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剣聖

「とうとう異能大会準決勝の日が来たな!!!」


濱口が朝、ホームルーム前の教室で言う。


「今日黒幕が誰か分かるぜ!」


レオナルドがガッツポーズをしながら言う。


「ああ、とうとうシャロルに攻撃を仕掛けた黒幕がわかるな。」


一度シャロルをさらおうとした奴を野放しにしておくと二度、三度とさらおうとしてくるに違いない。正体を突き止めて懲らしめないとな。


「今日の試合、勝てるでごわすか?」


ブライオスが言う。


「大丈夫だ。確かに今日の相手は昨日より手強いだろうが、俺は大丈夫だ。」


ブライオスに答える。


「もちろん私だって大丈夫よ!伊達に鍛えたわけじゃないわ!」


シャロルが横から言う。


「がんばってね!!二人とも!」


葵が言う。


「水原は私に勝ったんだから…きっと勝てる…」


シズが言う。


「私だって勝てるわよ!!」


シャロルが言う。


「見てなかったからわかんない。」


シズが答える。


「みなさんおはようございまーす!」


いつものように元気そうにシリル先生が入ってくる。


「お早う。」


ガイザー先生も続けて入ってくる。


「はーい!今日は異能大会第三回戦、準決勝戦のマッチングを張り出しまーす!」


シリル先生が早速紙を黒板に貼り付ける。


「他に特に連絡はありません!それではホームルームを終わります!」


今日はすぐにホームルームが終わった。


「マッチングを確認しましょ。」


シャロルが立ち上がり、黒板へ歩いてゆく。


「ああ。」


俺もシャロルに続き、黒板へ歩いてゆく。


「俺の今日の相手はレトロノ・クノーゲル。最も黒幕である可能性が高い人物だ。」


シャロルの相手のアスピア・クリストラはシャロルと面識があると言っていた。特に危害を加える様子もなかったらしいから黒幕である可能性は低い。


「黒幕はレートが高いんでしょ。気をつけなさいよ。」


シャロルが言う。


「お前こそ、その相手との勝負に勝たなきゃいけないんだろ?負けるなよ。」


シャロルに言う。


「ええ。もちろんよ。」






そして6時間目、異能大会準決勝の時がやって来た。


「それでは今から異能大会準決勝、1組目の試合を開催します!!決勝に上がるのはどちらなのでしょうか!!」


シリル先生の声が響く。


「それではまず水原凱斗くん、草原エリアに移動して下さい!」


俺は声に従い、草原エリアまで歩く。


「次にレトロノ・クノーゲルくん、草原エリアに移動して下さい!」


先生の声と共に、金髪で長髪、そして高身長の緋色の目をした男が現れる。


前に体育の授業で見たこの男が黒幕…


「やあ、水原くん。君と手合わせできて嬉しいよ。」


金髪の男がそう言いながら、黒幕とは思えない真っ直ぐな目を向けてくる。


「ああ、俺もだ。」


男に答える。戦っていればいつか黒幕である面も見えてくるだろう。


「戦う前に、レートを知る権利を賭けて決闘してくれ。」


男に頼む。


「どうしてレートを…?まあいいや。いいよ。」


男が言う。


少し警戒したか…?やはりこの男が黒幕なのだろうか。


「ありがとう。レトロノ・クノーゲルに決闘を申し込む。」


俺は決闘の申請を男に送る。すると内容を確認したのち、承認した。


「それでは試合開始です!!」


シリル先生の声が響く。


「それじゃあ早速行かせてもらうよ。」


男が言い、身構える。


「<時間加速(タイムアクセル)>!!」


俺は時間加速を使い、超低速の世界に入る。


「はぁっ!」


男が剣を振るいながら突撃してくる。俺が時間加速を使っているのにもかかわらずかなりの速度で迫ってくる。


「はぁぁぁぁぁっっっ!!」


レトロノが剣を振るってくる。


「<反射(リフレクト)>!!!」


剣に向けて反射を唱える。


どれだけ速く動こうとこれで…


しかし剣の動きは変わらない。


「何!?<加速(アクセル)>!!!」


加速を使い、ギリギリのところで剣を避ける。


反射が効かなかった…一体何故だ…?


