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「気になってたんだけどさ」
3人でエルの恋トークに盛り上がっていたと思ったら、ふと、私にそう声をかけられた。
「はい?」
声をかけた主、アルナルドの方を向くと、ニコニコ笑って……いやニヤニヤ笑っている。
え、な、なに……?
「マリーナはエルの事、どう思ってるの?」
「ふぁっ!?」
どう思ってるって!?
「きゅっ急になんですか!? なんとも思ってないですよ!?」
「えー」
えってなんだ!!
レインなんかキョトンとしてるぞ!!
「クラスメイトとも思ってないのか?」
首をかしげながらそう聞くレイン。いやいやまぁ、クラスメイトとは思ってるけどね?
「なんとも思ってないというのはそういうことではなくて、まぁ……高貴なお方だなと思って……」
いや、別に思ってないな……まぁ一応身分高いんだし、思ってるってことでいいのか……?
「オモッテオリマス」
「なんか途中から棒読みだし」
アルナルドはそう言いながらクスクス笑っている。
「……なるほど」
そう呟いたのはエディ。
はい? なるほどってなんですか?
「別に恋愛結婚に偏見はないぞ。だから……な?」
いやいや!?
「だから、な? じゃないですよ!? 本当に違いますよ!?」
必死にそう言うが、アルナルドもエディも、はいはいと聞く耳を持たない。
そりゃあ、攻略対象としては好きだけど、別に恋愛対象としては……それに転生者としての仲間愛的なものもあるし……。
「ま、まぁそれはそうと、エル様はどこへ行ったのでしょうね?」
どうにか話をそらそうと、私はエルの居場所の話題を出す。すると、アルナルドが答えてくれる。
「んー、食堂に来てないってことは食事は執事に頼んで持ってこさせてるのかも。食事時だから部屋に戻ってるんじゃないかな」
「そうだといいんですが……」
そうつぶやくと、またもアルナルドがニヤニヤし始める。
「やっぱりエルが気になるんだね」
そう言われ、私は慌てて「そんなんじゃないですって!」と答える。
エディはうんうんと納得するようにうなずき、レインは真剣な顔をして私やアルナルド、エディを見ていた。
「……なるほど。マリーナはエルが好きなのか……」
レインがそうつぶやいたので、私は
「違いますから!!」
と即答するのであった。
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「つ、疲れた……」
アルナルドとエディにからかわれ続け、否定し続けた結果、疲労がたまりにたまり、精神力も根こそぎ奪われた。
「……大丈夫ですか? お飲み物をお持ちしました」
「ああ、ありがとうございます。大丈夫です……」
私はルイさんに紅茶をもらい、一口飲む。
ふいー、落ち着くー……。
「明日の外出ですが、私もお供させていただいてもよろしいでしょうか?」
「図書館にですか? べつにわざわざ休みも私の世話をしなくていいんですよ? ルイさんも休んでください」
一緒に行くのはいいけどルイさんの貴重な休日を私が奪うのはちょっとなぁ……。
「私は執事ですので、主人についていくのは当たり前です。ですが、マリーナ様が邪魔だとおっしゃるのであれば、無理にとは言いませんが」
「いやいや邪魔ではもちろんないんですが……じゃあお願いします」
「はい」
なんだか丸め込まれたような気がしたけど、気のせいだよね……?
というわけで、メンバーが増えました。……みんなに言わないとな。
書き上げた小説がある端末をなろうに移すのを忘れ、携帯も忘れたのでデザリングもできず、1からパソコンに書き込みました。しんどかったです。
気づけば11時過ぎてますね。
……次は早く更新できるように頑張ります。




