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今年はこの話で終わりです!

 2時間目は、引き続き、体育館で魔封じを解く。


 といっても、もうほとんどが解けていたので、みんなそれぞれに友達とおしゃべりをしていた。


 私とエルもアルナルドのような迂闊な行動が起きないよう、(というか出会いイベントについての記憶が抜け落ちている気がしているので)それについての話し合いが行われていた。


「…というわけで、これが出会いイベントだよ」


 エルに出会いイベントについての詳細を聞き、私は絶望に陥る。


 レインの出会いイベントは教室だが、幼少期に会っていたので、イベント自体が多分消えてしまったのだろう。


 …しかし。


 私はエルとエディッタ、アルナルドの…全員の出会いイベントを済ませてしまってる。


 つまり!!


 もうあとがないのだ。…というかもう進めちゃってるに等しいのだ。


 私のバカ!!


 …いや、でも隠しキャラが出る可能性を消しておかないと…!


「そーいえば隠しキャラの出現条件ってなんだっけ?」


 そこらへんも朧げなのでとりあえずエルに聞くことにする。


「隠しキャラ?…うーんと……攻略キャラ全員の好感度を一定以上上げること…だったかな。もし誰か1人でも好感度が0だった場合、強制的に隠しキャラルートに変更されたはず…」


 好感度を一定以上上げる!?


「ちょっと待って、つまり私は攻略キャラと仲良くなっておかないと隠しキャラルートになっちゃうってこと!?」


「そういうことだね。あ、でも好感度が0になるなんていうのはありえないって言ってたよ?出会いイベントをした時点でもう好感度は上がってるから」


 なんてこった!!

 通常なら、普通に上がるから隠しキャラは出ないものの、私の場合、出る可能性の方が高いってことじゃん!!


「…そんな……あ、それじゃあ隠しキャラって誰だっけ?心中エンドっていうことは覚えてるんだけど…」


 なんか記憶があやふやなんだよなぁ…。


「そこまでは流石に知らないよ。僕は別に興味があって知ってるわけじゃないから……確かに心中エンドで終わらせるって言ってたけど、多分、マリーナに干渉したことのあるキャラは全員死んじゃう、って姉さんが言ってたような……」


「ええ!?」


 ただの心中エンドじゃないの!?

 つまり完全なるバッドエンドじゃん!!


「だから僕らのためにも全員の好感度、上げようね!」


 最高の笑顔で言われてるのに、すっごい悲しいなぁ!!


「…好感度…あぁ……好感度上げると悪役令嬢も出てくるんだよなぁ…その中でもアルナルドが1番面倒いっていうかいじめが強烈なんだよなぁ…」


「アルナルド殿がどうかしたのか?」


「「うぇっ!?」」


 急に話しかけられ、私とエルは同時に変な声を出してしまった。


「あ、ああ、レインか。お、終わったの?」


 ドギマギしながら、エルがレインにそう尋ねる。


「ああ。今片付けている最中だ。次は教室に戻り、魔法についての座学を学ぶそうだ。

ところでアルナルド殿がどうしたんだ?」


 聞くなよ!!

 なんとなく話題をそらそうと思ってたのに…!!


「ああ、さ、先程、ちょっとアルナルド様に助けていただいて…!

改めてお礼はいるのかを話し合ってたところなんです!」


 嘘じゃない。嘘じゃない…!


「そうだったのか。そういえば、さっきいなかったな…」


 よし、いけた!!

 って、え?


「み、見てたんですか?」


「ん?…ああ、マリーナがサラン家の子息と何処かに行くところは見た。

助けてもらったってことはサランになにかされたのか?」


 首をかしげながらレインは聞く。


 えーっと…脅されましたと言えばいいのか…?


 出会いイベントを発動させてましたなんて言えないし……。


「なんかトラブルがあったみたいだよ。マリーナもあんまり思い出したくないんじゃないかな?」


 ナイスアシストだよ、エル!!


「そうなの!!ちょっと…トラブル(という名のイベント)に合っちゃって…」


 目をそらしながら、悲しい顔をする…フリをする、私。


 大丈夫。私は演技派女優よ…!!


「そうだったのか。それは大変だったな…」


 よしっ!これでも好きな女優は数の子のようにいっぱいいたんだから…!!


 憧れて演劇部の女優志望で入部したらみんな目をそらしながら、裏方に回されたんだから…!!


 ……あれ絶対私下手だったってことだよね…。下積みとか思ってたけどあれ絶対私が大根役者だったってことだよね……。


 ……うん。この世界では頑張ろう…。


「?マリーナ?」


 レインにそう呼ばれ、私ははっと我にかえる。


「な、なんでしょうか」


「いや、ボーっとしていたから…」


「ああ、申し訳ありません。お礼についてもう一度考えていたところで…」


 と言いながら、悲しい思い出を消す。


「そうなのか。まぁとりあえず行くか」


「そうだね。みんなも出口に向かってるし」


うん?


「どこへ行くんですか?」


 私は2人にそう尋ねる。


「ん?どこにって…教室に戻ると言っただろう?」


「でも終わってからって…」


「だから終わったんだよ?今先生がみんな教室に戻れって」


 私の問いかけに、レインとエルが交互に答える。


 なんですとー!!


 全然聞こえなかった…。


 なんだろう。私ってなんていうかすごくバカだ。


 くだらないこと考えて周りの声が聞こえないなんて……。


「ほらー、行くよー」


 考えていたらまた声がかかる。


「あ、はい!」


 私もそう言って、出口の方に向かった。


今年ももう終わりですね!!

31日の大晦日、皆さんは何をなさっていたのでしょうか?

私は家の仕事の手伝いをしてました…。

今年はもうこれで終わりですが新しい年も皆さんにいいご縁の福が舞い降りますように……

皆さんいいお年を!!

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