「でりゃっ!!」


男がすぐに動きについて来て俺に迫る。


「<衝撃(ショック)>!!」


男に衝撃をかけるが、効かない。


「<重力加速(グラビトン)>!!」


しかし効かない。


「<圧縮(プレス)>!!」


効かない。


「くっ!<念力(サイコキネシス)>!!<超速加速(グレートアクセル)>!!」


懐から剣を取り出し、その剣を掴み、斬撃を防ぐ。


ガキュゥゥン!!という凄まじい音を立て、男が放った斬撃は防がれた。


「今の一撃を防ぐとは、やるね。その剣も壊れてないとは流石だよ。」


男が言う。


この剣は念のため予めガイザー先生に作ってもらった魔剣、"超硬剣リーンソード"。念の為持っておいて良かった。反射が効かなかった攻撃を身体強化で受け止められるか分からなかったからな。


「お前も凄まじい速さだな。」


男に言う。


「剣に出会ってからずっと速さを鍛えて来たからね。僕の本気の速さについてくる人は初めて見たよ。」


男が言う。


「それじゃあ次はこっちの番だ!」


俺がそう言いながら後ろに跳ぶ。


「<空気爆弾(エアロボム)>!」


「<(ウィンド)(ブレード)>!」


「<土矢(ダートアロー)(レイン)>!!」


「<雷撃(サンダーショック)>!!」


「<螺旋(スパイラル)(フレイム)>!!」


「<超強光線(スーパーレーザー)>!!」


俺は男に様々な種類の攻撃を連続で仕掛ける。


「なかなかやるな!はぁっ!!」


男が目の前で爆発した空気の爆風をすべて斬り伏せる。


「そこだっ!」


不可視の風の刃を断ち切る。


「うおおおおおっ!」


降って来た土の矢をすべて的確に切る。


「はあああああっ!!」


天からの雷を剣の腹で防ぐ。


「そりゃぁっ!!」


螺旋状に飛んでくる炎を真っ二つにする。


「でりゃああっ!」


激しく光る白色の光線を真正面から切りながら俺の方に跳ぶ。


「はああああっ!!」


俺を連続で切りつけてくる。


「<加速(アクセル)>!」


剣を加速させ、連続で来る斬撃を防ぐ。


「これでどうだっ!!」


男が一瞬攻撃を止めたかと思うと、先ほどまでとは段違いな速度の斬撃を放ってきた。


「<超速加速(グレートアクセル)>!!!」


超速加速でなんとか剣を加速させ、斬撃を防ぐ。


「ぐっ!!」


気がつくと俺の肩が斬れていた。


「何!?」


俺は自分が斬られた事実を再確認し、驚く。


「あの速さの斬撃は空気すらも刃とする。君の肩は空気に斬られたのさ。」


男が言う。まさか空気で俺の肩が斬られるとは…


「はああああああっ!!」


男が先程の速さの斬撃を少し離れたところから何発も繰り出す。


「<反射(リフレクト)>!!」


凄まじい速度で飛んでくる空気の攻撃を反射で防ぐ。どうやら直接の斬撃でなければ弾けるようだ。


「へぇ。やるね。」


男が反射された斬撃を斬り伏せる。


このまま直接戦闘で戦っていたらキリがない。それどころか剣の腕はあちらの方が上、反射すら突破したあの斬撃を一発でもまともに受けたらおそらく負ける。こうなったら…!


「<跳躍(ジャンプ)>!!!」


「<超速加速(グレートアクセル)>!!!」


「<反重力(アンチグラビティ)>!!!」


俺は凄まじい速度で上空へと上がってゆく。


「一体何を…?」


男が空を見上げる。しかしもう俺はとても小さな黒い点に見えるほど空高く飛んでいた。


あの男と近接戦闘で戦うのは不利すぎる。だからと言って中途半端に距離を取ってもさっきのようにすぐ近寄られてしまう。しかし動ける範囲は草原エリアの中だけ。だが、異空間の広がる模擬戦場に天井など存在しない。つまり凄まじく高く飛べば超超超長距離戦が挑める!!!!


