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異能学園

とうとう初登校の日がやってきた。力も十分鍛えたし、きっと大丈夫だろう。


「よぉー!!お前相変わらず早いなー!!」


集合場所の駅前で待っていると、濱口がやってきた。


「おう、おはよう。」


「おは…ってお前どうしたその怪我!!」


「いや、これは…」


理由を説明する隙も与えず濱口が言ってくる。


「お前誰かにいじめられてるのか!?いやそれとも自分で自分をいじめてるのか!?セルフなのか!?いやまさか空色とそういうコトをしたのか!!!そうかそうだったのかお前らがそういう感じだったとは驚きだなでも親友のお前を嫌いになったりはしないぞ安心してくれただ流石にそんなにあざができるほどするのはちょっと良くないと思うぞ自分の体はしっかり気を遣った方が…」


「いやはやとちりすんな、力の練習をしてただけだ。」


「おっそうだったのか。」


濱口がそう言うと、後ろから声が聞こえて来た。


「かいとくん、そういうのが好みだったの…?わたしでよければ協力するよ…?」


「いやお前話聞いてなかったのか。」


「え?」


「俺はそんな趣味を持ってる覚えはありません。」


「まさかする側だったの…?でも私はされる側の方が好みかも…」


こいつらは調子でも悪いのだろうか。いや、これがいつものこいつらか。


「どっちでもないから。そんなことより行こうよ。」


「そうだな!!」


「そうだね!」


二人がついて来る。


俺は駅の改札口を通った。


さあ、冒険のはじまりd…


ピピーーー!!


ICカードの残高が0だった。


改札機くらいは静かにして欲しかった。






私立異能研究開発学園通称「異能学園」の正門前に着いた。


レンガ製の低い壁の上に黒い柵が並んでいる壁の真ん中に大きな黒い柵の扉が開いている。


俺たちはその中に歩んでいった。


「ここすげえでかいな!!」濱口が言う。


「ここでフリスビーしようよ!!」葵が言う。


「いやそれはまずいと思う。」


奥に大きな建物がある。おそらく学園のメインの校舎だろう。その中の広場が集合場所になっている。


ステンドグラスの窓が並ぶ大きな部屋に大量の椅子が並んでいてそこに生徒がちらちらと伺える。


「じゃあここにしようぜ!」


真ん中あたりの席を濱口が指差す。


俺たちはここに座ることにした。


「そういえば濱口の力はなんだ?」


濱口に問う。


「なんか炎を出せるみたいだぜ!かっけえよな!!」


濱口らしい力だな。


「今はまだニワトリの卵程度の炎だけど練習すればもっと強い火力が出せると思うぜ!!」


「それは期待しないとな。」


「それで葵の力は?」


葵に問う。


「私、空間を切り貼りできるみたい。」


空間を切り貼り!?


