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 図書室で調べものをして、少しだけわかったことがあった。

 それはやっぱり生きている人間はこの影の世界には長い時間、とどまってはいられない、ということだった。

 影の世界の中に迷い込んでしまった生きている人間は、生きているときのように、食べものを食べたり、飲みものを飲んだり、する必要はなくて、(眠る必要はあるみたいだった)ずっと影の世界の中でいつものように動いたり考えたりすることができるのだけど、その時間が長くなると、自然と生きる力を失っていってしまって、やがては生きている人間は、影の世界の中で『死んでしまう』、ということだった。

 ……、死んでしまう。

 にこが。

 あんなに元気なかわいいにこが。

 死んでしまう。

 せっかく生きているのに。

 その大切な命を失ってしまう。

 ……、にこ。

 タタは震える手で本を読みながら、そんなことを思った。

 そうならないためにしなければいけないことは、ただ一つ。

 それは『生きている人間をちゃんと、影の世界から連れ出して、もとの世界に連れ戻してあげること』、だった。

 それ以外に、生きている人間を助ける方法はないみたいだった。(少なくとも、タタが影のお城の図書室で調べたかぎりではそうだった)

 あとはどうやってにこをもとの世界にまで連れ戻せばいいのか、その方法を調べなければいけない。

 タタは影の世界で生まれて、ずっと影の世界の中で暮らしてきた。

 にこのいるもとの世界に、どうやったら行くことができるのか、そんなことは全然知らなかったし、わからなかったのだ。(そんな方法があるとも思えなかった)

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