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お医者さんの年老いた先生と一緒にいた二人の女の人は、まるで合わせ鏡でも見ているようにそっくりな綺麗な女の人たちで、(顔はおんなじだったけど、髪型は少し違っていて、一人の女の人は赤色のりぼんでしばって、ツインテールにしていて、もう一人の女の人は緑色のりぼんをつけているけど、ロングのままだった)二人はお医者さんの年老いた先生のところで看護婦さんをしている双子の姉妹のようだった。
ぼくはそんな三人の大人たちと、小さな女の子と、一匹の黒猫の子猫とともに、大きな青色のバスの止まっているバス停までみんなで一緒に移動することになった。そうすることを看護婦さんの一人(ツインテールの髪型の女の人)と小さな女の子が進めてくれたのでぼくはそうすることにした。
(もう一人のロングの髪型の看護婦さんはちょっとだけ怖そうな感じのする女の人だったけど、そのツインテールの髪型の看護婦さんはすごく優しい感じのする女の人だった。双子で顔はおんなじだけど、性格は違っているみたいだった)
そのバス停までの道中、ぼくは小さな女の子に「きみは病気なの?」と(ずっと気になっていたことを)聞いてみた。
年老いた先生がお医者さんの先生であり、小さな女の子がその患者さんであるということがわかってから、ずっと、そのことがぼくの頭の中に引っかかっていた。
「ううん。病気はもう治ったの。それでこれからわたし、元気になったから、お父さんとお母さんに会いに行くんだよ!」と上機嫌で小さな女の子は答えた。「バスに乗って?」とぼくは言った。「うん! バスに乗って」と小さな女の子は言った。
その答えを聞いて、ぼくは本当に(心の底から)安心した。