バイク異変
幻想郷において、ありとあらゆるいざこざは「弾幕ごっこ」で解決されていた。幻想郷が生まれてから長きに渡って続いていた、黙認されてきたルールである
筈だったが、今となっては過去の話である
数年前、突如訪れた「飛べなくなる異変」によって弾幕ごっこが出来なくなったのだ。結界の力が不意に弱まり、外の世界のモノが幻想郷に流通しだしたのが原因とされているが、詳細は分かっていない。幻想郷で長年に渡り継がれてきた、ある種の法である「弾幕ごっこ」が無くなることにより、幻想郷は混沌の世界と化すかと危惧する者も多かったが、奇跡的な事に秩序は保たれていた。
異変により外の世界から流通してきたオートバイが、皮肉な事にも新たな力の証明として均衡をもたらしたのだ。
オートバイの存在により、勢力図はいくらか変わってしまったが幻想郷の住民間の平和な関係は保たれた。これが大きな異変を巻き起こすことを危惧していた妖怪や人々も、そのうち気にしなくなっていった。後にこれは「バイク異変」と呼ばれる事となる
ここは幻想郷。友情を築くも、決闘を行うも、バイクによって支えられている楽園である。