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 狭い箱の中に入れられて、わたしはどこかに運ばれていくんだ。

 体を小さく折りたたまれて、ひもでしっかりと、しばられて。

 どこか、とても遠いところに運ばれていくのだ。

 もう私は動くことができないから。

 活動限界がきて、動くことができなくなって、きっと新しい誰かの一部に再利用されるのだ。

 ばらばらにされたり、溶かされちゃったり、するのだろうか?

 わたしはぽんこつだから、それも仕方がないのかもしれない。

 わたしはあんまりやくにたたなかったから。

 あお。

 あお。

 わたしにそらという名前をつけてくれて、ありがとう。

 わたしをみつけてくれて、本当にどうもありがとう。

 ずっと失敗ばかりで、怒られてばかりいたわたしに優しくしてくれてありがとう。

 あおに出会えたことはわたしの一番の宝物です。

 あお。

 もっと、あなたとずっと一緒にいたかったな。

 もっと、たくさん遊びたかったな。

 もっと、たくさん笑っていたかったな。

 もっと、あなたの笑顔を見ていたかったな。

 あお。

 ……、あお。

 さようなら、あお。

 わたしとともだちになってくれて、本当にどうもありがとう。


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