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あけましておめでとうございます!!
新年一発目の投稿!!
これからも更新頑張りますので、よろしくお願いします!
「…で、あるからして、魔法とは1番にイメージが大切なのである。
ここまでで質問は?」
先生がそう言い、話に区切りがつく。
それを合図に、みんな各々に質問したり、友達と話し合ったりし始めた。
今は、教室に戻って、魔法についての座学を受けていた。
先生が話していたことを簡単にまとめると、魔法とは、魔力保持者であり、魔法を扱えるものでないと使えず、魔力保持者でも魔法を扱えないものもいるらしい。
そして、魔法の発動に大事なのは、イメージ。イメージと共に詠唱、魔法名を言うことによって、魔法を行使できるらしい。
…と、まぁこんな話をしていたが、ぶっちゃけ私は知っていた。
全て図書館で読んだ本に書いてあったのだ。
いやぁ、私って文学少女だからさ!
基礎は完璧なんだよねー、私ってすごいから!
……はい、ごめんなさい。
ちょっと調子に乗りました。
…さて、まぁ本を読んでる文学少女で、基礎は完璧というのは事実である。事実である。(二回言う)
そして、魔封じをしていても魔法は使える。
あまり知られていないが、家庭教師を雇っている貴族などは知っている者も多いだろう。
まぁお金持ちの伯爵位くらいからだと思いますけど。
あ、でも私みたいに文学系の人は知ってるのかも?
…まぁ、話を戻して。
魔封じは自分の魔力を封じ、使えなくする。なので使えないと思われがちだが、実は裏技のようなものがあるのだ。
魔力とは、空中にも窒素や酸素のように存在している。
魔力の消費が少ないものは、その空中の魔力を利用して、魔法を発動することができるのだ。
エルとのテレパシーはそれで成り立っているので、魔封じをしていても使えていたというわけだ。
…うん、前にもちょっと話した気がする。
「マリーナ・アディソン」
そうフルネームで呼ばれ、声の主の方を見る。
そこには、ルージュ・サランが。
「…なんでしょうか」
何の用だろうか。こんなシナリオ…なんだろうなぁ…。
「…水球」
ルージュがそう言った瞬間、ルージュの前にはバスケットボールぐらいの水球が。
「おお!流石だ、サラン!次、やりたい者はいるか?」
先生がルージュの魔法を見て、歓喜しながらそう言う。それに続いて、みんなも拍手をする。
まぁ、最初の魔法使用は誰であろうとすごいって褒めたたえられるんだろうな…。
っていうかルージュがめっちゃドヤ顔だし…。
なんて考えていると、パッチリと先生と目が合ってしまった。
ヤバっ!
私はすぐに逸らしたが、もうそれは遅く、
「次、アディソン、やってみろ」
なんて言われていた。
……
「い、いえ、私は…」
言葉を濁しながら、ヤバイヤバイと冷や汗をかく。
これは知ってる…!
シナリオにある、私をイジメる感じのやつだ…!
確か、先生にそう言われ、私も同じように水球と唱えるが、水球が出ることもなく、みんなに笑われるシーンだ!!
それで、走って教室を出ちゃってエディッタに遭遇☆みたいなシーンだ…!!
しかもそれをキッカケに私を出来損ないと認識、私はいろんな人にいじめられちゃうやつだ…!!
くっ…どうする?
私はイジメられるのなんてゴメンだから普通に魔法を使いたい…けど、隠しキャラの条件を聞いてしまったからにはそう簡単に使うわけにはいかない…!
でもイジメられるとか絶対嫌だし……。
そのイジメの中でも好感度上げるシーンあったはずだから……でもイジメなぁ……
「どうしたアディソン。ちょっとやってみるだけやってみろ。そんなに気負うことはない」
いやいやいやあるだろ普通に。
「…分かりました。やってみます」
どうしようかしら、本当に。
私はルージュのように手を前に出す。
「……水球」
私がそう唱えると……
水球が、発生した。
「おお!すごいじゃないかアディソン!一発で出すなんて!しかもサランよりも大きいしなぁ!」
私の水球はルージュよりも一回りほど大きいものになった。
だってイジメられるの嫌だし。
水球ぐらいの基礎はもう制御完璧にしてるし。
逆に魔法唱えながら魔法キャンセルとか私には難しすぎるし。
つまり簡単にいえば面倒事はしたくないのさ!
…わー、ルージュったら私のことめっちゃ睨んでるー。
…でも私の魔法が自分より上と判断してそう簡単に手出しはしない筈。
…しないよね?
だって私のほうが上手くやってたもんね?
大丈夫だよね?
……お願いだからそれ以上、私を睨まないでくれ…!!




