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第0話 次の世界で

 前作のリメイク版です。

 僕は見知らぬ街を逃げ惑っていた。これが夢なのか、現実なのか、この時点では判断出来なかった。


 見渡す限り、街中から火の手が上がり、爆音と銃声、人々の怒号や悲鳴が絶えることなく聞こえる。遠くでは建物が幾つも崩れ、どこの国の物かもわからない戦闘機が幾つも撃ち落とされていく。道には人々の死体や捨てられたり事故を起こしたりした車が放置されている。


 僕はこの状況をほとんど理解出来ていない。だが、そんな中でも2つだけ解る事がある。


 1つはこの場には絶望しか残されていない。ほんの数分前にはあった日常が、平和が消えていたのだ。


 そして、もう1つは……。


「なに、これ……。なんで僕の体がもう1つあるの……!?」


 僕はそれの存在を確認して、それが何なのかを分かる事はできた。だが、それ以上の事は理解できない。目の前に僕自身の体がある。そして、その体は首から血が大量に出ている。


 この時点で気付いた人もいるだろう。目の前にあるのは彼の死体だ。


 なら、その存在を認識し確認しているもう1人の僕は何なのか。認めたくないが、もしかして……。


「其方は死んだのだ。松本タカオ」


 僕はとっさにその声がした方を見る。だが、そこには人なんていなかった。


 そこにあるのは影だけだった。その影は人型ではあるものの、目や口の様なものはない。


「其方は悔しいかい?平和と幸せを壊し、其方や大切なお友達を殺した人間を、殺したいほど憎んではいないかい?」


 確かにこんな事をした人は許せない。当然憎んでいる。だが、殺すのは……。


「やれやれ、其方は何も分かってないね。其方はまた出来損ないの平和を願うのか?運命に身を任せるのか?そして、悲劇を永遠に繰り返すのか?」


「……!」


「復讐の機会はすぐに来る。せいぜい其方なりに頑張るがいい。だが、(わらわ)の邪魔だけはしないように。まあ、ここで語っても其方はすぐに忘れるだろうね」


 その影はまるでいつものことの様に話している。それは何故か分からない。さっきまであった僕の意識が少しずつ消えていく。いや、もはや霊体となっている僕の姿すら消えようとしている。

 消えゆく意識の中、最後に影はこう言った。


「それでは、次の世界で会おう。少年よ」

 前作とは多少設定が違いますが、これには理由があります。

 あと、内容が解りづらいようでしたら、コメントなどで聞いて下さい。そのつど、訂正したり、後にだす設定集に載せます。

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