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144 恋する火星の家出 ……、ばか。

 恋する火星の家出


 ……、ばか。


 君と出会ったのは、よく通っている実家の近くにある喫茶店の中だった。そこはとても静かで落ち着いたとっても美味しいコーヒーを飲むことができる古風な雰囲気のある喫茶店だった。

 この喫茶店は私が世界で一番安心してくつろいでいられる空間だった。人によってそう言うその人の聖域のようは場所は違うと思うけど、今の私にとってはこの喫茶店は間違いなく私の聖域だった。(とても大切な場所だった)

 今日も私は高校が終わったあとに一人で喫茶店でお気に入りのアイスコーヒーを飲んでいた。私は(いつもの安心する味がする)アイスコーヒーを飲んで、幸せだな、としみじみと思った。(高校の勉強とかお友達との関係とか、両親との会話とか、まあいろいろと疲れるのだ)

 その喫茶店の名前は少し変わっていて、(あるいは私が詳しくないだけで、こんな名前の喫茶店もよくあるのかもしれないけれど)『恋する火星の家出』という名前の喫茶店だった。私はどうしてこんな変わった名前をお店の名前にしたのかお店の人に聞いてみたかったのだけど、どきどきするので、まだ今のところは聞くことはできていなかった。

 古風で静かで少し暗くて音楽は小さくてアイスコーヒーはとても美味しい喫茶店だったけど、どこにも恋とか火星とか家出とかそんな言葉を連想するようなものはなかった。(と思う)あくまで普通の喫茶店だった。メニューにも惑星や宇宙を想像させるようなものはなかった。(あったら絶対に注文した)

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