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171 空の王国 そらのおうこく 君の名前は、……、そらだよ。

 空の王国 そらのおうこく


 君の名前は、……、そらだよ。


「名前はないんです」その女の子は悲しそうな声で、泣き出しそうな水色の瞳で言った。(本当はとても長い型番の名前、あるいは数字はあったけど、その名前はあまり好きではなかった)

 そら、とあおは画用紙にそう文字を書いて言った。

「そら?」

 うん。君の名前。そら。とにっこりと笑ってあおは文字を書いて言った。

「そら。それがわたしの名前」とそらはその(可愛らしい水色の)目をぱちぱちとしながら言った。

 こうして、ぽんこつの一度返品処分をされてしまった経験のあるロボットの(見た目が十歳の)女の子はそらになった。

 あおがそらと出会ったのは偶然だった。

 あおの十歳のお誕生日にお父さんとお母さんがプレゼントにそらにお友達のロボットを買ってくれることになったんだけど、そのときにあおが選んだのが、そらだった。

 そらは前の所有者に返品されていたロボットでぽんこつという文字の書いてある看板のようなものをくびから下げていた。(値段もすごく安かった)

 だからお父さんとお母さんはもっといいロボットにしないの? とあおに聞いた。

 でもあおはこの子がいいと画用紙に文字を書いてお父さんとお母さんに言った。

 それからそらはあおの家にやってきた。そらは購入されたときにわんわんと人の目も気にしないでたくさん泣いた。

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