沙都美と、、、
昨夜は深夜まで沙都美とメールをしていた
途中で一時間位、返信が無かったが
沙都美はうたた寝をしていたらしい
返信が無い間におじさんはシャワーを済ませ
寝る準備をしていた
歯を磨いていると
《明日はそっちに行きますからね。楽しみにしていて下さい》
おじさんは少しニヤニヤしながら
《待ってるよ。加齢臭がしないようにしっかり身体を洗っておくよ》
《勇輝さんは良い匂いです。大好きです》
《有難う。今日はもう寝るね》
《そうですか、、、残念です。でも、明日は簡単に寝れませんよ》
《わかったよ》
そんなやり取りを楽しんでいる自分を自然に受け入れれる様にしてくれた沙都美に感謝をしていた
シーツに包まり目を瞑ると
昨夜は有った暖かさがそこに無い寂しさを感じた、、、思い出した。。。
朝、目が覚めるとおじさんは丸まって寝ていた
何か嫌な夢を見た気がするが
全く思い出せない
目覚めが悪く
気分を変える為にシャワーを浴びた
スマホを見ると
《おはようございます。今日は勇輝さんの好きそうなヒラヒラ揺れ感の女子服着ていきます》
《おはよう楽しみにしてるよ》
そう返信をして家を出た
会社に着くと沙都美は席に着いていた
「おはようございます」
「おはよう、今日は私服のままなの?」
「はい、勇輝さんに見せる為です」
「えっ?」
「嘘です。柳沢さんに書類を一つ届ける事になりまして」
そう言ってパソコンの画面を見せてきた
メールの画面で柳沢さんから書類の催促が来ていた
「これ、メールで送ったら駄目なのかな?」
素朴な疑問が口からでた
「そうですよね?でも、持ってくる様に書かれてますね。。。」
「まあ、仕方ないよね。俺が行こうか?」
「いやいやいやいや、それはおかしいですよ。勇輝さんが忙しいから私が手伝いで入っているのに」
「いや、沙都美君も仕事が溜まってるだろう?」
「大丈夫です。今日は渡してすぐに戻って来るので」
「また、ランチに誘われたらどうするの?」
「今日は忙しいって断りますよ。。。。えっ?勇輝さん、ヤキモチですか?」
小声になりながら、笑顔でおじさんを揶揄って来る
「違うよ、沙都美君の仕事がね。。。」
「本当ですか?ヤキモチで私は嬉しいんですけど。今夜の為に早く戻って来ますね」
「う、うん」
やや、無表情に亜紗美が部屋に入ってきた
「おはようございます」
元気が無い
「おはよう」
沙都美が笑顔で話し掛ける
おじさんにしては女子の怖いところである
「おはようございます」
「勇輝さん、、、貴則さんに私を勧めました?」
「えっ?してないよ」
「貴則さんが勇輝さんも俺が良いって言ってたって言うんです」
「いや、全然いってないよ」
おじさんは慌てて弁明する
「え、亜紗美そんな感じなの。貴則さん、引っ張って行く感じでいいんじゃない?」
「沙都美さんヤメテ下さい。解って言っているなら良くないですよ」
「ごめん」
2人の気不味い会話が辛く
おじさんは席に着いた
沙都美が外出している間に
別の仕事を進めていた
亜紗美からメールが入っており
《貴則さん、どれだけ断っても解ってくれないです。どうしたら良いですか?》
《なんか解る。俺も昨日話してだんだけど、何を話しても貴則の都合の良い様にしか理解しないんだよね》
《そうなんです。やんわり言うとか全然駄目で「付き合えません」とも言ったのですが》
《そこまで言っても駄目なのかな》
《好きな人がいるって言っちゃおうかと》
《いいんじゃない》
《勇輝さんの名前出していいですか?》
《それは、ちょっと、、、ごめんなさい》
《ですよねぇ、その後で絡まれるの辛いですよね》
《、、、、、どうしてもって言うならいいよ》
何も手を貸さないという事が心辛くそう返信した
しばらく同じ様な内容が続いたが
外出中の亜紗美が忙しくなったのが返信が無くなった
亜紗美からの連絡が途絶えて少しすると沙都美からメールが来た
《ランチ断ったんですが、お茶だけでもと誘われていて、、、これ以上断り辛く、、、お茶だけ行っても良いですか?》
『柳沢さん、時間が余ってるのかな』
《良いよ。仕事に影響出ない程度にね》
沙都美はもう少し帰って来ない様なので
おじさんは仕事に集中する事にした
沙都美が帰って来ると
真っ直ぐコチラの席に来た
「おかえり」
「遅くなりました。これ、お土産を貰っちゃいました。仲の良い女性陣と食べる様にと」
「そうなの?じゃあ、君の好きにしなよ」
「勇輝さんも食べますか?」
「俺は女性陣じゃ無いから遠慮しておくよ」
そう言いながらも
持っている袋はピエールエルメ
マカロンなら是非にでも食べたい
「じゃあ、周りの席の子達で食べますね」
少し残念に思いながらおじさんは仕事に戻る
沙都美は席に着き周りの子達にお菓子をあげていた
沙都美の席の周りはしばらく明るい声に包まれていたが
しばらくすると沙都美は猛烈な勢いで仕事をこなし始めたらしく
周りの女性陣も自然と仕事を始め出した
終業時間を過ぎ2時間ほど残業をして仕事を終えようとし、沙都美の方を見ると
スマホを弄りながら画面を見ていた
「沙都美くん。今日は終わりにしようと思うんだけど、君は目処はついたかい?」
突然の声に少しビクッとなり
「はい、もう終われます」
と、こっちを見ながら返事をしている
「じゃあ、帰ろうか」
「はい、私今日は着替えなくていいのですぐに出れます」
「そうだね、じゃあ机を片付けて帰るか」
「はい」
2人で机を片付け始めた
まだ亜紗美と貴則は戻って来ていなかった
その事を何となく2人で話しながら会社を出た
「隣の駅まで歩いてから、勇輝さんのお家に行きますか?」
「どうだろう?時間が勿体ないなら、電車一本ずらしで家に向かってもいいかも」
「勿体無いって、私との時間が待ち遠しいんですか?歩いてる時間も2人ですよ。やっぱりエッチな事考えてますね」
「ち、違うよ。部屋で2人でゆっくりした時間の事を言ったんだよ」
「いいんですよ私は、勇輝さんがわたしに対してエッチな事を考えてくれるのは嬉しいです」
「違うのに」
「なに可愛い事言ってるんですか、さあ行きましょう。。。じゃ無くて、、、帰りましょう」
少し恥ずかしそうに沙都美はそう言った