80
さて、どーしたもんか……。
私はいまだトイレの中でどこに行こうか悩んでいた。
あはは、今や私はトイレとお友達だよっ!
……なんつって。
さて、虚しい茶番はまぁ置いておいて。
ルイさんに気づかれず、かつ逃げ切ってまた監禁されない方法は何かないだろうか……。
……まず気づかれず、ってところが無理な気がする。
いや、もしかしたら……
……うん、無理だな。
自問自答し、不可能だと悟った私は逃げ切ることを考えることに。
いや、逃げ切れるか……?
うーん……魔法を使えばいける気がしなくもない……って感じだな……。
ひたすら考えていた私、ふと、足音が聞こえてくるのに気づいた。
足音……? 誰だろう……あ、入ってきた。
あ、今入ってきた人にさりげなく今日の日付聞けばいいんじゃない……?
やばい、私冴えてるぅ!!
同じタイミングぐらいで出たら聞けるはず……!!
私は意気揚々と決断し、早速待つ。
……が、トイレに入った足音がしたきり、なにも聞こえなくなってしまった。
……え?
音消えたぞ……??
まさかあれか……
幽霊的な……!!
いやいやいやいや無理無理無理心霊現象反対!!
え、本当にどこ行ったんだ……?
私が怯えていると、コンコン、と戸を叩く音。
ひぇ……ノックされたよ……幽霊怖いよ……。
私は戸が閉まって中にいるのは一目瞭然にもかからず、居留守を使いこむ。
このトイレの中には誰もいない……っ!!
怯えながらなにもしないでいると、もう一度ノックされた。
なんでノックするんだよぉ!!
怖いよ無理だよなんで来るんだよ!!
誰かどうにかしてくれよ……!
逃げたいのに逃げれないし……!!
私はどうにか逃げる方法を考え始める。その時。
「マリーナ様」
声が、かかった。
こ、この声は……
ルイさん。
……いやいや、待て待て。
ここ一応女子トイレだぞ? 「女子」トイレだぞ?
なんで入ってきてるんだよ!!!!
っていうかなんでここにいるのが私って知ってるんだよ!!
怖いよ!! まじで幽霊並みに怖いよ!!
……さて。
どうやって対応しようか……。
流石に短いので、今週っていうか来週?の平日にも一度更新します!




