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閑話休題 26.5

今回は番外編みたいな感じです!

26.5っていうのは26話のカトレアとルカの続きです!

26話を書いた時に、一緒に書いていたんですが、投稿するタイミングが見つからず、今日投稿することにしました!!

本編ではありますがかるーい気持ちで読んでいただけると嬉しいです!あと、26話読んだ後の方がいいかも……。


「……おい、まさかだと思うがアディソンって……」


「まさかまさかの転生者だねぇ」


 ニコニコと笑って話す婚約者を前に、俺は思わずため息を吐いてしまう。


 ……転生者。


 幼い頃から一緒にいたカトレアは俺の幼馴染であり、そして婚約者だ。

 なんでも気兼ねなく話せ、些細なことでも嘘をつけない。


 それを俺は気に入っているし、多分、カトレアも悪いようには思っていないだろう。


 そんな、俺とカトレアが幼い頃、仲良く遊んでいる時、カトレアが俺の屋敷の近くの川に、誤って落ちてしまった。

 あいにくカトレアは泳げず、足をバタつかせ、溺れてしまう。

 俺も泳げないので、急いで執事を呼びつけ、カトレアを助けてもらう。


 三日三晩カトレア高熱を出し、意識のない状態だったが、やっと目が覚めたと思ったその時、カトレアの第一声は、

「転生最高!!」

 だった。


 これには引いた。とてつもない距離を物理的にも精神的にも引いた。


 そしてカトレアは俺の顔を見て、


「……普通の人だね」


 と呟いた。


 ちょっと待て。確かに俺は普通の顔だがわざわざ呟かなくてもいいだろう。バカにしてるのか?



 それからカトレアは変わった。


 おしとやかで優しいカトレアから活発で明るいボーイッシュなカトレアとなった。


 急な変化に俺はもちろん、使用人や、カトレアの両親も驚き、戸惑っていた。


 だが、それも半年もすれば慣れるものでみんなカトレアの変化に気にも留めなくなっていた。


 それはもちろん俺も同じで、今のカトレアに、普通に接するようになっていた。


 ある日、いつもの様に一緒に遊んでいると、カトレアがいつになく真剣な表情で俺と話がしたいという。


 珍しいと思いながらも、俺は了承し、部屋でカトレアの話を聞く。


 それは驚くべき内容だった。


「私、実はカトレアじゃないの」


 ……


「……幻影魔法?」


「あー、そうきちゃうかぁ。私のところではドッペルゲンガーっていうかも」


 と真剣な俺に対して笑いながらそう言う。


「どっぺるげんがーってなんだ?」


 よく分からない言葉に首を傾げて聞くと、


「あ、そっからか……なんか同じ人っていう意味かな? あれ、違ったっけな……ってそれはいいんだって! そんなことより私のことだよ! 私はカトレア・マーベリアじゃなく、別の存在で、川に落ちた時に、前世の記憶を思い出したの! あ、前世って分かる? 生まれる前の私のことね! ルカだって私が違う存在って気づいてたよね?」


 口を挟む間も無くペラペラとそう言われ、ツッコミが追いつかない。


 まず別の存在ってなんだ。


 前世の意味ぐらい知っている。本に書いてあった。


 カトレアが違う存在なんて……。


「性格が変わったとは思ったが、違う存在なんて考えたことはない」


 俺はキッパリとそう言うが、カトレアは言い返す。


「前世の記憶があったとしても、カトレア・マーベリアの記憶は残ってるよ。確かに普通に接してる様には見えるけど、カトレアの時とは全然違う。違う存在とは思ってないのかもしれないけど、態度はすべてをものがたってるよ」


「……確かに誰か別のじんぶつがカトレアに入ったのか、とか思ったかもしれない」


 俺は少しうつむきがちにそう言う。


「うん、だよね。……じゃあ私はカトレア・マーベリアじゃなくて、前世の記憶がある別の存在って認めてくれたかな?」


 ニコッと笑ってそう尋ねられ、カトレアの顔を見てしっかりと言う。


「そうだな、前世の記憶を思い出した、カトレア・マーベリアとして認めよう」


 そう言うと、カトレアはえ? という顔をして、フリーズしてしまった。


「……うん、そうだね、じゃあそういうことでいいかも……。えっと、じゃあ本題に入ってもいいかな?」


 ん?


「今のが本題じゃないのか?」


 思わずそうたずねると、ううん、とまた真剣な顔になる。


「これからの未来に起こりうる話、だよ」


 と、この世界が乙女ゲームという恋愛ゲームで、マリーナ・アディソンという人物についてと、その人物に起こる最後を詳しく教えられた。


 そして、カトレアがそのゲームの製作者の1人というのも教えられ、一瞬今の年齢を考えてしまったが、知らないフリをした。


 今は、カトレア・マーベリアなのだから、関係ないだろう、うん。


 こうして俺達の信頼関係と絆は強固なものになり、それと同時に幼馴染、だけでなく、恋愛感情も芽生え、婚約に至っていった。


 そして、カトレアに言われ、マリーナ・アディソンに接触し、学院をやめるように言おうとすればマリーナ・アディソンも転生者という。


 カトレアの他にもいたなんて……ていうかなんでそんなに転生者とかいうのが、ほいほいいるんだ!!


「ん? ルカ? どうかした?」


 心の中が荒ぶっているのに気づいたのか、カトレアが首を傾げて聞いてくる。


「ああ、いや、転生者ってのは何人もいるんだな、と思って」


 マリーナ・アディソンを思い浮かべながらそう言うと、そうだねぇ、と苦笑する。


「本当にねぇ、探したら他にもいるかもしれないね。あ、今フラグ立ったかな?」


 あははーと、笑いながらそう言うカトレアに、はぁ、とため息を吐く。


 前もふらぐという言葉を使っていて尋ねればその特定の展開を引き出すことだと教えられた。あと、とても重要な言葉と言われたけど、今のところ重要だとは思えない。


「まぁ、とりあえずマリーナちゃんを守らないとね」


 頑張ろー! と気合を入れるカトレアに、そっと心の中で呟く。


『カトレアのことも命をかけて守ってみせる』と。



 

来週の投稿はテストのためお休みさせていただきたいと思います。

再来週はまだ更新するか決まっていませんが、またこのあとがきか、Twitterに書かせていただきます!


ご迷惑をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いします。

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