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怪々呪殺  作者: ヨウ
第三章ー弍 許嫁編
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26話 絶望と永遠

俺たちは婚約?ってやつをすることに決まった。


将来的に結婚するんだろうと思うがそれが何年後か十年後なのか分からない。


まあ、気楽に行けばいいだろう。


「…ほう、出てきたか」


50代くらいの男が俺ら2人を見て歩いてきた。まるで、待っていたと言いそうな顔をしていた。


「…父さん」


「父さんと呼ぶな」


「……」


彼女のことをかなり嫌っている。顰めている顔からして父さん呼びはされたくないのだろう。


実の娘に対する態度とは思えない。まるで、他人として接しているような関係だと第三者の俺でも分かるような態度の分かる会話。


「お前のお見合いはどうやら、成功したようだな。」


「…はい」


「そうか……お見合いらしくない謎の話を途中からやっていたようだな。東雲零。あの男の息子とは思えない恐ろしい素質を感じるよ」


「…どうも」


褒めても何も出ないぞ


「恐ろしいという言葉は簡単に出せる価値もない言葉だが…流石に恐怖を覚えたぞ…6歳というガキが考えるような思想ではない」


「他人が文句を言うのか?」


お前に言われても何も響かないからな。怖いと思っているのは分かったが妙に常識人っぽい発言はやめろ。


子供に対する考え方が異常なお前が俺に言えるセリフか?


「ふん……他人なのは間違いないな。だが、その思想を持って生きるお前にどんな人生が来るのか…唯が着いて来れるのかは分からないぞ?」


「俺の未来を知らないお前が言うか?」


どんな人生になるのかはやってみないと分からない。予想と現実は必ず、一致するなんてない。


「……可愛くない…」


「……」


「だが、それでも良しか。実に愉快な子供に出会えたのは感謝するか。自身の世界に対する視野の狭さを実感した」


「お前は普通ではない。だから、面白い」


普通ではないとは分かるが面白いか?


こいつが何を考えているとか分からないがこいつが言っていることにイラついてしまう。


「…さて、唯」


「…父さん…」


男は彼女を見る


彼からとんでもない言葉を唯に告げられる。


「お前を白銀院家の人間として認めない。又、お前に二度と白銀院家の敷地に踏むことも許さない」


何!?


こいつ、とんでもないことを言っているぞ。それはまるで……絶縁宣言をしているようなものだぞ!?


「…え?……父さん?」


「三つ、二度と俺のことを父さんと呼ぶな。お前はこの家の人間として住め、お前の教育費は全額、東雲家当主に渡した。」


「奴は『何を考えているんだお前!』と文句を言っていたがこれは"白銀院の当主"としての判断だ」


「……嫌…!どうして…」


彼女は彼女の父に近づいて抵抗しようとするも離れ、手を退かされる。


「お前とは二度と会うことはないだろう。この先のお前の人生に白銀院家は関わることはない。どう生きようが俺は責任を取らない」


「慈悲なんぞない。さらばだ」


「父さん!!!」


彼女が悲鳴をあげる。


それでも、彼女の父は無視して、その場から去ったと思ったが俺に近づいて俺に向けて話す。


「あいつのことはお前の自由にしていいぞ」


「……」


こいつ、どの立場でそんなことを平気に言えるんだ?実の娘を絶縁させて、他人の家に任せるなんてどんだけ身勝手なんだ


彼女の父はその場から去って、自身の屋敷へと帰った。


あの男に2度と会うことはなかった。


彼女は会うことすら叶わなくなったのだ。


「どうして、どうして…」


「最初からそうしたかったんだろ」


あの態度からして最初から彼女を手放したかった。呪いの子だから嫌っていた。


短時間での会話だったが第三者の俺ですら分かる。


あいつは"唯"と言う存在を"実の娘"という事実から消したかった。


「絶縁したいほどに"実の娘"という事実を消したかった。それが目的でお見合いをさせた」


なんともクソな策略だ。父さんが抵抗していたのがあまりにも…


「…私…要らない子…なんだ…」


絶望をした目を宿す彼女。このままでは自暴自棄になって絶望の未来が来るだろう。


そんな未来を俺は許さない


「お前がどんなに"誰か"に嫌われようが俺は"お前"という存在を嫌わない」


「でも…」


「『でも』で片付けるのか?」


「……こんな私を」


「お前がどう卑下しようが俺はお前に興味を持った。だから、嫁にさせる権利を"お前"だけに与えた。その意味が分かる?」


「……分からない…」


「はあ…」


分からないか


彼女の側に、いや、近くで抱きしめる


「お前は……“俺の女”だ」


その言葉が、世界の全てを塗り替えた。


「俺の女?」


「ああ、俺の女だ。だからーー」


抱きしめるのをやめて、"唯"の顔を見る。


「永遠に俺の近くにいればいいだろ」


「!」


唯の顔が絶望から驚きに変わる。


「いいの?私を貴方の側にいて…」


「何言ってんだ?」


だから、言っているだろ


「いいに決まってんだろ」


拒否する理由なんてない。側にいていいと言っているんだ。肯定以外の否定はない。


「逆の答えは必要ないだろ」


「うん!」


涙を流す唯。


涙を溢した彼女の笑顔はとても美しかった。


まるで、呪いなんて初めから存在しなかったかのように。

どうも、ヨウです。

ここまで読んでくださりありがとうございます!


少しでも面白いと思っていただけたら、評価(☆☆☆☆☆)やブックマークをしてもらえると励みになります。


感想も大歓迎です! いただいた声が、今後の創作の大きな力になります。


次回も楽しんでいただけるよう頑張りますので、どうぞよろしくお願いします!


それではまた次回で!

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