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Mousse chocolat framboise 〜 おじさんのお話 〜  作者: カフェと吟遊詩人
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幸せな日々

家に着くと


スーパーの閉店間際の割引のお惣菜やお弁当を開けて2人で食べた


少し買い過ぎたらしくおじさんは仰向けに寝転んでしまった


その横に沙都美が近付いて来て


「そんな所で寝転んだら襲っちゃいますよ」


そう言いながらお腹の上に乗ってきた


「ちょ、待ってお願い。出ちゃう」


沙都美はその口を沙都美の唇で塞ぎ


「シャワー浴びて来ますね。その間休んでて下さい」


そう言って浴室に入って行った


シャワーの音が聞こえ出した頃


おじさんは既に寝息を立てていた





ドライヤーの音が聞こえて目が覚めた


沙都美はスマホを見ながら髪の毛を乾かしていた


「ごめん、寝てた」


「大丈夫ですよ。髪の毛乾かすの時間掛かりますから」


「俺もシャワー浴びてくるね」


「はーい」


タオルや下着を集めて浴室に向かった


『バスタオル、自分で出したのか?もう場所とか覚えてるんだなぁ』


洗面台を見ると新しい歯ブラシが2本並んでコップに刺さっている


『、、、いつ用意したんだ?』


そんな疑問を持ちながらも、何となく嬉しい気分になっていた


シャワーをさっと済ませて部屋に戻ると


今度は歯ブラシを加えながらスマホを見ている沙都美がいた


コッチを見て


「私はこれで準備オッケーです。いつでも襲われて大丈夫ですよ」


「俺も歯を磨くからちょっと待ってね」


笑いながら洗面台に戻り歯を磨く


すると背後から沙都美が抱きしめて来た


下着を付けていない小さな胸が当たる


「私、幸せです。やっと勇輝さんとこうなれました」


「、、、俺も幸せだよ」


気の利いた事も言えず、それだけを何とか伝えた


その後、2人は前回より激しく求め合った


よりどちらの愛が強いかを競うかの様に





朝、今日は沙都美よりおじさんの方が先に目が覚めた


炭酸水を飲みながらスマホを開くと


亜紗美からのメールと柳沢さんからSMSが来ていた


《勇輝さんの名前はまだ出して無いのですが、問題が大きくなって来てます。昨日は菊池さんが会社の前で待っていて、その後は3人でファミレスで話すという、、、私には全く関係ないのにと思いながらの食事会でした》