使い方によっては防御不可の攻撃をしたり移動手段になったりしそうな力だ。


こんな強力な力を持ってる奴が敵にいたらとんでもないな。


「なにそれ!?超つえーじゃんチート乙」濱口が言う。


「すごく強い力だと思う。いっぱい練習した方がいいよ。」葵に言う。


「だよね。この力をもらってすごくよかったって思ってる。」


「何よりかいとくんと一緒にいれるし…」葵が小声で言う。


「ん?なんか言った?」


葵に聞く。


「いや!なんでもないよ!」


なんだったのだろうか。


「そんなことよりお前はどんな能力なんだよ!!」濱口が言う。


「えっとね、物理法則を操るみたい。」


「強すぎじゃね!?!?!?」


「かいとくんの方がつよいじゃん…」


「そ、そうかな?」


神から直接もらった力だからな。強くて当然か。


「皆の者、席につけー!」


教師らしき人が発言した。


「私はこの学園の教師だ。今からこの学園とお前らに着いて話をする。静かに聞いていろ。」


教師が学校の概要についての説明を始めた。


教師が言ったことをまとめると、


俺たちは選ばれし者と呼ばれ、力を授かった。その力は「異能」と呼ばれ、強さや種類は多種多様だそうだ。


世界中で神が働いたのか、異能は割とすんなり人々に受け入れられたらしい。


また、その異能は強さと効果のレア度とポテンシャルによって「レート」と「クラス」が決められるらしい。


レートは現在の自分の異能の強さで決められ、クラスは潜在能力で決められる。


そのためレートは上がることがあってもクラスは上がることがない。


レートは1で人一人を倒せるレベル


10で十数人まとめて相手できるレベル


100で一個中隊を相手できるレベル


500で軍隊を相手できるレベル


クラスはF〜Sランクがあり、Fランクは頑張ってもレート5程度が限界なのに対し、Sランクは1日でレートを10上げることも可能らしい。


また、それを測るには神から授かった機械に手をかざすということだった。


そして俺たちの目的はすべての選ばれし者を従わせることであり、従わせる為には<決闘>を挑むか本人の意思で従うと決めさせるかをする必要があるそうだ。


この学園の生徒には音声認識の腕輪が配られ、そこから宙に映し出される画面を見ながら声で操作できるそうだ。


その腕はには生徒ができる3つのコマンドが存在している。



決闘(デュエル)>「〇〇に決闘を申し込む」と腕輪に登録されている生徒の名前を言うと戦うルールと勝った方への報酬を決める画面が出て、相手側に通知が行く。相手がそれを許諾すれば決闘をできる。



会話(チャット)>「○○と会話」と言うとお互いの思考で通話することができる。



命令(オーダー)>「〇〇に命令」と言うと自分の従えている生徒に命令することができる。



教師が説明したのはこんなところだろうか。


ちなみに学校は寮制度らしい。


他の学校についての詳しい部分は実際に過ごして知るとするか。


「それでは今からレートとランク計測に向かいます。」


そう言って連れて行かれた部屋にはいくつかの黒い1メートル立方程度の立方体があった。


「それでは皆さん手をかざしてください。」


言われるがままに俺たちは手をかざしていく。


濱口の番が来た。


「よっしゃあレートとランク測ってやるぜ!!来い高ステータス!!」


あいつはどこでもうるさいのか。


ーレート計測を開始しますー


立方体から声が聴こえて来る。


ーレート:4ー


ーランク計測を開始しますー


ーランク:Sー


「うおおおおおおレート雑魚だけど最強クラスキターーーーーー!!」


Sランクでもレートが低いことがあるのか。潜在能力をあまり引き出せてないと言うことか。


しばらくして、葵の番が来た。


「この立方体、どこかで…」


「ん?どうした?」


「いや、なんでもないよ。」


「いい結果、出るといいな…」


「お前の能力は間違いなく強いから大丈夫だ。」


「うん!かいとくんが言うなら間違いないよね!!行って来る!」


そう言い葵は立方体に手を置く。


ーレート計測を開始しますー


ーレート:87ー


ーランク計測を開始しますー


ーランク:Sー


「良かった!Sランクだ!」葵が嬉しげな顔で言う。


「おめえ87ってすげえな!超つえーじゃん!!」濱口が言う。


「ほら、やっぱり強かった。」葵に言う。


実際空間を切り貼りなんてものは相当恐ろしい異能だ。だって俺たちは常に空間の中で生きているのだからな。


またしばらくすると、俺の番が来た。


ーレート計測を開始しますー







なんだろう。なにか読み込みに時間がかかって…


ーレート:312ー


!?


