33話 『無限』と『貫通』
唯が姉御と呼ばれ、早数日。
1月もそもそも終わりが見えてきた頃、俺と唯は強くなるために戦闘訓練をしていた。
「今日は魔物?とやらと戦うなんてな」
「大丈夫、私たちなら勝てる」
現在、俺たちは屋敷から少し離れた山に来ていた。
「魔物ってこんなところにいるのか?」
魔物、魔力を持つ動物のことを指す。
動物と違うのは魔力だけではなく、体の大きさが異常に大きいことや魔法を使用することができること。
魔物が魔法だけ使用できるわけではなく、呪術も使うこともできる。
魔物などには強さの基準があって、その基準によって俺たちは魔物たちと戦闘する。
魔物の強さは、C・B・A・Sの順でランク分けられている。
一般人のエネルギー量は平均1万くらいある。
Cランクの魔物
1〜5000
Bランクの魔物
〜1万0000
Aランクの魔物
〜5万0000
Sランクの魔物
〜20万0000
危険だとしては
Cランクの魔物
子供でも倒せるレベル。
Bランクの魔物
戦闘知識のない学生でも1人でも対応可能。
Aランクの魔物
一般人でも熟練者であれば倒せる。
Sランクの魔物
単独での撃破は困難。複数人での討伐が推奨されている。
一般的に、**Aランクまでが“個人での討伐が現実的なライン”**とされている。
Sランク以上となると、個人での対応は難しくなるが、勝利した例も稀に存在するため、明確な境界線とはされていない。
しかし——
ごく一部、Sランクを大きく超える魔物が存在する。
それが 「測定不能レベル」 と呼ばれる存在がいる。
測定不能レベルは一般人が戦闘系能力を持たなくても勝てる基準を超えている魔物たちを指している。
俺たちなら問題ないが、戦闘系能力を持たない人間には無理だ。
魔法とかの能力とは別の力を使う人なら特に問題はないが測定不能レベルの領域になると一般時ではどうにもならないほどに危険な魔物たちがたくさんいる。
測定不能レベルは1〜10まである。
エネルギー基準では
測定不能レベル1
20万0001〜40万0000
測定不能レベル2
〜70万0000
測定不能レベル3
〜100万0000
測定不能レベル4
〜200万0000
測定不能レベル5
〜500万0000
測定不能レベル6
〜2000万0000
測定不能レベル7
〜4000万0000
測定不能レベル8
〜6000万0000
測定不能レベル9
〜8000万0000
測定不能レベル10
8000万0000以上
となっていて、それぞれエネルギーに基準がある。だが、正直、エネルギー量だけで判断して危険度を決めるのには無理がある時がある。
エネルギー量だけではなく、実際の強さで測定不能レベルのレベルに変動が起きることがあるらしく、過去にそういう事例がたくさんあるとか
危険度としては
測定不能レベル1〜3
単独で街を壊滅できるレベル
測定不能レベル4〜6
単独で地方を壊滅できるレベル
測定不能レベル7〜8
単独で国家機能を破壊できるレベル
測定不能レベル9
単独で国家を壊滅できるレベル
測定不能レベル10
単独で複数の国を破壊できるレベル
となっている。
これらの魔物は、戦闘力だけでなく魔力、霊力、そして「敵意(喜寿)」の高さも加味されるため、エネルギー数値以上に脅威とされる場合もある。
測定方法はエネルギー測定機という小型機械がある。
これは指輪の形になっていて子供でも簡単に嵌めることができる万能アイテムで俺も唯も持っている。
誰でも持つことが可能。値段は五百円程度。
「ここで魔物と戦闘しろってことはいるんだよな本当に…」
気配からしてたくさんいるんだが…10どころか50体以上いるんじゃねえか?