「<感覚強化(アドバンスセンス)>!」


高く高く飛びながら下を眺めるとそこには上を見上げる男の姿があった。


「一体彼はどこまで…」


男は空を見ながら困惑している。


「少々卑怯だが、別に剣での試合を挑まれたわけじゃない。これは異能大会だ。有利に戦わせてもらうぞ。」


男に聞こえるはずもないが、言う。


「よし、これくらいだな。」


「<停止(ストップ)>!!」


俺は移動をやめる。そして周りを見渡すと、そこには宇宙が広がっていた。そして下を見ると、地球があった。


「地球は…青かった…!!」


これは言って見たかっただけだ。


どうやら異空間でも地球と宇宙はあり、ただ模擬戦のフィールドの範囲外には行けないというだけのようだ。ここまで高く跳ぶ人のためにこのように作ったのだろうか。意外と細かい所まで神はこだわっているようだ。


「俺の全力をくらえ!<衛星爆撃(サテライトキャノン)>!!!!」


俺は全力でレーザーを地上へと放った。そして青白い光が地上へと降り注ぐ。


ドゴォォォォォォォォォン!!!!という音とともに草原エリアが焼け野原になった。いや、消滅したと言った方が正しいか。神の力で保護されている草原エリアの外側は無事だったが、草原エリアは200メートルほどえぐれた。


「流石にこれなら…」


俺は下を見る。しかしそこには金髪の男が上を見上げながら立っていた。


「これでも…ダメなのか…?」


おそらくこれほどの攻撃を防げるということはただの耐久力ではなく、異能の力で防いでいることはほぼ確実だ。まさか異能を無効化する異能…?いや、だとしたら時間加速や身体強化が無効化されないはずがない。触れた異能を無効化だとしたら剣で無効化させることはできない。一体どんな異能なんだろうか…


「これならどうだ!<宇宙廃棄物(スペースデブリ)>!!!」


草原エリアの上を漂う宇宙ゴミを一気に地上へ注ぐ。


「今度は隕石の類か!?はああああっ!!!」


男は小さいゴミは斬り伏せ、大きいゴミを避ける。


「なるほど。」


俺は感覚強化を解き、目を休める。


「大きいゴミを避けたということは、直接異能で作り出した物ではないから消すことはできないと言うこと。やはりあいつの異能は…!?」


急に声の音が消える。


「…!!!」


呼吸できない…どうやら俺の周りを纏っていた空気の膜を消したようだな。


感覚強化(アドバンスセンス)


男を眺めると、腰に下げていた予備のただの鉄の剣が減っていた。


まさか…投げたのか…!?!?


ここは空気がなくなるほどの高い場所。こんなところまで剣を投げるとは、一体どんな身体能力をしているんだ!?


無効化能力が異能ということはその身体能力は異能によってのものではない。一体どんなことをすればこんな力が…いや、そんなことを考えている場合ではない。早く呼吸するために地上に戻らなければ。


加速(アクセル)>!


重力加速(グラビトン)>!


俺は凄まじい速度で地上に迫る。


「<停止(ストップ)>!!」


地面にぶつかる直前で速度を0にし、着地する。


「君のさっきの攻撃、すごかったよ。まさか草原エリアを消し飛ばしちゃうとはね。」


男が俺に言う。


「そんなことより、剣を宇宙まで投げるって一体どんな身体能力をしているんだ…?」


男に言う。


「あ、ああ。それにはちょっとワケがあってね。」


男が言う。


「"クロニクル"。お前はそこのメンバーなのか?」


単刀直入に質問する。


「…!!何故その名前を…!!」


知っていたのか…!!ということはこいつが黒幕…シャロルを襲った張本人の可能性が非常に高いな…


「まあ聞いたところで話してくれるとは思わないから特に何も言わなくていい。」


男に言う。


「そうか。だが、そんなことより君こそ一体何者なんだい…?俺が今までずっと地獄のような鍛錬の日々、様々な協力を受けて得たこの速度域についてくる上、風や炎、土や光を操り、空気の刃を綺麗に反射して、さらに宇宙まで跳んだ上あんな強力な攻撃をした。君の異能が一体何なのか全く想像がつかないよ…」


男が言う。まあ確かに俺が向こうの異能が分からないように、向こうも俺の異能が分からないからな。


「ちょうど俺もお前の異能が分からなかったんだ。そこで提案だ。お互いの異能を言おう。俺が先でいい。」


嘘を言う可能性だってあるが、どうやらイギリスの騎士らしいし、約束は守るタイプだろう。


「ああいいぞ。別に君が先でいいけど、もちろん俺は騎士として約束を守るつもりだ。」


やはりな。


「それじゃあ俺の異能を言おう。」


「言ってくれ。」


「俺の異能は、"物理法則を操る"異能だ。」

様々な攻撃を無効化し、水原くんの本気の攻撃すら防いだ男との戦い、一体どんなものになるのでしょうか。

1日投稿遅れてすみません。

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