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「これ美味そうだね、ちょっとちょうだい?」
「え、ええ、もちろん…」
私は、少し苦笑いを浮かべながら、今食べている料理を差し出す。
すると、ぷくっと可愛く頬を膨らませながらジト目でこちらを見てきた、エル。
現在私は、エルと2人で昼食を取っていた。
とりあえずまずは、可愛いかよっ!!
言い方といい仕草といい可愛すぎて心の中やばいわ!! いつ表情に出ないかとヒヤヒヤしてるよ!!
私はそんなことを思いながら、ジト目のエルに首を傾げ、分からないジェスチャーをとる。
するとさらにジト目で見られ、ついに声に出した。
「ちーがーうーでーしょー! そこはあーんがいいの!! 僕にあーんしてほしいの!」
とわがままを言う子供のように言い、さらに私の心の中を荒ぶらせた。
「ああ、申し訳ありません、やりますから、どうか落ち着いて……」
なんて可愛さなのいいぞもっとやれ!!
「ほんと? やったー!!」
嬉しそうにそう言うエルに私は感情を抑えるのに必死だ。
ああっ、もう本当に可愛い……っ!
私は、気持ちが表情に出ないよう気をつけながら、ワクワクしながら待っているエルの口の中に、そっと適当にすくった食べ物ぽいっと入れた。
ふぅ、緊張した。
心の中で一息つきながら、嬉しそうにもぐもぐと口を動かすエルを見て、心が荒ぶりを増していく。
どうしよう、もう可愛すぎて私心を保つことが出来ない……っ!!
「えーっと? お二人さん?」
私が悶えを抑える中、苦笑じみた声でそう声をかけられ、私とエルはそちらを見た。
そこにいたのは、アルナルドとエディ、そしてレインだった。
「アルナルド様、エディッタ様……レイン様も。えっと……こんにちは」
なんといえばいいのか分からず、とりあえず私は挨拶を返す。
「ああ、うん、こんにちは。2人で食べてるのはいいんだけど一緒に食べることってダメかな? 急に別々ってなんだか変な気分なんだ。ダメかな?」
そうアルナルドに問われ、私は、もちろん大丈夫です、と言おうとした。
だがその前に、エルがアルナルドに返す。
「どうして……? 邪魔するつもり……?」
それはひどく冷たい声で、背筋がヒヤリとした。
……ああ、始まった。
私は心のどこかでそんなことを呟いた。
「なんで一緒に食べなきゃいけないの? 僕はマリーナだけと食べたいのに。邪魔する奴は誰であろうと許さない。……殺すよ」
声は冷たく、目は深い深い闇の色。
同時に微かな魔法の気配もする。
エルの得意魔法、氷の、冷たい気配。
や、ばいっ!! ヤバイヤバイ! 呆然と傍観してる場合じゃなかった!!
「あ、ま、待ってください、エル様! アルナルド様達はいつも一緒に食べていたのに突然前触れもなく別々だったために何かあったのかと話しかけてくださっただけのこと! それを無下にするのはいけません! だからその魔法の発動を一旦止めましょう! ね?」
私は慌ててそう言い、エルを落ち着かせる。だが、エルは首をかしげるだけだ。
「何故……? 邪魔になりうる奴は先に殺しとかないと……それにわざわざ話しかけるって……無駄っていうかウザいだけだし。やめて欲しいよね」
そう言うだけで、魔法の気配はどんどん増していく。
「そ、そんな……」
どうすれば……どうすれば止めれるの……?」
私は考えを模索するも、考えが行きつく前に、エルの魔法が発動してしまった。
「アイスウォード」
軽くそう呟いたその声と共に、アルナルド達の足元から氷柱が襲いかかっていた。
「アルナルド様っ!!」
「はぁーい、そこまでぇ」
私の声とほぼ同時にそんな声とパンっと手を叩く音が聞こえた。
あけましておめでとうございます!
新年一発目の投稿!できてよかった……!!
今年も精一杯更新させていただきますのでどうぞ今年もよろしくお願いします!