「たくさんいても大丈夫!」
「どこからそんな自信があるのか分からないが…唯がそう言うなら大丈夫だな」
山の中を歩いていると魔物に遭遇した。狼のような魔物。
『ピピッエネルギー量3万0052』
さらりとAランクの魔物に遭遇。こんな山でキャンプをしている人がいるのか聞いていたがAランクの魔物があるとかやべえな
「邪魔」
斬撃を飛ばして一撃で仕留める。やはり、弱いな
Aランクの魔物は強いとか黒崎が言っていたが警戒するほどの強さを持っていない。
「大した強さは持っていないようだな」
「うん、そうだね」
唯は俺を見ながら横から襲ってくる狼の魔物を片手で倒す。
唯は近接特化だが、威力がとんでもない。軽く殴っただけなのに原型のない狼の魔物の死体が転がっている。
「唯は強いな」
唯の能力は何なのかは俺は知っている。
能力名は唯に教えられたからというのもある。
唯の能力は『貫通』
自身が出すあらゆる攻撃に『貫通』という対象の防御を貫通する力を付与できる。
さらに、自身の攻撃で相手をダメージを与えると与えたダメージの分、能力『貫通』が持っている権能『絶対防御』による結界の強度が上がるという効果がある。
その強度は俺の能力『無限』の『空間無視斬撃』ですら貫通できないチート権能。
俺が唯の防御を貫通する方法は能力『月下』の『あらゆる能力の強制解除と発動妨害』を付与した攻撃のみ。
それ以外に貫通する方法がないのが唯のやばいところ。
Aランクの魔物では唯に傷一つ付けることすら叶わない。
「この山にある敵を全員倒せば今日の戦闘訓練は終わりなのか?」
「うん!」
早めに終わらせるとしようか。
狼の魔物が2体倒したことでたくさんの狼生物が現れる。数としては20…30…40…50は超えているな。
「一気に来てくれたおかげで時間短縮できる」
「後ろは私がやるよ」
「なら、俺はお前の後ろをやる」
俺たちは背中をくっついて能力を発動する
「さらばだ」
「バイバイ」
俺は大量の斬撃を飛ばす。
空間ですら切り裂く斬撃を狼の魔物たちに向けて飛ばしたが避けることはできるかな?
音速を超える空間までも切り裂く斬撃の速度に気づくこともなく、狼の魔物たちは何が起きたのか理解できずに体を刻まれ、バラバラになる。やはり、弱いな。
後ろを向くと唯は拳の衝撃波を飛ばしていた。
拳一つ分程度の大きさの衝撃波は狼の魔物の体を貫通して体に穴を開ける。
任せていた狼の魔物たちがあっちこっち体に穴が空いて倒れていた。
「そっちも終わったか」
「すぐに終わったよ」
なら、そろそろ終わり……ん?
何か気配が感じる。
「聖なる力か?」
魔物から感じる特有な魔力の気配ではなく、聖なる力による気配。この近くに聖なる魔物か何かがいるのか?
「まだ、敵がいるの?」
「…そうだろうな。少し奥に行くか」
山を潜って俺たちは奥に歩いていく。
聖なる力を持つ魔物は一定に存在するらしい。俺は会ったことがある。母さんと一緒にいるあの猫は聖なる力を持つ魔物である聖獣という存在であり、通常の魔物たちからしたら天敵と呼べる存在。
魔物と聖獣の違いは魔なる力と聖なる力を持っているかどうかだ。
魔物は聖なる力に弱く、魔なる力に強い。
魔なる力は闇属性に分類される力で魔物ならほとんど持っている。
そんな魔物の中で例外な存在なのが聖獣。
聖獣は聖なる力という聖属性の力を宿しており、並の魔物の倒し方をしても倒すことはできない。
基本的に聖獣は人間に負けるような存在ではなく、聖獣という存在自体が『測定不能レベル』の領域にいるため、一般的には簡単に遭遇することはない存在でもあるんだが、会うことはあるらしい。
簡単に会うことができないだけで会うことはできる。地域によっては神に崇められることがあるため、過去にその地域に居座っていたという話はよくある。
聖獣にも色んな種類があるが俺が感じた気配の持ち主は家のペットのあの猫よりかなり弱い。
『ピピッエネルギー量30万0596』
測定不能レベル1の聖獣か。こんな山にいるとはな。
「なんでこんな山にいるんだ?」
「黒崎の話じゃ、最近、聖なる力を持つ聖獣がこの山で生活を始めたって聞いたよ」
「なるほど、それで聖なる気配が感じるわけだ」
なら、なんでこんなところで戦闘訓練をしようとしているんだあの教育係。
「唯は知っているんだな」
「…え?この山に入る前に説明していたよ?」
「……」
(しまった、あの時の俺、完全に聞き流してた…)
どうも、ヨウです。
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