『それはヘビーだなぁ』


そう思いながら


《おはよう。大変だったね、会社で詳しく聞かせてよ》


ちょっと野次馬的な感情で詳しく聞きたくなってしまった


『柳沢さんからは』


《今日、そちらの近くに行く予定が有るので2人で会えませんか?》


そもそも柳沢さんからSMSが来る事が初めてだ


『いつもは会社のメールに来るのに急ぎなのかな』


《わかりました。何時頃になりますか?出来る限り時間を空けておきます》


するとすぐに返信が来て


《お昼過ぎに伺います。ちょっと内緒の案件なので、会社の方には内密でお願いします》


『何か次の仕事でトラブルでもあったのかな?』


《わかりました。お待ちしています》


何か釈然としないが取引先の担当者が言う事なので逆らう訳にもいかず納得する事にした


シャワーから出ると沙都美が起き出してきた


薄着のシャツに浮き出る華奢なその身体はおじさんには眩しく思わず見入ってしまった


「何ですか?そんなに見られたら恥ずかしいですよ」


そう言って自分の身体を抱き締めて身体のラインを隠そうとし


ますます浮き上がる腰の括れを思わずおじさんは自分の身体に引き寄せた


「どうしたんですか?ちょっと待って下さい。シャワーを浴びなきゃです。自分だけ浴びてズルイですよ」


そんな声を無視して沙都美をベッドに寝かせ唇を重ねた


外はもうすっかり明るい


「会社遅刻しちゃいます」


「まだ大丈夫」


そう言って強引に襲って行く


沙都美は口では抵抗しているが


身体はちゃんとおじさんに預けていた


『こういう所も男心を擽るんだろうなぁ』


そんな事を考えながらもしっかりと沙都美を襲い切っていた





「もう、勇輝さんの所為でいつもより遅くなっちゃいました」


一本早い電車で会社に向かった沙都美は


おじさんが会社に着き部屋に入ると立ち上がり耳元で話して言った


周りの目がとても気になったが、まだあまり出勤している人は少なかった


しばらくすると疲れた顔で亜紗美が入って来た


「おはようございます勇輝さん。たすけて下さい」


そう言いながらこちらに向かってくる亜紗美は本当に困っている様だった


「今はちょっと聞けないから後で聞くね」


沙都美の目を気にしながらその場をしのぐダメなおじさんである


沙都美は何が有ったのか凄く聞きたそうな視線をコッチに送っている


しかし人の相談事を簡単に話せる訳もなくどうやって誤魔化すかを必死に悩んでしまう


『こうなりゃ仕事するしか無い』


始業時間はまだだか、状況に耐えられずパソコンに向かい周りの空間をシャットダウンした




昼前になりスマホを確認すると柳沢さんから連絡が来ていた


《少し早く行けそうなのでお昼ご飯一緒に食べませんか?》


『これは沙都美になんて言って行けばいいんだ?』


《わかりました》


取引先、、、お客様の要望なので何とか応えようと言い訳が思い浮かぶ前に返信してしまった




11時45分


沙都美の席に向かい歩き出す


「ちょっと今日は午後に急ぎの電話をしなきゃいけないので早目に休憩に出るよ」


そう言って慌てて部屋を出た


エレベーターに飛び乗りスマホを開く


《今会社を出ます。どの辺りに居られますか?》


するとすぐにバイブが


《亜紗美と会うんじゃ無いですよね》


沙都美からだった


慌てて返信をする


《違うよ。亜紗美くんは貴則と外だろ?会うわけないだろ》


《わかりました》


何かやや拗ねている気がするがおじさんは何も悪くはない


《駅の近くのスタバにいます》


『もう着いてるのか?早いな』


《そちらに向かいます》


そう返信をしてやや小走りで向かった





「どうされたんですか?」


スタバに着くなり注文もせずに柳沢のいる席に向かった


「ちょっと相談事が有りまして、、、」


「はい、、、」


「飲み物何にされますか?お呼び立てしたので僕がお出しします」


「大丈夫ですよ」


慌てておじさんは自分の飲み物を注文に言った




飲み物を持って席に着くと


柳沢は少し話辛そうに黙っていた


何か話そうとしている事も何となくわかるのでこちらから話す訳にも行かず黙って待っていた


「、、、、どう話していいか分からないのですが」


「はい」


「沙都美さんってお付き合いしている人はいるのですか?」


「えっ?」


「いやいやいやいや、本当にスミマセン。応えれたらで良いのですが」


「、、、、」


「沙都美さんに直接聞いたのですが、よくわからない答えしか返って来なかったので」


「、、、、そうなんですか?、、、いつ位にお聞きになったんですか?」


「実は初めて会った時に」


『何て行動力のある人なんだ!まだ付き合う前かな』


「僕は居ると聞いた事が有りますよ」


「そうなんですか!」


柳沢さんは立ち上がりそうな勢いで詰め寄って来た


「いやいやいやいや、噂ですよ。僕が言ったって言わないで下さいね」


会社内で公になる訳にもいかず


『沙都美くんに確認を取ってから柳沢さんに伝えよう』


そう考えていると


「実は、、、毎日メールをしているのですが」


「えっ?会社のアドレスにですか?」


「いえ、スマホの方に。初めて会った日にちょっと職権を乱用して連絡先を聞きまして」


『そんな事聞いてないぞ⁉︎』


「それで、連絡をやり取りしてるんですか?」


「はい、1時間位やり取りする事も有れば。一回しか返信が来ない事もあり」


「、、、、」


おじさんは少し心臓の辺りが痛くなって来た


「今度、食事に誘ってみようと思うのですが」


「ランチ行かれたのでは?」


「今度は仕事後に食事に行って、、、それで、、、」


「そ、そうなんですね。沙都美くんはどうなんでしょうね」


流石にこれはダメだと思い出したおじさんは止めようと考え出した


「なんか行ってくれそうなんですよね」


「えっ?」


流石に断っているだろうと思っていたおじさんは意表をつかれた


「まだちゃんと返事は貰って無いんですが、来週に時間を作って貰えそうな感じで」


おじさんの頭の中は何も考えられなくなっていた


「僕が強引に誘い過ぎで、、、取引先だからこれ以上断れないのかなと思っている面もあるんです」


「そ、そうですね」


そうで有って欲しいと思いながら応えている


「それで、沙都美さんが嫌なら相談をされているかなと思い本日はお呼び立てしてしまい、、、本当に申し訳ありません」


『何も相談されてない、、、でも仕方ないよな。俺も亜紗美くんに相談されている事を沙都美くんに話し辛いし。流石に食事に行くなら報告はするだろうし。大丈夫。俺、大丈夫』


「ちょっと僕は相談されて無かったです。スミマセンお役に立てず」


「そうだったんですね。では今日の件は私達だけの秘密という事でお願いします。来週、金曜日にお誘いしてみますので応援よろしくお願いします」


「え、は、はい」


『流石に断るよな。断らなくても相談はしてくれるよな?そこで断って欲しいと沙都美くんにお願いしよう』


「今日はありがとうございました」


そう言って柳沢さんは慌てた様子で自分の会社に戻って行った


おじさんは食欲もすっかり無くなり


ただ甘いコーヒーを飲んでいた

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