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第一回 「鬼を退治に候」

(オープニング題字、黄金の桃をバックにタイトルテーマ)


ナレーション(おばあさん)「むかぁーし、むかし…と言うか」

(アナウンサー)「時は戦国!」

(ナレーション)「…播州明石の浜沿いでございます。どことは言えませんが『ええっ、本当大名!?』と言うくらい小さな国衆(くにしゅう)の息子として、桃太郎は生を受けたのでございます…( ノД`)…」


(若き国衆の息子、桃太郎、烏帽子にえんじ色の素襖姿、立派な若殿。もちろん家紋は桃)

桃太郎「大殿!…なーんか家督が継げないと思ったら、私が桃から生まれたと言うのはまことの話にござりまするか!?」

大殿→おじいさん「桃太郎よ、ここだけの話…おぬしはわしが晩年、思わずむらっときてしまった巨乳の村娘に生ませた子だったりするが、まー桃から生まれたことにしておるのだ。(小声)そこは深く突っ込むな」

(ちらりと奥方→おばあさんが、襖の陰から冷たい視線)

大殿「お前が生まれてこの方、この言い訳で通してきたがもはや限界じゃ。…てわけでお前、どっか行って何かやれ」

桃太郎「よくその言い訳を何十年も通しましたね!?そしてなんたるざっくりとしたご指示。しかしこの桃太郎、大望がありますれば、その点は心・配・御・無・用!」

大殿「さっそくパクリが出たな。まあ、大河っぽくてよかろう。ちなみに言っとくが、うちは天下統一とか無理だから。我が家は泣きたくなるほど貧乏だし、もー無茶苦茶いくさ弱いからな」

桃太郎「そんなには大きく出ませんって。しかし、この村をたまーに襲う鬼ヶ島の海賊どもたち、他にもほうぼうを襲って財宝を溜め込んでいる様子。いつか奴らを倒して、財宝を奪い、四隣に名を轟かせてみせまする」

大殿「だーいぶ小さくなったな。でも無理じゃ。うちはいくさ弱いと言っとろう」

桃太郎「私の代は別です。てゆうか、それが私の使命じゃないですか、物語的に!」

大殿「あのなあ、戦国時代じゃぞ。物語って言うけど鬼ヶ島が犬とか猿とかキジ連れてったくらいで、落ちるわけなかろう。武器とか兵糧とか、軍勢がいるじゃろうが。でもなあ、うちは泣きたくなるくらい貧乏だと言っておろう。…ここだけの話、あんまり貧乏なんで鬼どももうちだけは襲わんじゃないか」

桃太郎「しかし私は、桃太郎なのです…」(がっくりする桃太郎)

大殿「まあそう慌てるな。うちはなくても、あるところにはあるから」

桃太郎「それはどこでしょうか…?」

大殿「織田家じゃ。毎度お馴染み織田信長」

桃太郎「本当ですかっ!?信長公と言えば、あの信長公ですよ。まさかそんなビッグネームが、鬼ヶ島攻めてくれますかね!?」

大殿「さあな。でもほら大河の定番だし、いろんな武士がお願いに行ってるみたいだから大丈夫じゃろう。ええか(さらさらと書状をしたため)これ持ってな『もー鬼ヶ島ってとこに、むっちゃ悪いやつおるんですわ!』とか死ぬ気でアピールしてこい。上手くいけばもうとんでもない軍勢で鬼ヶ島攻め滅ぼしてくれるから」

桃太郎「いや、まあそりゃ信長公がやればそうでしょうけど…」

大殿「何か不満があるのか桃太郎…」

桃太郎「その場合、私の活躍する部分ってどこなんでしょうか…?」


(ナレーション)「答えの出ない桃太郎は、旅に出たのでございます…」



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