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「……ん……?」
気がつくと、そこは、真っ暗な部屋だった。
私……なにしてたっけ。
朦朧とした意識の中、先ほどのことを思い出し、意識もはっきりとしてきた。
「そうだ、私……!!」
ガバリと起き上がるが、急激に動いたせいで、くらりとめまいがする。
「う……」
不快感に、思わず顔を顰めるが、そんなことに構ってはいられない。
私はここから出ようと辺りを見回して……気づいた。
「出口が……ない」
どういうこと……? この部屋、扉がない……。
「じゃあ……どこから私入ったの……?」
扉も、窓も、電気もない、ただの箱。でも、箱のように小さくなく、きちんと部屋として、机、ベッドが置かれており……
「ここ、私の部屋と同じだ」
暗くて分かりにくいが、ここの部屋の配置は、私の部屋と同じだ。
「ってことはここ私の部屋なの? ……ドアどこいった……」
私が寝てたのは、ベッドではなく、床。しかも、多分倒れて気を失ったところと同じだ。
「……。転移魔法でも使った? でも転移魔法ってかなり上級……いや、精霊使いなら可能か……」
とりあえず、軽く腕を回し、動いて問題ないと判断すると、ゆっくりと立ち上がった。
……引き出しの中でも見るか。
机の前まで警戒しながら歩き、ゆっくりと机の引き出しを開ける。
そこには、私が書いたノートが。
「え、ノート!? これってあれだよね、ゲームのキャラとか書いたやつ……え、入ってんの? じゃあここ私の部屋なの? あ、部屋ごと転移させちゃった的な? やべぇな精霊使いパネェ!!」
私は興奮しながらそう言い、ノートをパラパラとめくる。中身も、私が書いたものそのままだ。
まじかぁ。何も入ってないか、ルイさんが入れたなんかが入ってると思ってたぁ。
ノートを見てからは、私は部屋の中をぐるぐると回って他に何かないか探すが、そこはそのまま私の部屋で、特に変わった様子はなかった。
「なるほど。私の部屋だ」
それが分かっただけだった。
「魔法は、使えるのかな」
ふむ……。
「水球」
そう呟くと、手のひらの上に水球が出現した。
魔法は使えるのか。
……壁に思いっきりぶつけたら開くかな。
「これは、しょうがない破壊だよね。うんうん。だって、ほら、私閉じ込められちゃってるし。しょうがない。そう、しょうがないんだよ」
と謎の言い訳をしながら、手のひらの水球をそのまま大きくしていく。そして、
「そりゃっ!!」
と勢いよくぶつけた。
「……」
ぶつかった水球は、壁で弾け、水は床に飛び散った。
「え、結構勢いつけたのにな……ってわぁぁ!! 床が濡れた……ってかノート濡れちまったぁ!!」
私は慌ててタオルを取り出し、ノートを拭いていく。
「うわぁ、こんなところに置くんじゃなかった……!!」
と拭きながら泣き声を出す。
幸い飛び散っただけでひどくなかったので、すぐに拭き取ればあまり目立つものではなかった。
「ふぅ……これ、火球でやったら火事になりそうだな……。えぇ、もしかして壁開けれない系? まじかよぉ……」
壁をあければ簡単に出れると思ったのに、潰えてしまった。
「……そういえば、」
ルイさんは、どこ行った……?
現在テスト期間中で、今日の更新を一瞬迷ったんですが、日曜日勉強頑張ればいっか!!となりました、勉強するのかは定かではありません。
3月は予定が多くて、1度お休みをもらうと思います、よろしくおねがいします!