そんなに強くなった覚えはないんだが…


ーランク計測を開始しますー


ーランク:Sー


やっぱそうだったか。


「お前なんだよ312って!?」濱口が言う。


「やっぱかいとくんはすごいね!!」葵が言う。


まあ神からもらった力だからね。なんて到底言えるはずもない。



計測が終わると、クラス分けが発表された。


どうやら異能のランクでS〜Fに分かれているようだ。


ってことは俺たちはSクラスか。


「一緒になれたね!」葵が言う。


「親友と一緒で嬉しいぜ!」濱口が言う。


「俺も安心したよ。」二人に言う。


そうして寮の紹介、教室の紹介を一通り受けると、すぐに3時間の交流時間になった。


どうやら生徒同士の仲を良くするためのものなんだろう。


俺たちは芝生の上を歩いていた。すると高い声の怒鳴り声が聞こえて来た。


「貴方!この私がセイクリッド家の者と知って敬語を用いるのを怠ったのですか!?」


なんだあの人は。金髪から見るに日本人じゃないようだが、この時代であれとはどう言うことだ。


中世くらいにしかないと思っていたのだが。


「ちょっと!なんか言ったらどうなの!私の<地獄(ヘル)(フレイム)>で焼かれたいの!?」


流石にあれは止めた方がいいかな。


「ちょっとそこの人。」


「なによ!」


「あんたの国はどうかしらないけどここは日本だからそう言う身分制度はないぞ。」


「ここは異能学園よ!それくらいあって当然でしょ!!私は天使が直々に創った人々の血統の一人なのよ!?」


そんなものがあったのか。この数日で世界は大きく変わったみたいだな。というか天使なんてものもあったのか。


「でも、お前それだと友達いなくなるぞ。」


試しに揺さぶってみる。


「な…!!私にはしもべがどうせできるからいいの!!!」


あっこれ孤立するパターンのやつだ。


「そうか。じゃあそのままのうのうとぼっち生活を送るといい。」


かわいそうだが救いようがないから放置だ。


「あなた私にそんな発言をしておいてタダで帰るつもり!?」


ん、これはチャンスかもな。


「じゃあ<決闘>してやってもいいぞ。」


「そんな口を聞いたことに後悔させてやるわ!!」


「俺の名前は水原凱斗だ。」


とりあえず決闘するために名乗る。


「私はシャロル・セイクリッドよ!水原凱斗に決闘を申し込むわ!!!」


ー決闘の条件を指定してください。ー


「異能を用いての戦い、どちらかが降参するか戦闘不能になったら無事だった方が勝利、勝負に負けた方が勝った方のしもべとなる!!」


シャロルが言う。


「認める。」ルールが確認できた後言う。


それじゃあ決闘開始ね!!


