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なにか喋らなきゃ、と口からを開くが、言葉が出ない。
頭が、痛い。
「……っう……」
喋ろうと思って出るのは呻き声。
体にも力が入らず、椅子から傾いて落ちていく。
最後に聞こえたのは、エル様の、声。
何を言っているのか分からず耳を済ませようとするが、何もできず、ただ意識を失った。
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目を覚ますと、見えたのは白い天井。
ツンと消毒液の匂いもする。
ここは保健室のようだ。
「……わたし、きをうしなった……んだっけ……」
頭がふわふわとした感覚のまま、頭で考えていることをそのまま口に出す。
なんで気を失ったっけ、と考えたところでエル様の顔を思い出す。
私が倒れる直前、最後に見たのはエル様の焦った顔。しまった、エル様にも心配をかけてしまった。
迷惑かけてごめんなさい、って謝らないと……。
そう考えた時、ガラガラとドアの開く音がした。
音のした方を見るが、カーテンが閉まっていて、何も見えない。
誰だろうか、とじっと見ていると、シャーっとカーテンが開いた。
「あ、起きてたんだ」
「エ、ル様……」
まさかエル様だったとは思わなかった。保健室の先生か、ルイさんが来てくれたか、それとも別の知らない誰かだとしか考えていなかったので、エル様がきて私は目を見開く。
「どうしてエル様が……あ、あの、先ほどは迷惑をかけてしまって本当に申し訳ありません……」
何故いるか問おうとした時、気を失ったことを思い出し、すぐに謝る。
「迷惑? そんなのかかってないよ。
お見舞いに来たんだ、起きてなかったら様子を見て帰ろうと思ってたんだけど、目が覚めてよかったよ。どこか痛いところとかない?」
明るくそう言ってくれるエル様に、私は少しの申し訳なさとともに、「いえ、特に痛いところはないです」と答える。
「そっか、良かった……そういえば前には僕が倒れた保健室に来たんだけど……覚えてる?」
「なにおっしゃってるんですか、エル様が、お倒れになんてなって……」
ないでしょう? と言う時、やけに真剣な顔のエル様を見て、口を止める。
「あったよ、僕が倒れたこと。ねぇ、覚えてない?」
真剣な顔で続けてそう言うエル様に、私は頭をひねる。
……そんなこと、あっただろうか。
「結構前の話ですか? ごめんなさい、前のことはちょっと記憶がぼやけてて」
申し訳なく言うと、「違うよ」と即座に否定された。
「すごく最近。昨日一昨日の話だよ。マリーナはお見舞いにだって来てくれた。それに前の記憶がぼやけるって、ちょっとおかしくない? なにか“不自然”じゃない?」
“不自然”
それは私が感じていた感覚。
不自然、違和感、なにかがおかしい、なにかが違う、なにか、なにかが……
なにかを思い出そうとした時、ズキンと頭が痛む。
「うっ……」
咄嗟に頭を抑えるが、痛みが引く様子はなく、むしろ痛みは広がっていく。
「頭がいたいの? 大丈夫? ……でも、ごめん、もう少し我慢して」
私の隣まで来て一緒に頭を抑えてくれるが、声は驚くほど静かだ。
「マリーナは、ここをただの普通の日常で、自分の世界と思ってる? 違うよね? だって、ずっと違和感を感じてるんだから。
ねぇ、マリーナ。
君は一体誰?」
なんかしれっと先週更新忘れてましたね、ごめんなさい。
しかも思い出したのは月曜日なんですよね笑
実はここ最近、めっちゃゲームセンターに行ってて6月は9日中7日は行ってます笑
もうほぼ毎日ゲームセンターに行ってます笑
maimaiとチュウニズムっていうゲームしかしてないんですけどね(最近はチュウニズムの方が多い)
まあこんなこと言ってないでちゃんと更新しろよって話ですよね、ごめんなさい!!(今日も更新を今日思い出した)
特に寝落ちしないようにがんばります、これからもよろしくお願いします!!




