笑いながらパトスは、


「以上…」


と言う。


チェコはむくり、と起き上がり、


「針の矢!

獣の臭い!」


緑の攻撃スペルで、赤ほどの威力はなく、二のダメージを相手に飛ばす。


パトスは悩んだ。


忘れられた地平線は、まさにこういうダメージを反らすカードだが、エンチャントにそらすのには、また緑の制約、をかけられる恐れがあった。


打ち消し、もあと四枚、考えて使わなければならない。

だがいさなは六/二で殺されてしまうため、自分のダメージか、ドレイクに受けるしかない。


ドレイクは三/三なので受けられるが、二ダメージはかなり問題があった。


「…ドレイクで受ける…」


パトスの言葉と共にチェコは、


「そこで、全ての対戦相手の召喚獣に二のダメージ、呪いの印!」


パトスの尾が跳ね上がる、が。


「で、緑の制約!」


「…打ち消し…」


チェコは、忘れられた地平線を壊し損ない、また転がった。


「…終わりか…?」


「うん!」


チェコは寝転んだまま、返答する。


パトスは、呪いの印のため、全ての召喚獣を失っていた。


「…浮遊する壁…」


とりあえず壁を出すが、浮遊する壁は一/六の壁だった。

慟哭の巨人やハンザキに対抗できない。

とはいえ、忘れられた地平線があるので、まだ終わった訳ではなかった。


「以上…」


守りにアースを残さないと、チェコに攻められてしまう。

予想以上に、チェコも色々考えて来ているようだ。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