79
保健室を出た私は、現在路頭に迷っていた。
いや、路頭に迷っていた、というより、どこに行くべきか考えあぐねていた、といった方が自然かもしれない。
本当は今から先生のところにいるのでは、と先生の専用の部屋に行こうと思ったのだが、その前に先生を廊下で見つけて、全力で逃げてきたのだ。……いや、先生を見つけて逃げた、というのは少し語弊があるだろう。
正しく言うなら、先生と話しているルイさんを見つけて全力で逃げてきたのだ。
見つかれば何をされるか分からないし、危険である可能性が高いのに嬉々として近づけるわけがない。なので、先生たちがこちらを向く前に、すぐに引き返し逃げてきたのだ。
まぁ幸い、曲がり角を曲がって見つけたので見られたと言う可能性は0に等しいのでひとまず安心なのだが。
ちなみに今の私は息切れで死にそうなほど疲れている。こんなに走るとは思わなかった。マジで死にそうである。いや、本気でしんどいわ。
「ハァハァ……てかどうしよ、先生がここにいるならカトレアさんが先生の部屋んとこにいる可能性低いし……はぁ、しんど……」
私は半ば強制的に息を整えながら、そう呟く。
本当にどうしたものか。ルイさんのことを聞いてもらいたいんだけどな……。
心当たりがもうないので、あとは闇雲に探し回るしかない。たが、それはルイさんと偶然出会ってしまう、という可能性も高くなるわけで……。
私はトイレで隠れていたのだ。
女子トイレだから安全だし。
女子しか入れないからね!!
心の中でそう呟き、ドヤ顔するが、狭い個室でしているのでただただ虚しい。
「さて……本当に困ったなぁ。カトレアさんは一体どこにいるのやら……。てかもうすぐ日暮れるじゃん」
窓を見てなかったので気づかなかったが、トイレの窓から差し込む夕日の沈み具合からもう暗くなっていることが分かる。
「私どこに戻ればいいの」
てかそもそも今日って気を失った日だよね……?授業サボったりしてないよね……?
いや、気を失った日ってことなら私が気絶した時間はほんの1時間や2時間ってことになるはず……少なくとも日が暮れてないのならそんなに気絶してないだろう。
しかし、気を失った当日ではないのだとすると、1日は絶対授業をサボってしまったことになる。いや、ルイさんなら私を体調不良で休みということにするだろうが、サボってしまってることには変わりない。
まぁサボったからといって授業に支障はきたさないけど……いや、何日も経ってたらやばいか。
むー、今日っていつなんだぁ……。
頭を抱えて考えるが、それが分かるすべはない。
こんなことなら起きたエルに聞いておけば……いや、そんな雰囲気でもなかったか……。
あーあ、どうしたもんかなぁ。
私はひたすら頭を抱えてトイレの中で考えるのであった。
こんにちは!
先週は投稿をお休みしてしまい申し訳ないです!
また、そのお知らせも遅れてしまい、申し訳ないです!
そして忘れないうちに、言わせていただきますと、今月も1度お休みをいただくことになります……!
第4土曜日の29日に実は部活の定期演奏会というものがあり、そちらに力を入れなければならないため、投稿がおろそかになってしまいます……。
その前の週ももちろん練習はあるものの、更新は頑張らせていただくので、よろしくお願いします!
……まぁでも練習多いにしては休みすぎですよね、土曜以外も更新できる余裕が出来れば更新したいと思います。