次の瞬間、50メートル立方程度のうすい水色がかったガラスのようなものに囲まれる。おそらくこれは周りに被害を出さないためだろう。


「行くわよ!思い知りなさい!」


「<双龍業火(ツインドラゴンフレイム)>!!」


能力の使い方に技名を決めているのか。確かにその方がイメージをしやすく、技を出しやすいな。


じゃあおれも技名を使って練習した応用を使ってみるか。


「<大地(ガイア)(シールド)>。」


次の瞬間、飛んで来た龍の形をした炎を地面から突き出た土の塊が防ぐ。


「あなた、大地を操る系の能力かしら。」


「それはちょっと違うかな。」


そう言いながら、石を拾い上げる。


「<(ファイア)弾幕(バレット)>!!」


「<(ファイア)砲撃(ランチャー)>!!」


続けて技を使って来る。おそらくあれは土で防ぐことはできない。


「<飛翔(フライ)>。」


「<加速(アクセル)>。」


空に舞い上がって炎を防いだ後、先ほど拾い上げた石を超速で投げ飛ばす。


「<(フレイム)(シールド)>!!」


石が灰になる。


「どうやらあなたまあまあ強いらしいわね。じゃあ本気で行かせてもらうわ!死んでも知らないわよ!」


「<螺旋業火(スパイラルフレイム)>!」


「<地獄(ヘル)(フレイム)>!」


「<(フレイム)防護(アーマー)>!」


「<(フレイム)加護(エンハンス)>!」


「<爆裂(エクスプロージョン)>!」


一気に攻撃を畳み掛けて来る。しかし。


「<圧縮(プレス)>」


炎の周りの空気が一点に吸い寄せられ、あっという間に消える。


「そんな…私の炎が…」


「降参しろ。」


「いやよ、ここで負けるわけにいかない!!」


「最終奥義!<撃滅地獄超火(ジェノサイドヘルグランドフレイム)>!!」


黒い炎の塊が彼女の手の上に出て、こちらへ炎を撒き散らす。


「この炎は真空でも燃え続けるわ!!その上この炎には質量があるおかげで当たるだけで吹き飛ばされるわ!!!」

質量、か。それなら。


「<重力加速(グラビトン)>」


炎が地面に叩きつけられ、消滅する。


それと同時に彼女も地面に叩きつけられる。


「そんな…私の奥義が…」


「いい加減あきらめろ。」


「でも私はここで諦めるわけには…!」


「でもお前は負けた。あきらめろ。」


「くっ…降参…します…」


ーシャロル・セイクリッドの降参が認証されましたー


ー決闘終了です。勝者:水原凱斗ー


「おおおおおお!!おまえすげえよ!!」濱口が走って来る。


「すごいじゃん!かいとくん!」葵が走って来る。


「てか俺の力の上位互換を早速見つけちゃったんだが…」濱口が愚痴る。


シャロルはうつむき、悲しい顔をしている。


「どうしたんだ。」


「私がせっかく幼児期にこの力に目覚めて今まで積んで来た努力が…」


どうやら先週よりも前に異能に目覚めてる人がいるようだ。


「なんのためにお前は努力して来たんだ?」


「私には貴族の友人がいたの。その友人とはとても仲が良くて、3歳のころからずっと仲が良かったわ。」


ふむふむ、貴族とかそう言うのがある国に生まれたのか。


「でもね、ある日その友人の一家が国から追放されたの。」


いきなり話が加速したな。


「薄汚い貴族に濡れ衣を着せられたのよ!!!」


なるほど。実際にそう言うのがあるのか。


「そして私はその貴族に決闘を申し込んだ。」


「決闘なんてものがその国にあるのか。」


「ええそうよ。それで私はあっけなく惨敗したの。」


「向こうも異能者だったのか。それにしても幼児で決闘とはすごいな。」


「ええ。だから私は奴らに復讐するためにずっと異能を鍛えて来たの。」


「でも誰かのしもべになったら勝手にそいつらに喧嘩を売ることはできなくなるの。」


「それならそいつらに喧嘩を売ることを許可しよう。」


「え?」


「そんな話を聞いて許可しないのは頭の固い貴族くらいだ。」


「でもあなた私を奴隷のようにつかうんじゃないの?」


どうしてそうなったし。てかもし負けてたら奴隷コースだったのかよ。恐ろしすぎるだろ。


「そんなことするわけないだろ。そもそもお前が孤立しそうだったから声をかけたわけだし。」


「別に孤立したって辛くないわ!今までだってそうだったし。」


孤立することの辛さは知っている。まだ幼い頃だったが、葵と出会う前は俺はひとりぼっちだった。


「孤立することの辛さはよく知っている。あんなものに慣れるはずがない。」


「貴方も経験したことがあるのね。」


「ああ。だからお前のことが心配になった。」


シャロルの顔が赤くなる。何かあったのだろうか。


「そういうのやめなさいよね!!」


何故だろう。まあいいか。


葵達のところへ二人で戻ってゆく。


「あ、かいとくん戻って来た!!」


「お前それだれだ?」濱口が聞く。


「それとはまったく失礼ね!!私はシャロル・セイクリッドよ!!」


「金髪美少女を連れて来るとはやるじゃねえか水原!!」


「確かに言われてみれば容姿端麗だな。」さすが貴族といったところだろうか。


「な…!!お世辞はいいわよ!!」


あ、心の声が漏れ出てしまった。これからは気をつけよう。


「それでその人はどうしたの?」葵が聞く。


「あ、俺のしもべになりました。」


「「!?!?!?!?!?」」葵と濱口から声のない叫びが聞こえる。


「なんだと!?そんな美人がしもべなんてうらやますぎる!!」


「初対面の関係の人とそこまでいったの…?」


二人は何かを勘違いしてるようだ。


「いや、ただ教師が言ってた目標って奴に近づいただけだが。」


「「あ。」」二人がふと気づく。


「じゃあ俺もしもべにしてくれ!!」


「私も!!」


しもべってそんな簡単になっていいものなのか。まあ信用されてるってことでプラスに受け取っておこう。


「あ、いいよ。」


ー空色葵・濱口俊が付き従いましたー


相変わらずこの腕はハイテクだな。これも神の力によるものなのだろうか。


その後、4人で芝生に座り、いろいろなことを話した。






「そろそろ交流時間終わるな。」


「お、待ちに待ったクラスの人との対面か!!!!」


「どんな人がいるんだろう!」


「まったく貴方達はしゃぎすぎよ。」


気づいたらもう交流時間が終わろうとしていた。


「それじゃあ教室に向かうか!!」


そうして俺たちはSクラスの教室にやって来た。


シャロルも当然Sクラスのようだ。


教室の中にはすでにほぼ全員の生徒が座っていた。


他にも貴族とかがいたりするんだろうか。


「はーいみなさんこんにちは!今日からSクラスの担任を務めるシリル・クラストです!」


元気そうな銀髪の女の教師が来た。


「それじゃあまずみなさん、自己紹介から始めましょうか!!」


そうして俺たちの学園生活は始まった。

文字数を大幅に上げてみました!

読み応えある方がいいですよね。

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