神々の夜会
神々が円卓に座り好き勝手に喋る。
「聞いてないぞ」
「なにがだ?」
「なんだよ今は流導って奴はあの力…我々の存在する我々と呼べる次元に到達してるじゃないか」
「四次元や五次元以上の情報は三次元には持ち帰れないってのが鉄則なんだけどねぇ…裏技やりやがってからに」
「どうやったんだあれ」
「全ての次元に同時に自分を存在させて記憶を三次元に無理矢理同化させてるんだな」
「そう言えばイエスが六次元に居るのにそれすら関係無しに七次元に到達しちゃってるからな…変圧器を通さずに電気を引く見たいな物なのによく死なない物だ」
「後には神の救いとか神の奇跡とかもやりかねませんよ…速く潰さないとやばいですよこれは」「あのくそったれな神様のせいで他者に要求出来る試練は自分が同じ条件でクリア出来る試練のみに成ったからな…人間の力だけで神に成った人間をどうやって殺す?」
「奴に要求出来る試練は此方が同じ条件でクリア出来る試練に限られるのだから無茶だろ…何よりクリア出来る試練だと自分で示して仕舞っている」
「神の力で世界に魔の存在が沢山居るって意味での海を創って全部一人でやらせますか?」
「お前出来んのか?その状態から勝てんのか?」
「勝てますよ?」
「…どうやって?」
「敵を除いた存在する物と元から居た生物を対象外にした世界同時爆撃ですかね」
「そんなの人間に出来るはず有るまい…それで行こう」
「本当は魔力が足りないから無理だろとか言うべきだろうが…下位次元への干渉は想像力が物を言うからな…制限を付けてなきゃ実質無限なんだよな」
「…速くやりましょう…それに気付かれたら敵しか居ない所に隕石を落とすとかやりまくれば雑魚は一掃されて仕舞いますよ?」
「…数が少なくなりゃ後は他の奴に任せりゃ良いか…奴でも勝てるじゃねーか…気付くか否か其処で勝敗は決まるな…奴が負けた後にそれに気付く所が見たいな」
「仮にも神々と単独で戦い続けた男…多分気付く事でしょう」
「神話コードのお陰で兵隊はいくらでも創れるからお手並み拝見と行きますか」
「新入りだから解んないんだが…神話コードってなんだっけ?」
「歴史や神話に記された事象を再現するコマンド見たいな物だと思えば良い」
「例えば?」
「大軍が攻めてきた…こんなときには適用コード…ハルマゲドン…敵軍を悪魔に見立てて天使の大軍を召喚するのだ」
「ずるくないか…それ…」
「ルシファーの大反乱のコードの方がやばいって…攻め込む時に使えば良いんだが…敵の強さ依存で強さが変動する大軍を召喚するのだ…まあ全体が百人なら上層部の上から数えて十人程度には勝てない法則の力の駒だから十人が全部を受け持てば簡単に倒せる程度でしかない…国全体がバランス良く強くなってる国には大半が上層部見たいな物だから殆ど効かないコードだが…此方が自前で上層部を潰せるなら話は変わってくるのだよ」
「それより恐竜を絶滅に追いやった隕石をぶちかました方が良いんじゃない?それも同時に何ヵ所かに」
「それは魔法の力が一切絡まないから普通に対処されると思うぞ?まあ隕石のサイズがサイズだし流石に砕いて対応はしないと思うが…」
「あくまで再現と成ると簡単な手段は無いね…」
「ソドムとゴムラだったかの都市の焼き討ちとかを国対象でやるのも楽しそうだ」
「ノアの大洪水はどうだ?」
「それは既に使われた…あのくそったれな神様が自分の世界に対して使ったんだよ」
「なんでまた?」
「全ての者や物に終わりは訪れる…なら此方から終わりを訪れさせてそれでも居続ければ良いじゃないって考えの元にな」
「それを言うならルシファーの大反乱もハルマゲドンもラグナレクも使われてるぞ?しかも何度も」
「え?」
「一回目が特別な意味を持つってだけで別に回数やっちゃ悪いって訳じゃ無いからだな」
「うわー…重味って物が無いな…」
「はいはい取り敢えず一年以内に迫った襲来の日には魔の軍勢を送り込むって事で決まりで宜しいか?賛成者は拍手」
割れんばかりの拍手の音が響いた
「じゃあこれで今回の夜会を終わりとする…解散」
「おつかれっしたー」
「乙カレー」
「おつかれ」
「乙」
………