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私が、気分よく食事をしている中、レインがある事を尋ねてきた。
「さっき話していたテレパシーって?」
おっとレインさん?戻ります?そっちに戻っちゃいます?、もう良くないですか?
「あれ?魔法の授業でやったんじゃなかったの?」
アルナルドは首を傾げながら聞き返す。
「いえ、前の授業では水球の魔法をしました」
レインはアルナルドの質問に簡潔に答える。
「ヘェ〜、僕たちは水球や火球は復習程度でやったんだ。AクラスとBクラスでも違いが出るんだなぁ…」
復習ってことはAクラスは魔法使用経験の有無で決まるのかな…?
「そうなんですか。ではテレパシーも?」
「いや、テレパシーとかは習っていないよ。さっきは錬金についてのさわりだけ。次に実践を行うのかな?
レインはテレパシーについては知らない?」
笑って尋ねるアルナルドに、レインは申し訳なさそうに「はい…」と答える。
「まぁ、基本的には習うようなものでもないからなぁ。僕も父上から教えてもらったものだし。
とりあえずテレパシーの意味は知ってるよね?」
「はい、心の中の会話…ですよね」
「そうそう。薄い魔力の膜を使って相手に言葉を送るんだよ。あ、やってみる?エルとマリーナは出来るみたいだし。そういえば2人はどこで覚えたの?」
半ば空気になっていた私とエルに問いかけるアルナルド。
よかった、私今、空気同然だったよ。
「あ、私は本で読んだんです。どんな本だったかは忘れたんですけど、そこに書いてあったので」
「僕は連絡手段について考えてる時にそういうのがあるのかな、って。それで父様に聞いて教えてもらったんです」
「ヘェ〜、エルは僕と同じだとしてもマリーナの本に書いてあったって本当?僕も結構な蔵書を読んだけど、書いてる本はなかったよ?」
驚くようにそう言うアルナルドに、私は、
「図書館にある本で、あれは多分…売られている本ではないと思います。…というかその本、魔法がかかっていて」
「「「「魔法?」」」」
お、おおう…
アルナルドだけでなく、レイン、エル、エディも同時にそう言った。
綺麗にハモったな…。
「は、はい。…あ、そういえば図書館のバーコードも商品用のバーコードもなかったので、誰かが置いていったものなんだと思います」
私は少しどもりながらもそう返した。
「図書館に魔法が発動された本が紛れ込んでたってこと?…それ、明らかにおかしい…よね?」
エルが顔を険しくさせながらそう言う。アルナルドとレイン、エディは一緒に頷いている。
「…私もそう思ったんですけど、気になって読んでみたら、魔法について色んなことが載っていて…」
「それ、司書の人に言ったのか?」
レインが私の話に割り込んでくる。割り込まないでください、と言いたかったが、レインのすごい真剣な顔に、何も言えなくなる。
「あ、いえ…本の後ろに、『誰にも言うことなかれ』と書かれてあって…」
それだけではない。
それには驚くべきことがあった。
……日本語だったのだ。
その時はまぎれもない、母国のもの。
なので、どうしても言えなかった。
「…なるほど…それに従っちゃったんだ…マリーナ、純粋そうだしね」
とアルナルドに言われ、素直に照れてしまう。
だ、だって純粋って言われちゃったよ…一応いっておくけど私は一番の推しキャラがエルなのであって、他のキャラも好きなんです。ただ怖いだけ。
だからそんなこと言われると本当に照れちゃうよ?えへへへへ。
「だが、魔法がかけられていたというのは気になるな…図書館というのはある意味最大のセキュリティを誇るものだ。王国並みに厳重に管理されている。
魔法がかかったものが図書館内にあるのだとしたら、すぐにわかる筈だ。それなのに、気づかれていないというのはおかしい」
「「「「確かに…」」」」
私達はエディの言葉にそう呟く。
「…あ」
そういえば…
「何か思い出した?」
私の小さく漏れた声にエルが敏感に反応する。
「…いや…あの、そろそろ行かないと…遅刻かも…なんて」
私は、ちらりと見えた時計を思い出しながらそう言う。
すると、みんなバッと時計を見た。
い、息合ってるな…
「ヤバ!じゃあもうお開きっていうことで…!
でもやっぱり図書館の話きになるな…
あ、夕食とかどう?」
考えるそぶりをして、そう尋ねるアルナルド。
…あなたのお誘いを断れる方などいるはずがないんですよ…。
「ぜひ喜んで。ね、エル様、レイン様」
悪いがここはもうとことん巻き込まれてもらうぞ…!!
「あ、はい、もちろん」
と、ニコッと笑ってそう言うエル。一瞬睨まれたような気がしたけれど、気のせいだよね、そうだよね。
「もちろんです」
と、一礼してそう言うレイン。なんか固いなと思ったのは秘密…。
そうしてカオスで胸が(いろんな意味で)ドキドキした昼食会は幕を閉じた。
今日は投稿できてよかったです!!
来週はおそらく土曜日じゃなく日曜日になると思います!
ちゃんと投稿出来るように頑張ります!
そしてあとは受験頑張ります…!




